何かを置くときに使う言葉、「設置」と「配置」。
混同して使いがちですが、実は両者にははっきりとした意味の違いがあるようです。
今回は「設置」と「配置」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

設置と配置の違い

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「〇〇を設置する」、「〇〇を配置する」、どちらもよく使う表現ですよね。しかし「設置」と「配置」の違いまでを理解して使っている人は意外と少ないのではないでしょうか。ここではまず、「設置」と「配置」の違いについて解説していきます。

設置:2つの意味がある

「設置」には2つの意味があります。1つ目は何らかの施設や機関などを新しく設けることです。2つ目は機械などの設備や備品などを用意して備え付けること。英語では1つ目の意味を「establishment」や「foundation」、2つ目の意味を「put」や「set / set up」、「install」と表現します。

配置:人や物を置くこと

「配置」は人や物など、現実的な物体を決まった位置や担当する場所などに置くときに使う言葉。英語では人であれば「distribute」、物であれば「arrange」や「layout」と表現することが多いです。警官や警備員などを「配置」する際には「post」や「station」を使います。

設置と配置の使い方

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「設置」と「配置」の違いについてはおわかりいただけたと思います。ここで気になるのは、日常生活での使い方ですよね。ここでは「設置」と「配置」について、それぞれの使い方を例文を交えて解説します。

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設置:目的のために用意する

「設置」は、ある目的のために必要なものを用意するイメージです。施設や機関であれば事業や活動の目的のために「設置」されますし、設備や備品であれば業務に必要という目的のために「設置」されますよね。例文としては「監査機関が設置された」や「工場に最新鋭のロボットが設置された」というように使います。

配置:適切な場所に振り分ける

「配置」は、目的に応じて適切な置き場所を振り分けるイメージです。人員は適切な場所に「配置」しますし、道具類はより便利な場所に「配置」しますよね。例文としては「厳戒態勢のため警官を配置した」や「ビルの各階に消火器を配置した」というように使います。

設置と配置の類語

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「設置」と「配置」の具体的な使い方までわかったところで、この2つの言葉の類語についても見ていきましょう。ここでは特に混同されがちな設立、配属、配備について解説していきます。

設立は設置に近い意味

「設立」は組織や機関を設けるという意味では「設置」に近い言葉です。ただ法的には「設立」は法人を法務局に登記することを意味します。「設立」の方がより厳格な意味なんですね。また「設置」は部署や部門など小規模なグループにも使われますが、「設立」はそのような規模感では使われません。

\次のページで「配属、配備は配置に近い意味」を解説!/

配属、配備は配置に近い意味

「配属」は人員の役割を与えて担当部署に移動することを意味します。「配属先」などという使い方をされますよね。また「配備」は物を手配して準備することを意味します。「防犯カメラを配備する」といった風に使うことも。どちらも「配置」に近い言葉ですが、「配置」の対象によって意味が限定的になっている言葉です。

設置も配置も「置く」だがニュアンスが違う

ここまで「設置」と「配置」の違い、それぞれの使い方、そしてよく混同される類語について解説してきました。今まで何となく使っていた言葉たちでも、これからは明確に使い分けられるような気がしませんか。

「設置」も「配置」も、おおまかに言えばある目的のために何かを用意するという意味は共通しています。両者のニュアンスの違いを理解した上で、日常生活で使い分けてみてくださいね。

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言葉雑学

3分でわかる設置と配置の違い!何を「置く」かで変わる?使い方や類語も雑学好きライターがわかりやすく解説

何かを置くときに使う言葉、「設置」と「配置」。
混同して使いがちですが、実は両者にははっきりとした意味の違いがあるようです。
今回は「設置」と「配置」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

設置と配置の違い

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「〇〇を設置する」、「〇〇を配置する」、どちらもよく使う表現ですよね。しかし「設置」と「配置」の違いまでを理解して使っている人は意外と少ないのではないでしょうか。ここではまず、「設置」と「配置」の違いについて解説していきます。

設置:2つの意味がある

「設置」には2つの意味があります。1つ目は何らかの施設や機関などを新しく設けることです。2つ目は機械などの設備や備品などを用意して備え付けること。英語では1つ目の意味を「establishment」や「foundation」、2つ目の意味を「put」や「set / set up」、「install」と表現します。

配置:人や物を置くこと

「配置」は人や物など、現実的な物体を決まった位置や担当する場所などに置くときに使う言葉。英語では人であれば「distribute」、物であれば「arrange」や「layout」と表現することが多いです。警官や警備員などを「配置」する際には「post」や「station」を使います。

設置と配置の使い方

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「設置」と「配置」の違いについてはおわかりいただけたと思います。ここで気になるのは、日常生活での使い方ですよね。ここでは「設置」と「配置」について、それぞれの使い方を例文を交えて解説します。

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