この記事では、日本の城における「国宝」と「重要文化財」の違いについてみていきます。日本には現存している城がいくつあるか知っているか?実は、江戸時代以前に建造された城のうち、天守閣が現在も残っているのは全国で12城しかなのです。これらは国により「国宝」か「重要文化財」いずれかに指定されているんですが、どういう基準で振り分けられているのか気になるよな。今回は、日本の城における「国宝」と「重要文化財」の違いを、定義や実在する城も確認しつつ、主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本史や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。

「国宝」と「重要文化財」の違いとは?

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「国宝」と「重要文化財」について、どのように定義されているのか、そしてこの2つはどう違うのかご存じでしょうか?言葉自体はよく聞くけれど、なんとなくしかわからないという方も多いのではないかと思います。まずは、この2つがどのようなものなのかについて確認していきましょう。

「国宝」とは?

「国宝」は、文化財保護法によって次のように定義されています。

文部科学大臣は、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる。

出典:文化財保護法第27条第2項

国宝は、重要文化財の一種。重要文化財の中でも特に価値の高いものとして指定された、建造物や美術工芸品などのことです。なお、国宝に指定されている城の場合、指定の対象はあくまでも天守や渡櫓(わたりやぐら)など個々の建造物であり、城郭全体を指しているわけではありません。

「重要文化財」とは?

「重要文化財」について、文化財保護法には次のように記載されています。

\次のページで「「現存天守12城」について」を解説!/

文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができる。

出典:文化財保護法第27条1項

「有形文化財」とは、一般的に都道府県や市区町村などの地方公共団体が条例により指定した有形の文化財のこと。この「有形文化財」に該当するものの中でも、特に重要であるとして国によって指定されたものを「重要文化財」と呼びます。文化財には「無形文化財」や「記念物」なども含まれますが、「重要文化財」については国の指定を受けた「有形文化財」のみを指すので注意しましょう。

「現存天守12城」について

日本国内にある城郭のうち、江戸時代以前に建造され現在まで残っているものを「現存天守(げんぞんてんしゅ)」といいます。かつては、日本全国にたくさんの城郭が存在していましたが、廃城や焼失、第二次世界大戦などによって、その数は12城まで減ってしまいました。その今に残った貴重な12城を総称して「現存天守12城」と呼びます

「国宝5城」とは?

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現存12天守はすべて「重要文化財」に指定されていますが、中でも特に優れた価値を持ち、文化史的に意義が深いものは「国宝」として指定されました。その数が5城であることから、これらを「国宝5城」と呼びます。

国宝5城のうち、4城は1950年に「文化財保護法」が制定された当時に国宝に指定されていますが、島根の松江城は2015年に重要文化財から国宝に指定されました。このように、新たに国宝に指定される例もあるので、今後も新たな国宝天守が生まれるかもしれません。

「国宝5城」
姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、犬山城(愛知県)、松本城(長野県)、松江城(島根県)

「重要文化財7城」とは?

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現存12城すべてが重要文化財に指定されており、そのうち5城は国宝に指定されているので、残りの7城を総称して「重要文化財7城」と呼びます。重要文化財7城は、城によって築城時期が大きく異なっており、特徴や見どころも様々です。

「重要文化財7城」
弘前城(青森県)、丸岡城(福井県)、備中松山城(岡山県)、丸亀城(香川県)、松山城(愛媛県)、宇和島城(愛媛県)、高知城(高知県)

\次のページで「「国宝」は「重要文化財」の中でも特に価値が高いとされるもの!」を解説!/

「国宝」は「重要文化財」の中でも特に価値が高いとされるもの!

「国宝」は「重要文化財」に含まれているもので、中でも特に価値の高いものが「国宝」として指定されているということがわかりましたね。現存12城は、江戸時代以前の城が現在もその姿をとどめているというだけで価値あるもの。国宝に指定されているか否かに関わらず、城によってそれぞれ違った見どころや歴史的背景があります。機会があれば、ぜひ実際に城に足を運んで歴史を肌で感じてみましょう!

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雑学

3分で簡単にわかる!日本の城における「国宝」と「重要文化財」の違いとは?「国宝5城」や「重要文化財7城」も主婦ライターがわかりやすく解説

文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができる。

出典:文化財保護法第27条1項

「有形文化財」とは、一般的に都道府県や市区町村などの地方公共団体が条例により指定した有形の文化財のこと。この「有形文化財」に該当するものの中でも、特に重要であるとして国によって指定されたものを「重要文化財」と呼びます。文化財には「無形文化財」や「記念物」なども含まれますが、「重要文化財」については国の指定を受けた「有形文化財」のみを指すので注意しましょう。

「現存天守12城」について

日本国内にある城郭のうち、江戸時代以前に建造され現在まで残っているものを「現存天守(げんぞんてんしゅ)」といいます。かつては、日本全国にたくさんの城郭が存在していましたが、廃城や焼失、第二次世界大戦などによって、その数は12城まで減ってしまいました。その今に残った貴重な12城を総称して「現存天守12城」と呼びます

「国宝5城」とは?

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現存12天守はすべて「重要文化財」に指定されていますが、中でも特に優れた価値を持ち、文化史的に意義が深いものは「国宝」として指定されました。その数が5城であることから、これらを「国宝5城」と呼びます。

国宝5城のうち、4城は1950年に「文化財保護法」が制定された当時に国宝に指定されていますが、島根の松江城は2015年に重要文化財から国宝に指定されました。このように、新たに国宝に指定される例もあるので、今後も新たな国宝天守が生まれるかもしれません。

「国宝5城」
姫路城(兵庫県)、彦根城(滋賀県)、犬山城(愛知県)、松本城(長野県)、松江城(島根県)

「重要文化財7城」とは?

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現存12城すべてが重要文化財に指定されており、そのうち5城は国宝に指定されているので、残りの7城を総称して「重要文化財7城」と呼びます。重要文化財7城は、城によって築城時期が大きく異なっており、特徴や見どころも様々です。

「重要文化財7城」
弘前城(青森県)、丸岡城(福井県)、備中松山城(岡山県)、丸亀城(香川県)、松山城(愛媛県)、宇和島城(愛媛県)、高知城(高知県)

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