弾性エネルギーの式
image by Study-Z編集部
次に弾性エネルギーの大きさを定式化する方法について考えましょう。弾性体が自然長のときの弾性エネルギーを0とすると、伸びxにおける弾性エネルギーUの大きさは、U=(1/2)kx2で求められます。ここで、kはバネ定数です。
この式から、弾性エネルギーの大きさは、伸びの2乗に比例することがわかりますね。また、弾性エネルギーの大きさは縮む場合と伸びる場合で同じ大きさになることも読み取れますよ。
弾性エネルギーの導出
image by Study-Z編集部
先ほど説明したように、弾性エネルギーの大きさは弾性体を伸ばすときの仕事量に等しいことを述べました。仕事量は、力の大きさと変位量が同じ向きであるとき、両者の積で表されます。弾性体を伸ばす場面では、この条件が当てはまりますよ。
弾性体を伸ばすとき、変位量xに対して力の大きさFはF=kxで与えられます。このとき、仕事量は上に示した図における緑部分の面積に等しくなるのです。ゆえに、弾性エネルギーの大きさUは、U=(1/2)kx2となります。
弾性エネルギーと力学的エネルギーの関係性
最後に、弾性エネルギーと力学的エネルギーの関係性について述べます。弾性エネルギーは、位置エネルギーなどと同じようにポテンシャルエネルギーに分類されますよ。このことは、弾性エネルギーも力学的エネルギーに分類され、力学的エネルギー保存の法則が適応可能なことを表すのです。
したがって、ばねに接続された物体の速度などを知りたい場合に、力学的エネルギー保存の法則を用いて計算することでその値を簡単に知ることができます。この点は、弾性エネルギーについて学ぶ際に盲点になりやすいので、注意が必要です。
こちらの記事もおすすめ
3分で簡単力学的エネルギー!保存則の成立条件は?力学の重要公式を現役理系学生ライターが詳しくわかりやすく解説!
\次のページで「弾性エネルギーについて学ぶ意義」を解説!/