この記事ではseaとoceanの違いについてみていきます。どちらも「海」に関わる英単語というイメージがあるよな。同じ意味として身近に使われがちですが、実は両者には地理的な違いがあるそうです。seaとoceanにはどのような地理的な違いがあるのでしょうか。
今回はそんなseaとoceanのニュアンス違いを、同じく海を意味するbeachについても解説しながら、雑学好き現役大学院生ライターのききと一緒に解説していきます。

ライター/きき

植物について研究している現役大学院生。生物や植物だけでなく、言語や旅行、文化などあらゆるジャンルにも興味がある。誰もが面白い・分かりやすいと思ってくれるようなライターを目指している。

seaとoceanとは?

海にまつわる英単語と言えば、「sea」や「ocean」があります。どちらも、日本語で訳すと同じ意味になるので、どのように使い分けるのか迷ってしまいますよね。両者にはどのような違いがあり、ネイティブの方はどのように使い分けているのでしょうか。

seaとoceanの違いとは?

seaとoceanは、どちらも海を表す基本的な言葉。誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。seaとoceanは同じように訳されますが、実は両者には地理的な違いがあるのです。それでは、seaとoceanの地理的な違いと日本語でのニュアンスの違いについてご紹介します。

sea:陸に近い海のこと

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sea とは、陸に近い部分の海、または部分的に、もしくは全体的に陸地に囲まれた海という地理的な特徴があります。後ほど解説するocean と比べると狭い範囲の海のことを指すのです。「海」と訳すことができますが、文脈によっては「海岸」や「海浜」と訳す方が自然なこともありますよ。

ocean:ひらけた海のこと

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oceanはひらけた海のことを指します。seaのように近くに陸があるわけはなく、広大な海のイメージです。「海洋」や「大洋」と訳すこともできます。代表例として、太平洋や大西洋、インド洋、北極海、そして南極海を合わせた五大洋が挙げられ、英語に訳すと「the five oceans」となりますよ。

\次のページで「seaとoceanの例文とは?」を解説!/

seaとoceanの例文とは?

ここまで、seaとoceanのニュアンスの違いについて解説しました。ここから、seaとoceanを使った例文をいくつかご紹介していきますね。単純な意味のようで、実は使い分ける必要がある単語なので、ぜひ頭にいれておいてくださいね。

seaを使った例文

seaとは、陸に近い海のことを指すのでした。また、その海が部分的に、もしくは全体的に陸で囲まれているものもseaと表現できましたね。ちなみに、「sea of」という表現があり、これは、「大量の」「一面の」などの言い回しとして使われます。ここでは、seaを使った基本的な例文と「sea of」を使った例文をご紹介しますね。ぜひ、参考にしてみてください。

例文1:I visited to the Seto Inland Sea last summer vacation.
(訳:去年の夏休みに瀬戸内海を訪れた。)

「瀬戸内海」は、英語で「the Seto Inland Sea」と言います。瀬戸内海は、四国、九州、本州西部に囲まれた日本でも最も大きい内海です。陸地が海の周りを囲っているので、瀬戸内海はoceanではなく、seaと表現されます。

ちなみに、seaがつく海には、地中海の「the Mediterranean Sea」や南シナ海の「the South China Sea」、黒海の「Black Sea」、紅海の「Red Sea」などがありますよ。

例文2:When I woke up in the morning, I saw a sea of clouds.
(訳:朝起きたら、私は雲海をみた)

この例文で登場する「sea of clouds」は直訳すると一面の雲となります。そして、これが雲海と表現されるのです。春や初夏でたびたび目にする雲海は、空一面に雲が広がっていますよね。このように、「一面に」などを表す時は、「sea of」を使います。

\次のページで「oceanを使った例文」を解説!/

oceanを使った例文

oceanとは、ひらけた広大な海のことを指すのでしたね。seaより広い海で、海洋や大洋と表現することも可能でした。さらに、「sea of」と同じように、「大量の」や「広大な」を表す言い回しとして「oceans of」というものもあります。ここから、ocean を使った基本的な例文と比喩的な表現が使われた例文を挙げていきますね。

例文1:The Indian Ocean is one of the five oceans.
(訳:インド洋は五大洋の1つです。)

広大な海を表すoceanですが、この例文で登場するインド洋を含む五大洋は、まさに広々とした海です。実際に五大洋を世界地図などで確認すると、近くに陸がないことがわかります。ご自身でも、ぜひoceanが付く名前の海を地図で確認してみてくださいね。

例文2:He spent oceans of time to be a lawyer.
(訳:彼は弁護士になるために、膨大な時間を費やした。)

この例文に登場する「oceans of time」とは、膨大な時間を意味します。文脈から、「彼」はそう簡単に弁護士になれたわけではなく、大量な時間を費やして、やっとの思いで夢をかなえることができたことがわかりますね。「oceans of time」も使ってみてください。

\次のページで「番外編:beachとは?」を解説!/

番外編:beachとは?

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海に関係する英単語として、seaやoceanのほかに、「beach」があります。beachとは、砂浜がある海岸を指すのです。海岸では、海水浴をしたり、砂浜で日光浴をしたりすることができますよね。そのため、「海に遊びに行った」といった表現をしたい場合、seaやoceanではなくbeachを使います。

beachを使った例文

beachとは、砂浜がある海のことを指すのでした。ここでは、beachを使った例文をご紹介します。海に関わる英語はいくつもありますが、中でもseaやocean、それにbeachはよく登場しますよね。それぞれの違いをしっかり把握し、ご自身で例文を考えながら習得していきましょう。

例文:I walked along the beach with my dog.
(訳:愛犬と一緒に海岸を散歩しました。)

この例文では、海岸で愛犬と散歩したことを表していますね。ここで、beachではなく、seaやoceanを使うと少し不自然になってしまいます。地面があるところで散歩をするので、今回は砂浜がある海岸を表すbeachを使うことがふさわしいです。

seaは陸に囲まれた海で、oceanは広大な海!

seaとoceanの違いについて解説しました。seaとは、陸に囲まれた海のことを表すのに対して、oceanは大洋のように広々とした海のことを指すのでしたね。また、どちらも「大量の」や「広大な」といった比喩的な表現として使われることも。ぜひ、両者を上手に使い分けてくださいね。

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言葉雑学

seaとoceanの違いとは?beachや例文についても雑学好き現役大学院生がわかりやすく解説

この記事ではseaとoceanの違いについてみていきます。どちらも「海」に関わる英単語というイメージがあるよな。同じ意味として身近に使われがちですが、実は両者には地理的な違いがあるそうです。seaとoceanにはどのような地理的な違いがあるのでしょうか。
今回はそんなseaとoceanのニュアンス違いを、同じく海を意味するbeachについても解説しながら、雑学好き現役大学院生ライターのききと一緒に解説していきます。

ライター/きき

植物について研究している現役大学院生。生物や植物だけでなく、言語や旅行、文化などあらゆるジャンルにも興味がある。誰もが面白い・分かりやすいと思ってくれるようなライターを目指している。

seaとoceanとは?

海にまつわる英単語と言えば、「sea」や「ocean」があります。どちらも、日本語で訳すと同じ意味になるので、どのように使い分けるのか迷ってしまいますよね。両者にはどのような違いがあり、ネイティブの方はどのように使い分けているのでしょうか。

seaとoceanの違いとは?

seaとoceanは、どちらも海を表す基本的な言葉。誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。seaとoceanは同じように訳されますが、実は両者には地理的な違いがあるのです。それでは、seaとoceanの地理的な違いと日本語でのニュアンスの違いについてご紹介します。

sea:陸に近い海のこと

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sea とは、陸に近い部分の海、または部分的に、もしくは全体的に陸地に囲まれた海という地理的な特徴があります。後ほど解説するocean と比べると狭い範囲の海のことを指すのです。「海」と訳すことができますが、文脈によっては「海岸」や「海浜」と訳す方が自然なこともありますよ。

ocean:ひらけた海のこと

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oceanはひらけた海のことを指します。seaのように近くに陸があるわけはなく、広大な海のイメージです。「海洋」や「大洋」と訳すこともできます。代表例として、太平洋や大西洋、インド洋、北極海、そして南極海を合わせた五大洋が挙げられ、英語に訳すと「the five oceans」となりますよ。

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