パセリはどんな食べ物?栄養や効能、注意点もフードアナリストが詳しくわかりやすく解説
ライター/コナパパ
フードアナリスト。元コックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回は料理の脇役と思われがちなパセリについて解説していく。
パセリの特徴は?
パセリは、料理の上に少し振られているか、端に添えられていることが多いので、あまり気にする人はいないと思います。ここでは、そんなパセリがどんな野菜なのか、栽培方法や何科の植物なのかなど詳しく解説していきますね。
パセリの栽培と収穫方法は?
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パセリは、比較的暑さにも寒さにも強いので一年を通して栽培されています。種まきは、15~20℃の冷涼な気候が適しているので4〜5月と9〜10月頃が向いており、露地もの以外にビニールハウスなどで栽培をすることにより、一年中収穫が可能なんですよ。
パセリは、二年草という植物で、収穫する時は根っこからは抜かずに外側の葉を積んでいきます。そして、またパセリが育ったら外側の葉を収穫していくんですよ。しかし、二年以内に枯れてしまうので二年草といわれているのです。パセリは日があたりすぎると葉の色が濃く固いものになり、日に当たらないと色が薄く柔らかいパセリになるんですよ。
イタリアンパセリも、ふだんよく見かけるカーリーパセリも家庭でも栽培しやすいハーブです。1、2ヶ月程度で収穫でき、プランターひとつで簡単に栽培が可能なので、自家菜園で育てたパセリを料理に飾ってみるのも良いですね。
パセリは何科の植物?
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パセリはセリ科の植物です。人参、セロリ、三つ葉などもセリ科の仲間になります。セロリや三つ葉の独特なさわやかな香りとほろ苦さは、なんとなくパセリに似ていますね。人参は、根菜なので全く別の野菜に感じますがそうでもありません。
日本ではあまり見かけませんが、セロリも根セロリがありパセリにも根パセリが存在するんですよ。根セロリは、フランス料理によく使われる食材で、ペースト状にして肉料理の付け合せなどに使われます。根パセリは、私自身も見たことはありませんが、白い人参のような見た目でポタージュスープなどにするとさわやかな香りがして美味しいようです。
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パセリの歴史
パセリは、地中海沿岸が原産の植物で、古代ギリシアの時代にはすでに英語のParsley(パースレー)と呼ばれていたそうです。古代ローマ時代から食用とされており、栽培の歴史も古い野菜ですが、昔は食用だけでなく薬用や歯磨き用としても活用されていたんですよ。
また、日本でパセリの栽培が始まったのは、明治時代から大正時代からといわれています。
パセリに含まれる栄養と効能3選
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パセリは、苦味や青臭く感じる人もいるかと思いますが、たくさんの栄養を含んだ野菜なんですよ。ここでは、パセリに含まれる栄養素には、どのような効能があるか詳しく解説していきます。
1.ビタミンCで老化防止
パセリに含まれるビタミンCの量は、野菜の中でもトップクラスです。人間の体は、活性酸素が増えると細胞が錆びて老化してしまいます。しかし、パセリに豊富に含まれるビタミンCを摂ることで活性酸素が抑制され、老化を防止できるのです。
また、抗ストレスホルモンであるアドレナリンを作るのにビタミンCが必要なので、パセリを食べてビタミンCを摂取することで、ストレス解消にも効果があるんですよ。
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2.βカロテンで美肌効果
βカロテンは、色が鮮やかな緑黄色野菜によく含まれている栄養素です。βカロテンは体内でビタミンAに変わるので、βカロテンとビタミンA、両方の効果が得られます。肌の新陳代謝を高める効果があり、皮膚の健康維持も期待できるんですよ。脂質との相性がよく、一緒に摂取すると吸収率が高まるので、揚げ物などにはパセリが添えられているのです。
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