この記事では椎茸の食べ方などについてみていきます。椎茸の料理での使い方は同じパターンになりがちですが、うまみと栄養が豊富でさまざまなところで使用してほしい食材です。椎茸は下処理方法も簡単ですが、じゃぶじゃぶ洗ったり石づきと一緒に軸を切りすぎたりはしていないか?使い方の基本もおさらいしよう。
今回は椎茸の下処理方法からはじめ、おすすめの食べ方や保存方法などについて管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。きのこの中で一番好きなのが、椎茸。歯ごたえあるところが好きで、そのまま焼いたり煮物に入っていたりする椎茸を好んで食べている。

椎茸の下処理方法は?

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椎茸の下処理はとてもシンプルで簡単です。

その1.うまみが逃げないようにさっと洗う

椎茸は原木などから生えているため土がつくことは少なく無農薬ですので、洗わないでも食べられる食材です。しかし、多少のホコリや小さい虫がついていることもゼロではありません。濡れ布巾で優しく拭くか、水でサッと洗うとよいでしょう。

特に菌床栽培に比べて原木栽培は虫が付く可能性が高くなり、虫が気になる場合は5%程度の食塩水に数分間つけて虫を取る方法もあります。しかし、水に長い時間さらすとうまみやビタミンが溶け出してしまうので短時間で行うことが大切です

干し椎茸の場合も優しく拭くか、水でサッと洗ってから使用しましょう。そのあと、椎茸の重量の20倍ほどの冷たい水に浸して5時間~10時間程度置くと使用できます。夕飯に使うなら朝食の時に水につけて冷蔵庫にしまっておくと、しっかり戻せるでしょう。水に浮いてしまうため、ラップをするとうまく戻せます。

急ぐ場合は暑いお湯につけると30分くらいで戻りますが、うまみが多く出てしまうため、だしを有効活用して無駄なく使うことがおすすめです。

\次のページで「その2.石づきと軸を切り分けよう」を解説!/

その2.石づきと軸を切り分けよう

椎茸を軽く拭いた後は、カサと軸に分けて石づきを取りましょう。椎茸は原木や菌床から生えていて、くっついていた固く黒っぽい部分を「石づき」、それ以外のカサまでの棒状の部分を「軸」と言います。カサの根元に包丁をあてて切り分けるか、手でひねって取ることも可能です。

石づきは固くて食べづらいため取り除きましょう。包丁でそぎ落とすようにカットすると無駄なく使用できます。軸の部分もうまみがたっぷりですので、薄切りや刻んで料理に使ってください。食感はカサの部分より歯ごたえがありおいしいですよ。

椎茸の飾り切りってどうやるの?

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椎茸の飾り切りは、簡単にできます。椎茸を鍋や煮物に入れるときに、カサの表面に切り込みが入っていることがありますよね。見た目が華やかになることはもちろん、椎茸に味が入りやすいようにすることが目的です。

椎茸のカサをまな板の上に置いて、包丁を斜め45度に軽い力で切り込みを入れ、椎茸を180度回転させて同じように切り込みを入れるとまっすぐの線ができます。これを数回繰り返すことで、簡単に飾り切りが可能です。切り落とした部分もそのままや刻んで余すことなく使ってください。

椎茸のおすすめの食べ方5選

定番の食べ方から椎茸が苦手な子供でもおいしく食べられるレシピまで、おすすめの食べ方をみてみましょう。

1.トースターで焼くだけ簡単アレンジ

椎茸をトースターで焼くだけ、簡単でおいしいのでおすすめとなります。醤油をかけて焼くだけ、そこにバターを乗せてちょっと贅沢に、チーズやニンニクを乗せておつまみに、マヨネーズとネギを乗せて和風に、簡単に色々アレンジ可能です。夕飯にあと一品作りたいときにもおすすめとなります。

トースターのトレーを使用すると作りやすいです。アルミホイルかクッキングシートの上に椎茸を乗せて焼くと、数分で誰でも簡単に作れます。

2.箸が止まらない肉詰め

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人気のレシピNo.1の、椎茸の肉詰め椎茸のカサに片栗粉を軽くつけて、ひき肉を詰めてフライパンで焼けば完成です。ひき肉はハンバーグのようにつなぎを入れても作れます。椎茸の軸の部分を刻んでひき肉に入れると、おいしくできて無駄がないのでおすすめです。

しょうゆベースのたれがよく合いますが、マヨネーズやポン酢にもよく合います。パン粉を付けてフライすると、より食べ応えのある仕上がりに。椎茸が苦手な子供も肉を詰めればバクバク食べることもあるみたいですよ。

3.椎茸のうまみたっぷりスープ

干し椎茸の戻し汁の使い道に迷ったら、スープがおすすめです。特にすまし汁や味噌汁など和風や、中華スープと相性が良いですよ。戻し汁は捨てずに有効活用しましょう。

4.やっぱり定番の煮物も食べたい

煮物は手間がかかるイメージですが、椎茸の煮物は煮崩れないし味がしみこみやすいので意外と簡単に作れます。砂糖・醤油・みりんで調味液を作ったら椎茸を煮込むだけです。圧力なべなら時短でできます。電子レンジで作ればさらに時短です。干し椎茸を使うなら、戻し汁も使用しましょう。

5.佃煮は作り置きに最適

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薄くスライスした椎茸を調味液で煮て作った佃煮は、作り置きにも最適です。同量の砂糖・醤油・みりん・酒・だしなどで水分がなくなるまで鍋で煮詰めると、椎茸の佃煮が作れます。ご飯のお供や、お弁当に少し入れるのもおすすめです。冷蔵庫で保管して1~2週間ほど食べられます。

\次のページで「椎茸の保存方法と日持ちの目安」を解説!/

椎茸の保存方法と日持ちの目安

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生椎茸はあまり日持ちしないので、すぐ使わない場合は冷凍保存がおすすめです。

1.生椎茸は冷凍で1ヶ月保存可能

生椎茸の冷蔵庫保管は、1週間程度で食べきりましょう期間内に食べられなさそうなら、1ヶ月ほど日持ちする冷凍がおすすめです。軸とカサに分けて冷凍保存すると使いやすくなります。椎茸の食感もほとんど変わらないため、生の状態と同じようにさまざまな料理で利用可能です。

冷凍するときは水分が付いていると傷む原因になるので、洗わずに冷凍するか水分をふき取って冷凍しましょう。

また、自家製で干し椎茸にすると数ヶ月保存可能です。物干しネットやザルで約1週間天日干しすることで干し椎茸になります。干し椎茸にするのは時間がかかるので面倒という方でも、1時間ほど干すだけでもビタミンDやうまみがアップするのでおすすめです。

2.干し椎茸は高温多湿を避け常温保存

干し椎茸は常温保存で1年ほど保管できる食品です。乾燥させてあり高温多湿に弱いので、涼しい場所で保管しましょう。開封後は特に注意が必要となります。しっかり密封できる袋などに入れるか、乾燥材を活用するのがおすすめです。干し椎茸を水で戻した後は、数日以内に使用してください。水で戻した後に使わなかった場合は、水分をふき取って冷凍保存することで1ヶ月ほど保存できます。

椎茸の戻し汁は傷むのが早いので5日程度で使用してください。戻し汁も冷凍することで1ヶ月ほど保存できます。厚手のジッパー付き袋や製氷皿で凍らせて使用ごとに解凍して使えて便利です。

椎茸はさまざまな料理に活用できる便利な食材!

椎茸の下処理方法や食べ方、保存方法が分かりましたね。椎茸はうまみが特徴の食材です。うまみを逃さないためにも時間をかけて洗わずに、ふき取るかサッと洗うようにしてください。椎茸はさまざまな料理に活用できるし、焼くだけでもおかずになるので常備したい食材ですね。干し椎茸の戻し汁を捨てている方もいたかと思いますが、うまみが詰まっているので料理にうまく活用してほしいです。

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家庭科

椎茸は洗わないで食べるとおいしい?下処理やおすすめの食べ方・保存方法も管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説

この記事では椎茸の食べ方などについてみていきます。椎茸の料理での使い方は同じパターンになりがちですが、うまみと栄養が豊富でさまざまなところで使用してほしい食材です。椎茸は下処理方法も簡単ですが、じゃぶじゃぶ洗ったり石づきと一緒に軸を切りすぎたりはしていないか?使い方の基本もおさらいしよう。
今回は椎茸の下処理方法からはじめ、おすすめの食べ方や保存方法などについて管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。きのこの中で一番好きなのが、椎茸。歯ごたえあるところが好きで、そのまま焼いたり煮物に入っていたりする椎茸を好んで食べている。

椎茸の下処理方法は?

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椎茸の下処理はとてもシンプルで簡単です。

その1.うまみが逃げないようにさっと洗う

椎茸は原木などから生えているため土がつくことは少なく無農薬ですので、洗わないでも食べられる食材です。しかし、多少のホコリや小さい虫がついていることもゼロではありません。濡れ布巾で優しく拭くか、水でサッと洗うとよいでしょう。

特に菌床栽培に比べて原木栽培は虫が付く可能性が高くなり、虫が気になる場合は5%程度の食塩水に数分間つけて虫を取る方法もあります。しかし、水に長い時間さらすとうまみやビタミンが溶け出してしまうので短時間で行うことが大切です

干し椎茸の場合も優しく拭くか、水でサッと洗ってから使用しましょう。そのあと、椎茸の重量の20倍ほどの冷たい水に浸して5時間~10時間程度置くと使用できます。夕飯に使うなら朝食の時に水につけて冷蔵庫にしまっておくと、しっかり戻せるでしょう。水に浮いてしまうため、ラップをするとうまく戻せます。

急ぐ場合は暑いお湯につけると30分くらいで戻りますが、うまみが多く出てしまうため、だしを有効活用して無駄なく使うことがおすすめです。

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