この記事ではモクレンとコブシの違いについてみていきます。2つとも庭木や公園などで植えられている樹木ですが、何となく花や樹の形が似ていて見分けがつきにくい、ハクモクレンとも間違いやすいと感じる人も多いようです。調べてみると葉や花の色や形、開花時期にちょっとした違いがあるといわれている。今回はそんな2つの木について文学部卒のライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

叔母は生花の師範の資格を持っているのに、植物の違いがわからない文学部卒のライター。

モクレンの名の由来

image by iStockphoto

モクレンは、モクレン科モクレン属モクレン種の樹木。ハス(蓮)の花に似ているところから、漢字で「木蓮」。もともとの種類は、花の色が紫のためシモクレン(紫木蓮)とも呼ばれます。花の形が蘭に似ていることから「モクラン」とも。ただし、園芸用に交配させた品種には紫以外の色の花もありますよ。

コブシの名の由来

コブシはモクレン科モクレン属コブシ種の樹木。白い花が特徴で、「コブシ」と日本語の名前が付いたのは、開花する時に握りこぶしが開いたように見えるからという説と、つぼみの形自体が握りこぶしに見えるからという説があります。

モクレンとコブシの違い

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‘Uncle Carl’ (カールおじさん). - ‘Kusabana Photo Studio’ (草花写真館) / kusabanaph.web.fc2.com, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

モクレンとコブシには、花の色や形開花時期の違いや葉の出方、樹木の高さに違いがあるようです。それぞれに着目して違いをみていきましょう。

花:色・形・開花時期の違い

モクレンとコブシの花の違いについて、以下のようにまとめています。モクレンの花はやや大きく、咲いた時の花の開き具合が少ないようです。コブシの花の方が指を広げた時のように広く、開花時期はやや早いようですね。

\次のページで「葉:開花時期の有無」を解説!/

「モクレンの花」
色:
形:立つように上向きに開く。全て開くのではなく、上部だけ部分的にふくらむように開く
大きさ:8~10cm
開花時期:3月~4月頃

「コブシの花」
・色:
・形:手のひらのように、横に広がるように開く
・大きさ:小枝の先に6~10cmの花
・開花時期:3月~4月頃(早春と言われるので、モクレンよりもやや早い

葉:開花時期の有無

葉については、モクレンが細めの楕円形で8~20cmの大きさ、コブシが先が葉の先が鋭くなった楕円形で5~15cmの大きさをしているのが特徴。ただ、見た目には少し分かりづらいので、開花時期に葉の出方を見るほうがよさそうです。モクレンの場合は開花時期に葉はつかず、コブシは花の付け根の部分に1枚葉があります。

樹木:高さの違い

樹木の色は両方とも灰褐色で、高さから判断するほうが見分けやすいです。モクレンの場合は、樹木の高さが2~4m程度。一方でコブシの方は5~20mと大きさにばらつきがあります。ただ、コブシのほうがモクレンよりも高いものが多いことがわかりますね。

ハクモクレンとの違い

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モクレンやコブシに似た樹木にハクモクレンがあります。漢字で「白木蓮」、白いモクレンのような花が咲くという理由で名付けられました。同じモクレンの仲間で花の色だけ違うのだろうかと考えますよね。実は、ハクモクレンはモクレン科モクレン属のハクモクレン種。両者の近縁種に当たるのです。ハクモクレンとモクレンをかけ合わせた園芸品種の中には、ピンク色の花もあります。

モクレンとハクモクレンの違い:花の色・開花時期・樹木の高さ

ハクモクレンの花の色は、モクレンは紫なので見分けしやすいですね。開花時期は2月~4月ですので、モクレンよりも早く咲くものもあるようです。モクレンとは違い大木になりやすく、5~15mほどの高さ。花の色と樹木の高さに着目すると、植物に詳しくない方でも見分けられそうですね。

\次のページで「コブシとハクモクレンの違い:大きさ・咲き方・開花時期」を解説!/

コブシとハクモクレンの違い:大きさ・咲き方・開花時期

コブシもハクモクレンも花の色が白いので、パッと見てもわかりにくいかもしれません。咲き方はモクレンのように上部が膨らむようにチューリップのような形で花を咲かせます。花全体が広がって開花するコブシとは咲き方が違いますよね。また、花の大きさはコブシよりも一回りほど大きく10~16cm程。開花時期は早春の2月から咲くこともありコブシよりも早い傾向です。

モクレンとコブシの違いは花や葉・樹木の高さに着目して見分ける

モクレンとコブシはモクレン科モクレン種と近縁種の関係にあり、よく似ています。両者の違いを見分けるには花の色や咲き方、葉が開花時期にも生えているかいないか、樹木の高さの違いなどに注意するとよいでしょう。同じく近縁種のハクモクレンもよく似ていますが、花の様子や樹木の様子などを見ると判断しやすいです。

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3分で分かるモクレンとコブシの違い!名前の由来や特徴・ハクモクレンとの見分け方も文学部卒ライターが詳しくわかりやすく解説

この記事ではモクレンとコブシの違いについてみていきます。2つとも庭木や公園などで植えられている樹木ですが、何となく花や樹の形が似ていて見分けがつきにくい、ハクモクレンとも間違いやすいと感じる人も多いようです。調べてみると葉や花の色や形、開花時期にちょっとした違いがあるといわれている。今回はそんな2つの木について文学部卒のライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

叔母は生花の師範の資格を持っているのに、植物の違いがわからない文学部卒のライター。

モクレンの名の由来

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モクレンは、モクレン科モクレン属モクレン種の樹木。ハス(蓮)の花に似ているところから、漢字で「木蓮」。もともとの種類は、花の色が紫のためシモクレン(紫木蓮)とも呼ばれます。花の形が蘭に似ていることから「モクラン」とも。ただし、園芸用に交配させた品種には紫以外の色の花もありますよ。

コブシの名の由来

コブシはモクレン科モクレン属コブシ種の樹木。白い花が特徴で、「コブシ」と日本語の名前が付いたのは、開花する時に握りこぶしが開いたように見えるからという説と、つぼみの形自体が握りこぶしに見えるからという説があります。

モクレンとコブシの違い

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‘Uncle Carl’ (カールおじさん). – ‘Kusabana Photo Studio’ (草花写真館) / kusabanaph.web.fc2.com, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

モクレンとコブシには、花の色や形開花時期の違いや葉の出方、樹木の高さに違いがあるようです。それぞれに着目して違いをみていきましょう。

花:色・形・開花時期の違い

モクレンとコブシの花の違いについて、以下のようにまとめています。モクレンの花はやや大きく、咲いた時の花の開き具合が少ないようです。コブシの花の方が指を広げた時のように広く、開花時期はやや早いようですね。

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