3分でわかるバッテラと鯖寿司の違い!実はどちらも関西生まれ?鯖寿司が有名な都道府県も雑学好きのママライターがわかりやすく解説
ライター/うめグミ
料理は食べるのも作るのも大好きなママライター。京都で20年暮らした経験から関西の食文化に馴染みあり。身近なテーマをわかりやすく解説します。
バッテラと鯖寿司の違いとは?
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バッテラと鯖寿司はどちらも鯖を使った寿司で、関西ではスーパーでも買える身近な寿司のひとつです。材料がほぼ同じであるため見た目は似ていますが、その形、作り方、発祥した場所が異なる別の食べ物なんですよ。バッテラと鯖寿司の違いについて、誕生した背景も含めてわかりやすく解説していきます。
バッテラ:スライスした鯖を使った押し寿司
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バッテラは、酢飯の上に薄くスライスした酢締めの鯖の身と、甘酢で煮た白板(しらいた)昆布を重ねて型抜きした押し寿司です。白板昆布とは、鯖の上に乗っているシート状の昆布のことで、別名バッテラ昆布とも呼ばれています。表面を乾きにくくする上、昆布のうま味で鯖がよりおいしくなる効果も。バッテラは鯖寿司に比べると鯖の身が薄く、型抜きして作るため四角い形をしているのが特徴です。
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発祥地:大阪
明治24年創業の大阪南船場にある寿司屋「寿司常」(すしつね)で誕生しました。寿司常はバッテラ発祥の店として、観光客や寿司好きに人気の名店です。
名前の由来と歴史
バッテラに元々使われていたのは鯖ではなく「コノシロ」という魚でした。コノシロは成長段階で呼び方が変わる出世魚のひとつで、成長したコハダのことです。大阪湾で大量に獲れていた安くて美味しいコノシロの寿司として誕生したのがはじまりでした。
ではバッテラという名前はどこからきているのでしょうか。実は、方言でも別の名前を省略したものでもなく、語源はポルトガル語だったのです。
コノシロの寿司は元々ふきんで締めて作られていました。手早く作ることができるようにと舟形の木箱に詰めて作ったところ、その形を見た客がポルトガル語で小舟を意味するbateira(バッテーラ)と呼ぶようになり、このようなユニークな名前となりました。
コノシロの値段が上がったため鯖を使用するようになり、舟形より箱型の方が詰めやすいという理由で現在の四角いバッテラの姿になったそうです。
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