この記事では「身を窶す」について解説する。

端的に言えば身を窶すの意味は「落ちぶれる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「身を窶す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「身を窶す(みをやつす)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「身を窶す」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「身を窶す」は分類としては日本語の慣用句であるという点も押さえておきましょう。

「身を窶す」の意味は?

「身を窶す」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「Weblio古語辞典」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.身をおちぶれさす。身を落とす。あるいは、出家する。

出典:学研全訳古語辞典「身を窶す」

「身を窶す」は身を落ちぶれさせる、身を落とす、または出家するという意味をもった言葉です。こちらの表現は大まかに分けて2種類の意味をもった言葉となっているため、見聞きした際はどちらの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら正しく読み取っていきましょう。

「身を窶す」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われている言葉です。古風な表現であるため、口語など身近に使われている表現ではない点に注意しましょう。この機会に「身を窶す」の詳しい意味・用法をしっかりと確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「身を窶す」の語源は?

次に「身を窶す」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「身を窶す」の語源は現在はっきりとはしていません。「身を窶す」の語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。またあわせて「身を窶す」がいつ頃から使われだした言葉なのかという点についても確認しておきましょう。

平安時代中期の源氏物語には「かかるほどのありさまにみをやつすは、くちをしきものになむはべりける」として、この言葉が登場しています。このことから「身を窶す」は非常に古くから現在と同様の意味で使われている言葉であることがわかりますね。こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。

\次のページで「「身を窶す」の使い方・例文」を解説!/

「身を窶す」の使い方・例文

「身を窶す」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.軍を脱走し、逃亡生活に身を窶していった。
2.武士の身分を捨て、町人に身を窶す。
3.金の無くなった貴族が身を窶し、犯罪者となることも珍しくない。

「身を窶す」は例文のように、落ちぶれることを表して書籍等の文章中を中心に使われている表現です。脱走兵となり、逃亡生活を送るほどに落ちぶれる。武士の身分から町人にまで、社会的地位を落とす。「身を窶す」はこうした人が落ちぶれることを表して使われることが多い表現となっています。

社会的地位や生活程度を悪くし、惨めな状態になるというニュアンスに注意して使用していきましょう。また古書等においては、出家することを表している場合もあります。こちらについても注意しておきましょう。例文から実際の使用場面をイメージし、自身でも正しく使用することができるようにしていきましょう。

「身を窶す」の類義語は?違いは?

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続いて「身を窶す」の類義語・違いについて確認していきましょう。「身を窶す」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「身を窶す」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「落ちぶれる」:社会的地位・生活程度が悪化し惨めになる

「落ちぶれる」は社会的地位や生活程度が悪くなり、惨めな状態になることを意味する言葉です。こちらも社会的地位・生活程度が悪化し惨めになることを意味する言葉となっており、「身を窶す」と似た意味をもった類義語となっています。より幅広い場面で使われている言葉となっているため、注意して覚えておきましょう。

\次のページで「その2「うらぶれる」:落ちぶれて惨めな有様になる」を解説!/

その2「うらぶれる」:落ちぶれて惨めな有様になる

「うらぶれる」は落ちぶれて惨めな有様になることを意味する言葉です。こちらも落ちぶれる様子を意味する言葉となっており、「身を窶す」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは他に心がしおれて侘びしく思うという意味ももっているため、違いに注意して使い分けていきましょう。

その3「身を落とす」:落ちぶれる

「身を落とす」は落ちぶれる、身を沈めることを意味する言葉です。こちらも落ちぶれることを意味する言葉となっており、「身を窶す」と似た意味をもった類義語となっています。他にからだを伏せることを表す意味ももっている点など、細かい意味・使用頻度の違いに注意して使い分けていきましょう。

その4「身を沈める」:落ちぶれた境遇になる

「身を沈める」は落ちぶれた境遇になること、特に女性が身売りして遊女になることを意味する言葉です。こちらも落ちぶれることを意味する言葉となっており、「身を窶す」と似た意味をもった類義語となっています。他に身投げすることを表す意味ももっているため、こちらの点に注意して覚えておきましょう。

その5「成下る(なりさがる)」:地位や財産を失い落ちぶれる

「成下がる」は地位・財産などを失い落ちぶれることを意味する言葉です。こちらも落ちぶれることを意味する言葉となっており、「身を窶す」と似た意味をもった類義語となっています。他に、物事の質や程度が下がることを表す意味ももっているため、こちらの違いに注意して使い分けていきましょう。

「身を窶す」の対義語は?

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つづいて「身を窶す」の対義語についても確認していきましょう。「身を窶す」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「成上る(なりあがる)」:地位の低い人物が高い地位を得る

「成上がる」は貧しかったり地位の低い人物が、金持ちになったり高い地位を得ることを意味する言葉です。「身を窶す」が社会的地位や生活程度が悪化し落ちぶれることを意味していたのに対し、こちらは社会的地位や生活程度が向上することを意味しています。対義語として、こちらも覚えておきましょう。

\次のページで「「身を窶す」を使いこなそう」を解説!/

「身を窶す」を使いこなそう

この記事では「身を窶す」の意味・使い方・類語などを説明しました。「身を窶す」は身を落ちぶれさせること、身を落とすこと、または出家することを表す慣用句です。大まかに分けて2種類の意味をもった慣用句となっているため、見聞きした際はどの意味で使われているのか、注意して読み取りましょう。

また類義語には「落ちぶれる」、「うらぶれる」、「身を落とす」、「身を沈める」、「成下る」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「身を窶す」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターが解説!

この記事では「身を窶す」について解説する。

端的に言えば身を窶すの意味は「落ちぶれる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「身を窶す」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「身を窶す(みをやつす)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「身を窶す」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「身を窶す」は分類としては日本語の慣用句であるという点も押さえておきましょう。

「身を窶す」の意味は?

「身を窶す」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「Weblio古語辞典」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.身をおちぶれさす。身を落とす。あるいは、出家する。

出典:学研全訳古語辞典「身を窶す」

「身を窶す」は身を落ちぶれさせる、身を落とす、または出家するという意味をもった言葉です。こちらの表現は大まかに分けて2種類の意味をもった言葉となっているため、見聞きした際はどちらの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら正しく読み取っていきましょう。

「身を窶す」は書籍・新聞等の文章中を中心として使われている言葉です。古風な表現であるため、口語など身近に使われている表現ではない点に注意しましょう。この機会に「身を窶す」の詳しい意味・用法をしっかりと確認しておき、自身の語彙力を高めていきましょう。

「身を窶す」の語源は?

次に「身を窶す」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「身を窶す」の語源は現在はっきりとはしていません。「身を窶す」の語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。またあわせて「身を窶す」がいつ頃から使われだした言葉なのかという点についても確認しておきましょう。

平安時代中期の源氏物語には「かかるほどのありさまにみをやつすは、くちをしきものになむはべりける」として、この言葉が登場しています。このことから「身を窶す」は非常に古くから現在と同様の意味で使われている言葉であることがわかりますね。こちらの点についてもあわせて覚えておきましょう。

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