この記事では「力になる」について解説する。

端的に言えば力になるの意味は「手助けする」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「力になる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「力になる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「力になる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「力になる」は分類としては日本語の慣用句であるという点も押さえておきましょう。

「力になる」の意味は?

「力になる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.人のために骨を折る。助力する。「及ばずながら―・りましょう」
2.頼りになる。「子どもが―・ってくれますので元気が出ます」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「力になる」

「力になる」は人のために骨を折ること、助力すること、または頼りになることを意味する慣用句です。大まかに分けて2種類の意味をもった慣用句となっているため、見聞きした際はどちらの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら正しく読み取っていきましょう。

基本的には助力することを表す意味で使われていることが多い言葉です。「力になる」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われています。この機会に「力になる」の意味・用法を覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「力になる」の語源は?

次に「力になる」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「力になる」の語源は現在はっきりとはしていません。「力になる」の語源は現在はっきりとはしていないと覚えておきましょう。また語源とあわせて「力になる」がいつ頃から使われだした言葉なのかという点についても確認しておきましょう。

1563年の玉塵抄には「その人の下にいて、よろづのことを力になってたすくるを、佐と云ぞ」として、この言葉が登場しています。このことから「力になる」は非常に古くから現在と同様の意味で使われていた言葉であることがわかりますね。こちらの点についてもあわせて確認しておきましょう。

\次のページで「「力になる」の使い方・例文」を解説!/

「力になる」の使い方・例文

「力になる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.私で良ければ力になります。
2.先輩には恩があるので、何かあったときは自分が力になります。
3.息子たちも力になってくれるため、なんとか店を切り盛りできた。

「力になる」は例文のように、主に他者に対して助力することを表して使われている言葉です。恩のある人物に対して、感謝の気持ちとして力を貸すことを申し出る。「力になる」はこうした場面の様子を表して使われている言葉となっています。他者の仕事・活動の手助けを表すニュアンスに注意して覚えておきましょう。

また「力になってほしい」など、逆に助力を願い出る場面でも使われることがあります。こちらも一般的に使われている表現となっているため、注意して覚えておきましょう。例文から「力になる」の実際の使用場面をイメージし、自身でも正しく使用することができるようにしていきましょう。

「力になる」の類義語は?違いは?

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続いて「力になる」の類義語・違いについて確認していきましょう。「力になる」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「力になる」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「助力」:仕事や活動に力を貸す

「助力」は他の人の進めている仕事や活動に力を貸すことを意味する言葉です。こちらも他の人に力を貸すことを表す言葉となっており、「力になる」と似た意味をもった類義語となっています。こちらには頼りになることを表す意味はない点など、違いに注意して使い分けていきましょう。

\次のページで「その2「手助け」:仕事等を助ける」を解説!/

その2「手助け」:仕事等を助ける

「手助け」は他の人の仕事などを助けることを意味する言葉です。こちらも他の人に力を貸すことを意味する言葉となっており、「力になる」と似た意味をもった類義語となっています。頼りになることを表す意味はない点、使用頻度などに違いがあるため、注意して使い分けていきましょう。

その3「助勢(じょせい)」:力を添えて援助する

「助勢」は力を添えて援助することを意味する言葉です。こちらも他の人に力を貸すことを意味する言葉となっており、「力になる」と似た意味をもった類義語となっています。他に救援の軍勢を表す意味もあるなど、細かい意味・使用頻度に違いがあるため、注意して使い分けていきましょう。

その4「力添え(ちからぞえ)」:他人の仕事を手助けする

「力添え」は他人の仕事を手助けすることを意味する言葉です。こちらも他の人に力を貸すことを意味する言葉となっており、「力になる」と似た意味をもった類義語となっています。細かいニュアンスや使用頻度がそれぞれ異なるため、違いに注意しながら使い分けていきましょう。

その5「後押し(あとおし)」:助力する

「後押し」は助力すること、後ろ盾を意味する言葉です。こちらも他の人に力を貸すことを意味する言葉となっており、「力になる」と似た意味をもった類義語となっています。他に荷車などを後ろから押して助ける人のことを表す意味もあるなど、細かい点・使用頻度に違いがあるため注意しましょう。

「力になる」の対義語は?

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つづいて「力になる」の対義語についても確認していきましょう。「力になる」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「足を引っ張る(あしをひっぱる)」:他人の前進や成功を妨げる

「足を引っ張る」は他人の前進や成功を妨げることを意味する言葉です。「力になる」が他人に力を貸すことを意味していたのに対し、こちらは他人の活動・成功を妨げることを表す言葉となっています。反対の意味を表す対義語として、こちらの言葉についてもあわせて覚えておきましょう。

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「力になる」を使いこなそう

この記事では「力になる」の意味・使い方・類語などを説明しました。「力になる」は人のために骨を折ること、助力すること、または頼りになることを意味する慣用句です。大まかに分けて2種類の意味をもった慣用句となっているため、見聞きした際はどの意味で使われているのか、注意して読み取りましょう。

また類義語には「助力」、「手助け」、「助勢」、「力添え」、「後押し」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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【慣用句】「力になる」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターが解説!

この記事では「力になる」について解説する。

端的に言えば力になるの意味は「手助けする」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「力になる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「力になる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「力になる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「力になる」は分類としては日本語の慣用句であるという点も押さえておきましょう。

「力になる」の意味は?

「力になる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.人のために骨を折る。助力する。「及ばずながら―・りましょう」
2.頼りになる。「子どもが―・ってくれますので元気が出ます」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「力になる」

「力になる」は人のために骨を折ること、助力すること、または頼りになることを意味する慣用句です。大まかに分けて2種類の意味をもった慣用句となっているため、見聞きした際はどちらの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら正しく読み取っていきましょう。

基本的には助力することを表す意味で使われていることが多い言葉です。「力になる」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われています。この機会に「力になる」の意味・用法を覚えておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「力になる」の語源は?

次に「力になる」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「力になる」の語源は現在はっきりとはしていません。「力になる」の語源は現在はっきりとはしていないと覚えておきましょう。また語源とあわせて「力になる」がいつ頃から使われだした言葉なのかという点についても確認しておきましょう。

1563年の玉塵抄には「その人の下にいて、よろづのことを力になってたすくるを、佐と云ぞ」として、この言葉が登場しています。このことから「力になる」は非常に古くから現在と同様の意味で使われていた言葉であることがわかりますね。こちらの点についてもあわせて確認しておきましょう。

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