
3分で分かる生もみじともみじ饅頭の違い!銘菓の由来・生地や食感、各メーカーのバリエーションも文学部卒ライターがわかりやすく解説

ライター/海辺のつばくろ
父が広島の本社に出張するたびに、もみじ饅頭のお土産をねだった食いしん坊の文学部卒ライター。
もみじ饅頭:広島(宮島近辺)の銘菓

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もみじ饅頭は、明治時代に宮島のもみじの名所「紅葉谷(もみじだに)」の旅館でお客さんに出されたのが最初。旅館にお菓子を納入していた宮島の菓子職人が作り、当初は「7つの切れ込みのある葉の形・2頭の鹿の絵柄」という非常に凝ったスタイルでした。現在、もみじ饅頭を作った菓子職人のお孫さんが『元祖もみぢ饅頭』として宮島口(本州側)で手焼きのもみじ饅頭を販売をしています。
ただ、開発者はもみじ饅頭を広く作る目的で意匠登録を更新はしないままにして、今に至るまで様々な製菓メーカーから販売中です。
もみじ饅頭は「もみじまんじゅう」とひらがなで表記されている場合も。「もみまん」と略称で呼ばれることもあるようですよ。多くの人気メーカーでは、国内産のあずきや砂糖、地元の食材を選び、素材にこだわっているのが特徴です。
由来:伊藤博文の冗談
もみじ饅頭の名前は、宮島の紅葉谷の名物から取ってもみじの形をしているからという理由だけではありません。明治期の政治家、伊藤博文の軽い冗談が由来しているという説もあります。
宮島で保養するのが好きだった伊藤博文は、旅館で休憩をしていた時にお給仕に上がった女性の手を見ました。「可愛らしいもみじのような手だな。焼いて食べたら美味しかろう。」と。そのことを聞きつけた旅館の女将が、饅頭をもみじの形にしたらどうかと考えたということです。
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生地:カステラとこしあん
もみじ饅頭の基本形は当初の通り、外側がカステラ生地で中に柔らかいこしあんが包まれているものです。形は指のように切り込みが入ったもみじの葉が特徴。赤く色づいた葉に合わせて、赤みがかった茶色のようにこんがりと焼かれています。
つぶあんは昭和初期に昭和天皇の弟に当たる高松宮宣仁親王がリクエストされたもの。その他、抹茶あん、白あん、チーズ、クリームなどのあんも人気です。
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食感:ふわふわで柔らかい
もみじ饅頭の食感は、カステラ生地とこしあんがふわふわで柔らかいのが特徴。大きさは大人の手のひらサイズ程度であっさりとした甘さでしつこくなく、子供からシニア層まで食べやすいです。ついつい、1回に2~3個平らげてしまう人もいます。
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