この記事では、フグのおいしい食べ方や白子の処理方法、保存方法について解説していきます。フグ料理と言えば、薄造りの刺身やフグ鍋を思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし、フグの食べ方は他にもいろいろあることを知っているでしょうか。今回は、フグのおいしい食べ方や白子を家庭で下処理する方法、保存方法などを、フリーランスの管理栄養士の宮本ゆかと一緒に解説していきます。

ライター/宮本ゆか

町役場とドラッグストアでの管理栄養士を経て、フリーランスの管理栄養士兼Webライターへ。趣味はオーガニックの食材で料理をつくること。食に関する知識をいかし、わかりやすく解説していきます。

フグの味について

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ここからは、フグの味の特徴について解説していきます。高級魚として知られているフグは、味がとてもおいしいことでも有名ですね。フグは身(筋肉)と白子(精巣)が主に食用とされますが、身と白子では、そのおいしさは全く別物です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

フグの身はどんな味?

フグの身の部分は、旨味や甘味がありとてもおいしいと言われています。フグの旨味は、昆布などに含まれている旨味成分と同じ、グルタミン酸によるものです。グルタミン酸はアミノ酸の一種で、とても強い旨味があることで知られていますよ。一方、フグの甘みは、リジンやグリシンといったアミノ酸よるものだそうです。

フグの白子はどんな味?

フグの白子は、濃厚でコクがありクリーミーな味わいが特徴です。フグの中でも最も高級なトラフグの白子は、「海の宝石」と呼ばれるほど高価でおいしいそうですよ。産卵期である1~3月ごろは、白子が一番おいしい時期。白子を食べるならこの時期がおすすめです。

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フグの白子の下処理方法

フグの白子はインターネットなどの通信版売で購入すれば、ご家庭でも手軽に食べることができますよ。その場合は下処理が必要となる場合があります。白子の下処理方法をご紹介するので、よければ参考にしてみてください。

<フグの白子の下処理方法>
1.あらかじめ白子を解凍しておく
2.ボウルに薄めの塩水をつくり、その中で白子をやさしく洗う
(血管や筋が気になる場合は、竹串を使って血抜きする)
4.鍋で沸騰させた湯の中に白子を入れる。再度沸騰したら火を止めて5分放置する
5.冷水にとりしばらく冷ましたら、水気を切る

フグのおいしい食べ方5選

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ここからは、フグのおいしい食べ方をご紹介します。旨味たっぷりなフグは、いろいろな食べ方ができる魅力的な食材です。どんなフグ料理があるのか、一緒に見ていきましょう。

1.薄造りが美しい「フグ刺し」

フグ料理と言えば、薄造りの刺身として有名な「フグ刺し」を思い浮かべる人も多いのではないのでしょうか?美しく盛り付けられたフグ刺しは、まるで芸術作品のよう。フグ刺しが薄い理由は、フグの身が繊維が多く固いため、食べやすくするために薄く切っているそうですよ。

フグ刺しは見た目だけでなく味も格別です。一般的な刺身はしょう油やワサビと一緒に食べますが、フグ刺しの場合は、フグの繊細な旨味をいかすためにポン酢で食べるのがおすすめ。また、もみじおろしやネギとも好相性です。

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2.フグの旨味がたっぷり「フグ鍋」

フグ鍋もフグ料理の定番です。寒い日にあつあつのフグ鍋を食べると体が温まりますよ。フグ鍋の場合は、フグの繊細な味をいかすために、シンプルな水炊きが一番おいしいそうです。スープにはフグの旨味がたっぷり含まれているので、鍋を食べ終わった後の締めの雑炊は絶品ですよ。

3.ふっくらやわらかい「焼きフグ」

フグはシンプルに鉄板やグリルで焼いて食べる方法もおすすめですよ。フグを焼くと、ふっくらとした食感になりおいしいそうです。また、焼くことで余分な水分が飛び、旨味が凝縮されて濃厚な味わいを楽しめます。塩や味噌、ポン酢といったお好みの調味料で味付けすると、さらにおいしくなるので、ぜひお試しを。

4.外はサクサク、中はジューシー「フグのから揚げ」

フグのから揚げは、万人受け間違いなしの絶品メニュー。淡白なふぐの身に、しっかりと下味をつけてから揚げにすると、外の衣はサクサク、中の身はふっくらとジューシーに。何度も食べたくなると言われるほどおいしい一品です。

5.お酒によく合う「フグ皮の湯引き」

フグの種類の中には、身や白子のほかに、皮も食べられるフグがあります。フグの皮は、熱湯でさっと茹でて冷水にとったもの(湯引き)を千切りにして、ポン酢でいただくとおいしいそうです。コリコリとした独特の食感が人気で、お酒のあてにもよく合いますよ。

\次のページで「フグの保存方法」を解説!/

フグの保存方法

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ここからは、フグの保存方法についてくわしく解説していきます。フグ刺しの場合、焼きフグ・干物・から揚げの場合、白子の場合のそれぞれの保存方法のポイントをご紹介するので、よければ参考にしてくださいね。

フグ刺しの保存方法

フグ刺しは冷凍保存がおすすめです。通信販売でフグ刺しを注文した場合も、冷凍された状態で送られてくることが多いでしょう。冷凍するときは、ラップで刺身を包み、保存袋などに入れて冷凍庫で保存しましょう。この方法で1週間ほど日持ちします。食べる数時間前に冷蔵庫に移して自然解凍しておくことで、おいしく食べられます。

焼きフグ・干物・から揚げの保存方法

焼きフグや干物、から揚げを保存する場合は、冷凍で保存するとよいでしょう。その場合は、ラップでぴったりと包み保存袋に入れて冷凍庫へ。1か月ほど日持ちするので、食べきれない場合は冷凍保存がおすすめですよ。

フグの白子の保存方法

フグの白子は冷凍すると食感が変化してしまうので、冷蔵保存が一般的です。冷蔵庫で保存するときは、そのまま保存するのではなく、海水と同じ濃度(3%)の塩水につけて保存します。途中で水が濁ってきたら、新しい塩水に取りかえましょう。この方法で2~3日ほど日持ちしますが、生ものですのでなるべく早めに食べきるようにしてくださいね。

旨味たっぷりなフグをいろいろな調理法で味わってみて

この記事では、フグのおいしい食べ方や白子の下処理方法、保存方法について解説しました。旨味がたっぷり含まれているフグは、刺身や鍋といった定番料理のほかにも、おいしい食べ方がたくさんあることがわかりましたね。下処理方法や保存方法もご紹介したので、ご家庭でフグを食べる機会があれば、ぜひ参考にしてみてください。

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家庭科

フグのおいしい食べ方は?白子の下処理方法や保存方法もフリーランス管理栄養士がくわしくわかりやすく解説

この記事では、フグのおいしい食べ方や白子の処理方法、保存方法について解説していきます。フグ料理と言えば、薄造りの刺身やフグ鍋を思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし、フグの食べ方は他にもいろいろあることを知っているでしょうか。今回は、フグのおいしい食べ方や白子を家庭で下処理する方法、保存方法などを、フリーランスの管理栄養士の宮本ゆかと一緒に解説していきます。

ライター/宮本ゆか

町役場とドラッグストアでの管理栄養士を経て、フリーランスの管理栄養士兼Webライターへ。趣味はオーガニックの食材で料理をつくること。食に関する知識をいかし、わかりやすく解説していきます。

フグの味について

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ここからは、フグの味の特徴について解説していきます。高級魚として知られているフグは、味がとてもおいしいことでも有名ですね。フグは身(筋肉)と白子(精巣)が主に食用とされますが、身と白子では、そのおいしさは全く別物です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

フグの身はどんな味?

フグの身の部分は、旨味や甘味がありとてもおいしいと言われています。フグの旨味は、昆布などに含まれている旨味成分と同じ、グルタミン酸によるものです。グルタミン酸はアミノ酸の一種で、とても強い旨味があることで知られていますよ。一方、フグの甘みは、リジンやグリシンといったアミノ酸よるものだそうです。

フグの白子はどんな味?

フグの白子は、濃厚でコクがありクリーミーな味わいが特徴です。フグの中でも最も高級なトラフグの白子は、「海の宝石」と呼ばれるほど高価でおいしいそうですよ。産卵期である1~3月ごろは、白子が一番おいしい時期。白子を食べるならこの時期がおすすめです。

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