3分で簡単にわかる!日本の城における「国宝」と「重要文化財」の違いとは?「国宝5城」や「重要文化財7城」も主婦ライターがわかりやすく解説
文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができる。
出典:文化財保護法第27条1項
「有形文化財」とは、一般的に都道府県や市区町村などの地方公共団体が条例により指定した有形の文化財のこと。この「有形文化財」に該当するものの中でも、特に重要であるとして国によって指定されたものを「重要文化財」と呼びます。文化財には「無形文化財」や「記念物」なども含まれますが、「重要文化財」については国の指定を受けた「有形文化財」のみを指すので注意しましょう。
「現存天守12城」について
日本国内にある城郭のうち、江戸時代以前に建造され現在まで残っているものを「現存天守(げんぞんてんしゅ)」といいます。かつては、日本全国にたくさんの城郭が存在していましたが、廃城や焼失、第二次世界大戦などによって、その数は12城まで減ってしまいました。その今に残った貴重な12城を総称して「現存天守12城」と呼びます。
「国宝5城」とは?
image by iStockphoto
現存12天守はすべて「重要文化財」に指定されていますが、中でも特に優れた価値を持ち、文化史的に意義が深いものは「国宝」として指定されました。その数が5城であることから、これらを「国宝5城」と呼びます。
国宝5城のうち、4城は1950年に「文化財保護法」が制定された当時に国宝に指定されていますが、島根の松江城は2015年に重要文化財から国宝に指定されました。このように、新たに国宝に指定される例もあるので、今後も新たな国宝天守が生まれるかもしれません。
「国宝5城」
姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、犬山城(愛知県)、松本城(長野県)、松江城(島根県)
「重要文化財7城」とは?
image by iStockphoto
現存12城すべてが重要文化財に指定されており、そのうち5城は国宝に指定されているので、残りの7城を総称して「重要文化財7城」と呼びます。重要文化財7城は、城によって築城時期が大きく異なっており、特徴や見どころも様々です。
「重要文化財7城」
弘前城(青森県)、丸岡城(福井県)、備中松山城(岡山県)、丸亀城(香川県)、松山城(愛媛県)、宇和島城(愛媛県)、高知城(高知県)
\次のページで「「国宝」は「重要文化財」の中でも特に価値が高いとされるもの!」を解説!/