この記事では特定記録郵便と簡易書留の違いについてみていきます。2つとも郵便局のサービスで、配達の記録が発送元に通知される便利な送付方法です。仕事やプライベートで利用や受け取りをしたことがある人もいるかもしれませんね。両者は料金、渡し方などで細かな違いがあるようです。今回は2つのサービスについてパズル誌の懸賞応募を楽しんでいる文学部卒ライターの海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

ワード系パズル誌に応募して、懸賞のボールペンを特定記録郵便でもらった経験のある文学部卒ライター。

特定記録郵便と簡易書留:共通のサービス

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特定記録郵便も簡易書留も郵便局が行っているサービスで、個人も法人も利用可能。郵送したい手紙や書類などと一緒に、書留・特定記録郵便物等差出票の書類を窓口に提出することが必要です。なお、Webゆうパックプリントサービスに会員登録をすると、自宅で特定記録郵便や簡易書留の宛名ラベルや受領証の印刷作成ができます。

特定記録郵便は、手紙やはがきなどの一般郵便物ゆうメール(重さ1kgまでの冊子とした印刷物・CDやDVDなどを安価に送付)に対応。簡易書留は、上記に加えて第三種郵便物や第四種郵便物の雑誌などの定期刊行物も対象となります。主な共通するサービスは以下の通りです。

1.窓口から差し出した記録が残る…受領証を渡されるので、手元に保管のこと。
2.インターネットで追跡ができる…受領証に記載の引受番号を入力して配達状況の確認が可能。
3.大口の割引制度がある
※特定記録郵便の割引(単割300
同一の差出人が、取り扱いが同一の郵便物(ゆうメール含む)を同時に300通以上を申し込むなどの条件を満たせば、1通につき11円割引ができる

※簡易書留の割引
・単割300以外に、単割1000(1000通以上などの条件を満たした場合)で1通につき21円割引
・区内割100(特定の郵便区内で100通以上などの条件を満たした場合)1通につき37円割引
区内割300(特定の郵便区内で300通以上などの条件を満たした場合)1通につき57円割引
区内割1000(特定の郵便区内で1000通以上などの条件を満たした場合)1通につき68円割引

特定記録郵便と簡易書留の違い

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特定記録郵便と簡易書留について、異なるのは4点ほど。どちらのサービスが目的に適うか確認してみましょう。

1.料金

通常の郵便の料金に、特定記録郵便や簡易書留の料金が加算されます。特定記録郵便の場合は1通につき160円加算簡易書留の場合は1通につき320円加算されます。手紙やはがきなどの郵便物、ゆうメールの区別はありません。

\次のページで「2.土日祝日や時間外の配達の可否」を解説!/

2.土日祝日や時間外の配達の可否

特定記録郵便は、営業時間内の配達のみ。土日や祝日をはさむと大幅に遅延する恐れもありますね。なるべく早く送りたい場合は、速達や配達日指定などの有料のオプションサービスを付けることをおすすめします。

簡易書留は営業時間内に限らず、時間外や土日祝日などの休日にも配達も可能。不在の時には電話連絡や、郵便局に会員登録をしてインターネットから手続きをすると日付や時間指定をして再配達にも対応してもらえます。規定の時間内であれば、当日の再配達もできる場合も。

3.届け先へ手渡しの有無

特定記録郵便は、ポストに投函のみ。留守宅でもそのままポストインです。ですから、確実に手にしたかどうかは分かりません。紛失する恐れもありますね。一方で簡易書留は、受取人本人やその場にいる人に手渡す必要があります。郵便物と引き換えに受け取った人が認印を押すか署名をして、配達の記録が残るので確実に渡した証明にもなりますね。

4.賠償額について

簡易書留の場合、万が一郵便物が破損したり、届かなかったりとしたトラブルがあった場合、規定の範囲内で賠償できます。簡易書留であれば、5万円までの範囲内が対象です。特定記録郵便の場合は、郵送中に何らかのトラブルがあっても補償されません。高額なものを送付するには向いていませんね。

特定記録郵便が向く用途

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特定記録郵便は、留守宅に送付されても、紛失したり盗まれたりするリスクが少ないものが向いていますね。小型の物や安価な物なども気軽に送れます。ゆうパックよりも価格が安く済むので、ゆうメールで配送料金をなるべく抑えたい場合にも良いかもしれませんね。

1.留守宅への送付でも良い物:カタログ・懸賞品・会報誌など

近年では平日の昼間は留守にしている世帯も多いです。再配達の手続きが面倒なので、受取人の中にはあえてポストインで済むようにしてもらいたいと考える方もいるかもしれませんね。

ポストから抜き取られる心配が少ない通販カタログや、頒布会の会報誌などを送る際に利用するのもおすすめ。また、パズル誌や食品などの懸賞で、ボールペンやマスキングテープなどの文房具やノベルティグッズを送るにも。小さいサイズで少額な物であれば過度に心配することはないでしょう。

\次のページで「2.運賃の節約になるもの:書籍・CDやDVD」を解説!/

2.運賃の節約になるもの:書籍・CDやDVD

宅配便で送付すると運賃が高くなることがありますね。通販などで書籍やCDのような比較的小さな物は、荷物と比べて箱がかなり大きくなり資源が無駄に感じられることも。特定記録郵便であれば、追加する料金があっても安価に済みます。購入者側から許可をもらい、ゆうメールのように中が見られるような配送方法にすればさらに安くできるでしょう。

簡易書留が向く用途

簡易書留は料金は特定記録郵便よりも高いのですが、いろいろなサービスが付いています。サービスが向く用途に直結しますね。

1.相手が土日・時間外の配達を希望

受取人側で在宅している時に確実に手にしたいと考える方もいるかもしれません。簡易書留の場合は、書類や荷物の配達を土日祝日や時間外などにしてもらえるので安心ですね。最寄りのゆうゆう窓口に出向いて、取りに行くこともできますよ。

2.重要書類:クーリングオフの通知・願書・履歴書の受付・契約の確認書類

特定記録郵便の場合は、郵送した記録は残りますが配達の証明ができません。各種契約の控えなどの確認書類資格試験や入学の願書の受付・面接を受ける会社へ履歴書の送付・検定料の納入の控えなどを郵送で提出する場合、相手方に届いたことが分かるので、無用なトラブルを避けられ安心して利用できます。

また、物品購入やサービスの申し込みを辞めたい時に使えるクーリングオフ制度にも。購入をやめると届け出を発送した時点で成立するので、特定記録郵便でも構いません。しかし、相手が受け取った記録が残ることから、念には念を入れて簡易書留を利用するのも良い方法でしょう。

3.賠償額(5万円以内)が補償される:チケット類の送付

簡易書留であれば、5万円までの郵送物であれば何らかの事故があった場合に賠償してもらえます。スポーツや演劇などの入場チケット、クオカードのような金券類などを郵送する時に向いていますね。ただ、祝儀や不祝儀などを送る場合は現金書留、5万円以上の賠償が必要な場合は一般書留を利用するようにしましょう。

\次のページで「例外:宅配ボックスへの配達」を解説!/

例外:宅配ボックスへの配達

簡易書留を利用しても、不在時に配達されることもあります。これは、戸建住宅に宅配ボックスを設置していて、郵便局に指定した場所に配達するよう依頼書を提出した場合。宅配ボックスが住宅に固定されていたり、周囲から見えない場所にあったりするなど特定の条件を満たしている時に認められます。

特定記録郵便と簡易書留では料金・到着日・渡し方に違いがある

特定記録郵便と簡易書留は郵送を引き受けた証明と追跡番号が発行される点は同じです。しかし、料金や到着日、渡し方に違いがあります。

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特定記録郵便と簡易書留の違い!共通のサービスや料金の差・使い分けも文学部卒ライターがわかりやすく解説

この記事では特定記録郵便と簡易書留の違いについてみていきます。2つとも郵便局のサービスで、配達の記録が発送元に通知される便利な送付方法です。仕事やプライベートで利用や受け取りをしたことがある人もいるかもしれませんね。両者は料金、渡し方などで細かな違いがあるようです。今回は2つのサービスについてパズル誌の懸賞応募を楽しんでいる文学部卒ライターの海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

ワード系パズル誌に応募して、懸賞のボールペンを特定記録郵便でもらった経験のある文学部卒ライター。

特定記録郵便と簡易書留:共通のサービス

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特定記録郵便も簡易書留も郵便局が行っているサービスで、個人も法人も利用可能。郵送したい手紙や書類などと一緒に、書留・特定記録郵便物等差出票の書類を窓口に提出することが必要です。なお、Webゆうパックプリントサービスに会員登録をすると、自宅で特定記録郵便や簡易書留の宛名ラベルや受領証の印刷作成ができます。

特定記録郵便は、手紙やはがきなどの一般郵便物ゆうメール(重さ1kgまでの冊子とした印刷物・CDやDVDなどを安価に送付)に対応。簡易書留は、上記に加えて第三種郵便物や第四種郵便物の雑誌などの定期刊行物も対象となります。主な共通するサービスは以下の通りです。

1.窓口から差し出した記録が残る…受領証を渡されるので、手元に保管のこと。
2.インターネットで追跡ができる…受領証に記載の引受番号を入力して配達状況の確認が可能。
3.大口の割引制度がある
※特定記録郵便の割引(単割300
同一の差出人が、取り扱いが同一の郵便物(ゆうメール含む)を同時に300通以上を申し込むなどの条件を満たせば、1通につき11円割引ができる

※簡易書留の割引
・単割300以外に、単割1000(1000通以上などの条件を満たした場合)で1通につき21円割引
・区内割100(特定の郵便区内で100通以上などの条件を満たした場合)1通につき37円割引
区内割300(特定の郵便区内で300通以上などの条件を満たした場合)1通につき57円割引
区内割1000(特定の郵便区内で1000通以上などの条件を満たした場合)1通につき68円割引

特定記録郵便と簡易書留の違い

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特定記録郵便と簡易書留について、異なるのは4点ほど。どちらのサービスが目的に適うか確認してみましょう。

1.料金

通常の郵便の料金に、特定記録郵便や簡易書留の料金が加算されます。特定記録郵便の場合は1通につき160円加算簡易書留の場合は1通につき320円加算されます。手紙やはがきなどの郵便物、ゆうメールの区別はありません。

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