この記事では炊飯器の普通炊きと早炊きの違いについてみていきます。2つとも、電気炊飯器についているおなじみの機能です。容量に関係なく、マイコンやIHで制御されたメニューでは代表的なものかもしれませんね。炊きあがりまでの時間に差があるのは予想できるかもしれないが、他にも細かな違いがあるようです。今回はそんな2つの機能について、食いしん坊の文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

新米の時期でもそうでなくても、白いご飯と煮物と味噌汁の組み合わせが大好きな食いしん坊ライター。

炊飯器の普通炊きと早炊きモードの違い

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炊飯器には様々なメニューが付いていて、家庭のニーズに合わせて選べるようになっています。中でも、普通炊きと早炊きモードは多くの炊飯器にセットされているのでは。それぞれのモードの特徴はどのようなものでしょうか。

1.普通炊き:吸水から炊きあがり後の蒸らしまで全て

普通炊きはお米を研いだ後の、吸水から加熱してご飯が炊きあがった後の蒸らし時間までを含めて全ての工程を一括で行うコースのことです。吸水時間も加熱している間の火加減も自動ででき、ご飯が炊けた後の蒸らし時間も自動的に設定されています。お米を研いだ後は炊飯器任せにしたまま、炊きたてのご飯をしゃもじで底から返すようにほぐせばすぐに食べられます

2.早炊き:吸水時間と蒸らし時間を含まない

早炊きは、普通炊きの工程から吸水時間と蒸らし時間を省いたモードのこと。ご飯を研いでからある程度吸水時間を取って、スイッチを入れるとよいでしょう。加熱して炊きあがってからすぐに食べられるわけではなく、少し時間を置いてご飯を蒸らした方が良い場合があります。

炊飯器の時間・電気代の比較

普通炊きと早炊きでは、ご飯が炊けるまで時間がかかるか、電気代はどちらが安いのかということを気にする方も多いでしょう。いったいどのくらいの差があるのでしょうか。

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1.かかる時間:20~30分程度の差

普通炊きの場合、ご飯の容量やメーカーにもよりますがだいたい50~60分程度で炊きあがります。普通に鍋で炊く場合に、お米を研いでから最低でも30分吸水させ、加熱時間は約10~15分程、蒸らし時間を10分と考えると、炊飯器のほうが少し時間短縮かもしれません。

一方、早炊きの場合、最新の炊飯器では15分程と驚異的な速さで炊けるようです。平均的には20~30分程。早炊きで最も早く炊きたいというのであれば、規定の量の約半分以下の量で炊くと普通炊きの約半分の時間でできあがります。例えば、5.5合炊きの炊飯器なら2合くらいの量に調節して早炊きモードにすると良さそうですね。

2.電気代:あまり変わらない

電気代について、早くできることから早炊きのほうが節電対策になり、金額もかからないのではという印象がありますね。結論からいうと、普通炊きも早炊きもたいして変わりはないようです。メーカーによっては、短時間でご飯を炊くために急激に高温になるため、普通炊きよりも電気代がかかることもあるということ。ちなみに、炊飯器で最も電気がかかるのは保温にした時のようです。

もし、電気代がかからないようにするのであれば、省エネモードのついた炊飯器を選ぶとよいでしょう。もしくは、大量にご飯を炊いて小分けにして冷凍保存をし、食べるたびにレンジで温める方法をおすすめします。

普通炊きと早炊きのメリット

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普通炊きと早炊きについて、それぞれのメリットを見てみましょう。また、普通炊きにはあまり悪い点は見当たりませんが、早炊きの場合はデメリットもあるようですよ。

普通炊き:手間なく美味しく炊ける

普通炊きのメリットは、特に手をかけなくてもそのまま炊飯器任せで美味しく炊けるということに尽きます。ご飯を研いで、ご飯の量に合わせて線の通りに水加減をしておけば美味しいご飯が炊けますね。無洗米ならそのまま水を入れるだけですので、さらに手間がかかりません。

早炊き:時間がないときに便利

早炊きのメリットは時間がないときに、すぐにご飯が用意できることです。例えば、仕事で遅くなった時や、寝坊したときの朝ごはん、お弁当を作る必要がある時など。おかずを作っている間に短時間でご飯が用意できるのはとても便利です。育ち盛りの子供がいる世帯では、ご飯が足りなくなることもあるので、追加ですぐに炊けるのは助かるという声もあるようですね。

早炊きのデメリット

早炊きでは普通炊きに比べてできあがりに不満を持っている利用者もいます。普通炊きよりも工程が2つ省かれているのが原因になっているようですね。主なデメリットは以下の通り。

\次のページで「早炊きでも美味しいご飯にするコツ」を解説!/

1.ご飯が固め…早炊きにするとご飯が固めに仕上がるのは、吸水時間と蒸らし時間を省いているから。米に十分に水分が含まれないのが原因。
2.ベチャッとした食感…蒸らし時間を省いているため、炊きあがってからそのまま食べようとするとご飯の表面に水が残っているのが原因。

早炊きでも美味しいご飯にするコツ

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早炊きモードで炊いても美味しいご飯を食べたいですよね。美味しいご飯に仕上げるコツや、ご飯の仕上がりが固めでも美味しく食べられる料理を紹介します。

1.吸水時間を取る

早炊きモードでは吸水時間を省いています。お米を研いでちょうどよい水加減にしたら、少し吸水する時間を取るのがおすすめ。炊飯器にセットしてから15分ほど時間を置いて早炊きのメニューを選択するとよいでしょう。ご飯が柔らかめに仕上がりますよ。

2.できるだけ長く蒸らす

早炊きでは蒸らし時間が少ないので、表面の水分がご飯の中に含まれない場合があります。ふっくらと仕上げるために、炊きあがってからふたを開けずに5分~10分ほど置くとよいでしょう。

3.ご飯をほぐす

蒸らし時間が少ないことで、ご飯の表面に水分が付いていてベチャッとしたのが気になる方もいるでしょう。ふたを開けた後に、しっかりと炊飯器の底からしゃもじを入れて切るようにほぐすと水分が程よく抜けて蒸発します。ご飯を練るように混ぜると粒が潰れて粘りが出るので注意しましょう。

4.固めでも美味しい料理に使う

十分に時間が取れない、対策をし忘れた、それでもごはんが固いという場合には、固めでも美味しく食べられる料理に使う方法もあります。例えば、以下のような料理にする方法も。参考にしてみてくださいね。

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「固めのご飯におすすめの料理例」
・すし飯…酢を混ぜるので柔らかいご飯だとベチャッとした仕上がりに。固いご飯の方が向く。
・リゾット、雑炊、ドリア…具材などの水分が入り、加熱するので固いご飯でも大丈夫。
・カレーライス…ルーなど水気の多いソースがかかるので固くても美味しい。
・チャーハン、オムライス…固いご飯の方が仕上がりがちょうどよくなる
・炊き込みご飯…水加減はいつも通りでも、具材や調味料の水分が入るので固さが気にならない。

炊飯器の普通炊きは炊飯の全工程・早炊きは吸水時間と蒸らし時間を短縮

炊飯器の普通炊きとは、研いだお米をセットした後に吸水と炊きあがりから蒸らしまでの全工程を自動で行うコースです。早炊きはお米の吸水時間とご飯の蒸らし時間を省いて時間を短くしたコースのこと。節電や省エネのコースのことではありません。

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雑学

3分で分かる炊飯器の普通炊きと早炊きの違い!時間や電気代・美味しく炊くコツも文学部卒ライターがわかりやすく解説

この記事では炊飯器の普通炊きと早炊きの違いについてみていきます。2つとも、電気炊飯器についているおなじみの機能です。容量に関係なく、マイコンやIHで制御されたメニューでは代表的なものかもしれませんね。炊きあがりまでの時間に差があるのは予想できるかもしれないが、他にも細かな違いがあるようです。今回はそんな2つの機能について、食いしん坊の文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

新米の時期でもそうでなくても、白いご飯と煮物と味噌汁の組み合わせが大好きな食いしん坊ライター。

炊飯器の普通炊きと早炊きモードの違い

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炊飯器には様々なメニューが付いていて、家庭のニーズに合わせて選べるようになっています。中でも、普通炊きと早炊きモードは多くの炊飯器にセットされているのでは。それぞれのモードの特徴はどのようなものでしょうか。

1.普通炊き:吸水から炊きあがり後の蒸らしまで全て

普通炊きはお米を研いだ後の、吸水から加熱してご飯が炊きあがった後の蒸らし時間までを含めて全ての工程を一括で行うコースのことです。吸水時間も加熱している間の火加減も自動ででき、ご飯が炊けた後の蒸らし時間も自動的に設定されています。お米を研いだ後は炊飯器任せにしたまま、炊きたてのご飯をしゃもじで底から返すようにほぐせばすぐに食べられます

2.早炊き:吸水時間と蒸らし時間を含まない

早炊きは、普通炊きの工程から吸水時間と蒸らし時間を省いたモードのこと。ご飯を研いでからある程度吸水時間を取って、スイッチを入れるとよいでしょう。加熱して炊きあがってからすぐに食べられるわけではなく、少し時間を置いてご飯を蒸らした方が良い場合があります。

炊飯器の時間・電気代の比較

普通炊きと早炊きでは、ご飯が炊けるまで時間がかかるか、電気代はどちらが安いのかということを気にする方も多いでしょう。いったいどのくらいの差があるのでしょうか。

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