弾性力は身近な現象?
ここまで、弾性力の例としてばねに作用する力を挙げてきましたが、ばね以外にも弾性力が作用する身近なものは多く存在しますよ。例えば、ゴムには弾性力があります。輪ゴムを引っ張ると縮もうとする現象、ゴム製のスーパーボールがよく跳ねる現象、ゴム手袋に穴が開きにくいことなどはいずれも弾性力によって説明がつくのです。
また、ギターや琴の弦が振動して、音を出している現象も弾性力と深く関係があります。弦の振動が弾性力によって説明がつくだけでなく、空気中で音が伝わる現象も弾性力によって説明がつくのです。以上のようなことを知ると、弾性力がいかに身近な現象であるかが理解できますよね。
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弾性エネルギーについて学ぼう!
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記事の前半で弾性力についての理解を深めたところで、ここからは本題である「弾性エネルギー」についてに深堀りしていきます。
本チャプターでは、弾性エネルギーとは一体何なのかという説明からはじめて、弾性エネルギーの式とそれの導出方法についても述べますね。また、弾性エネルギーと力学的エネルギーの関係性についても述べます。
弾性エネルギーを理解する上で重要なことは、弾性力の理論からどのようにして弾性エネルギーの概念が導かれるかを理解することです。公式の丸暗記で済ませてしまう方も少なくはないかもしれませんが、今回はぜひ弾性エネルギーのメカニズムについても勉強してみてくださいね。
弾性エネルギーとは?
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ばねを指で引っ張るとき、指はばねに対して仕事をしますよ。この仕事によるエネルギーはばねに蓄積されていきます。このエネルギーがまさに弾性エネルギーなのです。つまり、弾性エネルギーの大きさは、ばねに対する累積仕事量に等しくなります。
また、弾性エネルギーが蓄積されるのは、ばねに限られません。弾性エネルギーを一般化すると、「弾性体の変形に伴うエネルギー」であると言えます。
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