ルバーブは涼しい地域で栽培される野菜の一種です。日本ではあまり馴染みが無いが、ヨーロッパやアメリカでは、春を告げる食材としてポピュラーな野菜です。野菜ではありますが、ジャム・パイやタルトといったお菓子として用いられることが多いな。ですが、活用法を知っていれば、様々な日常のメニューにも活躍するんです。今回の記事では、ルバーブの下処理や食べ方・保存方法など、果物大好きパティシエのmei.mと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/mei.m

15年近くウェディングケーキを作ってきたパティシエで、現在は2児のママ。フルーツが大好きで、味見と称して様々な果物を食べてきました。ルバーブは、クリームチーズと合わせてタルトが美味しい!

ルバーブの下処理

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まず知っておくのは、ルバーブが食べられるのは「葉柄の部分のみ」ということです。葉には毒性が含まれるので食べられません。付いていても切り落としましょう。

さて、ルバーブを美味しく食べるには、下処理がポイントです。ルバーブの場合、調理前に必要なのは、主に「皮むき」「アク抜き」ですね。では、「皮の剥き方」と「アクの取り方」をそれぞれ詳しく解説していきましょう。

1.皮の剥き方

ルバーブの皮は繊維質なので、調理の前に取り除きます。残っていると口当たりが悪くなってしまいますよ。まずは葉柄の両端を包丁で切り落として、皮は手で剥いていきます。セロリのスジを取る要領で、断面部分から葉柄の縦筋に沿って、引っ張るように剥きましょう。するすると剥けますよ。

また、ジャムなどの調理で、ルバーブをしっかり煮溶かす場合は、皮があっても加熱でほとんど分解されてしまうため、剥かなくても大丈夫です。アントシアニンなどの栄養成分は皮部分に含有量が多いため、健康効果を考えるなら、皮付きのまま調理するのがおすすめですよ。

2.アクの抜き方

「アク(灰汁)」とは食材のえぐみや酸味の成分のことです。きちんと取り除かないと、美味しく食べられません。

ルバーブのアク抜き方法は簡単。まず、皮を取り除いたルバーブを好みの大きさに包丁でカットしておきます。そして、水を張ったボウルを用意し、その中に30分~1時間ほど入れておきましょう。それで完了です。なお、ジャムを作る場合は加熱中にもアクが浮いてきます。そのままにしておくと、仕上がりの色味も悪くなるので丁寧に取り除きましょう

ルバーブの色々な食べ方

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ルバーブの食べ方と言えば、お砂糖と共に甘く調理されることが一般的ですね。また、お砂糖と共に、色々な素材や調味料と合わせても、ルバーブの良さは引き立ちますよ。特に、流通の季節の重なるイチゴは、外国でもルバーブと一緒に使われることの多い食材です。他にも、シナモンやジンジャー、ワイン、レモン、乳製品など相性の良い素材はたくさん。好みやシーンに合わせて様々な組み合わせで楽しめます。

今回は、ジャムをはじめとしたデザートとしてのルバーブの食べ方はもちろん、簡単なアレンジ意外な調理法もご紹介しましょう。

\次のページで「1.生のルバーブは薄くスライス」を解説!/

1.生のルバーブは薄くスライス

ルバーブは生で食べることも出来ます。そのままかぶりつく大きさだとかなり酸っぱいので、薄くスライスして、サラダのトッピングがおすすめ。シャキシャキとした食感と酸味のアクセントが楽しめますよ。赤色系のルバーブなら、色どりも良いですね。ルバーブは乳製品との相性も良いので、他のフルーツと一緒にヨーグルトと和えて、フルーツサラダにも。

2.お砂糖を加えて

ルバーブの酸味は、お砂糖との相性が良く、甘酸っぱいお菓子にして食べられることがよく知られていますね。特にジャムは代表的な調理法です。ルバーブの葉柄は水分が多くペクチンも含まれているので、お砂糖を加えて加熱するだけで簡単に出来上がりますよ。皮やスジも、加熱することで、柔らかく分解されます。赤色系のルバーブを使うと、鮮やかな色のジャムに。反対に、緑色系のルバーブは加熱すると、茶色っぽくくすんでしまうので注意しましょう。

他には、夏前に収穫された太いルバーブを大きめにカットし、コンポートもおすすめ。肉質が柔らかく、酸味もしっかりしているため、美味しく出来上がりますよ。煮崩れしやすいので、加熱時間はごく短めに。

3.肉料理にも

ルバーブは甘い調理以外でも美味しく食べることが出来るのです。特に、肉料理との相性が◎。厚めのステーキにかければ、どんなお肉にも合う、甘酸っぱく濃厚なソースになりますよ。肉料理の後に食べると消化を助けてくれるとも言われています。また、と一緒に煮込むと、梅干し(練り梅)のような風味が出来上がるとか。気になる方は、一度お試しあれ。

ルバーブジャムを活用して

自家製のルバーブジャムやコンポートは、もちろんそのまま食べても美味しいですが、様々に活用することが出来ます。特に、パイやタルトのフィリング(具材)にすることはよく知られていますね。イチゴやクリームチーズと合わせたルバーブタルトは、癖になる甘酸っぱさが絶品です。また、ジャムを水やソーダで割ってジュースにしたり、スムージーやゼリー・パウンドケーキ・マフィンなど混ぜ込むだけでお菓子作りに幅広く使えます

他にも、スペアリブをジャムに漬け込んで焼けば、手軽で本格的なお肉料理が出来上がるとか。ジャムを作ってストックしておくと、日常のメニューにルバーブのエッセンスを取り入れやすくなりますね。

ルバーブの正しい保存方法

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ルバーブは常温保存には向きません。そのまま室温に置いておくと傷んでしまうため、なるべく早く適切に保存しましょう。また、切り口から傷みが進行するので、カットし始める前に、保存方法を考えておくと効率的ですね。では、どのような保存方法が良いか、日持ちの目安と共に詳しく解説しましょう。

\次のページで「生のまま保存するには」を解説!/

生のまま保存するには

ルバーブは鮮度の落ちやすい野菜なので、出来るだけ早めに調理することをおすすめします。もし、生のまま保存する場合は、乾燥防止に新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室で保存してください。まだ切っていないルバーブなら、切らずにそのまま保存するのがベスト。すでに使いかけのルバーブなら、カット面をラップで包んでおきましょう。冷蔵での日持ちは約一週間ほどです。

おすすめは冷凍保存

生のルバーブをすぐに食べない、または大量にある場合などには、冷凍保存がおすすめです。下処理をしたルバーブを薄くスライスし、冷凍庫に入れましょう。バットなどに広げて、一度しっかり凍らせてから保存袋に入れると、使う分だけ取り出せて便利ですよ。使う時は、凍ったままを加熱調理して。正しく冷凍すれば、保存の目安は1年ほど。

保存期間が長くなる場合は、冷凍庫の温度変化臭い移りに気を付けましょう。

加工して保存

ルバーブが大量にある場合には、ジャムなどに加工して保存するのも便利です。煮沸などでしっかり滅菌処理した容器を使用すれば、冷蔵保存で2か月ほどは日持ちしますよ。さらに、ジャムにした後に冷凍することも可能です。冷凍ジャムなら、保存の目安は半年ほど。たくさん作って冷凍しておけば、使う分だけ冷蔵に戻して、のんびり消費していけますよ。収穫時期を終えても、ルバーブが楽しめますね。

様々なアレンジが美味しいルバーブ!日々の食卓でルバーブを楽しもう!

お菓子はもちろん、サラダや肉料理など、アレンジの幅が広いルバーブ。冷凍したり、ジャムなどに加工にすれば、収穫時期が終わっても、簡単にルバーブをメニューに取り入れることが出来ます。旬の時期にたくさん手に入れ、下処理と保存をしっかりして、ルバーブの甘酸っぱい味わいと注目の健康効果を、日常に取り入れてみましょう!

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ルバーブの正しい下処理方法は?美味しい食べ方や、ジャムの活用法・保存方法も果物大好きパティシエが詳しくわかりやすく解説

ルバーブは涼しい地域で栽培される野菜の一種です。日本ではあまり馴染みが無いが、ヨーロッパやアメリカでは、春を告げる食材としてポピュラーな野菜です。野菜ではありますが、ジャム・パイやタルトといったお菓子として用いられることが多いな。ですが、活用法を知っていれば、様々な日常のメニューにも活躍するんです。今回の記事では、ルバーブの下処理や食べ方・保存方法など、果物大好きパティシエのmei.mと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/mei.m

15年近くウェディングケーキを作ってきたパティシエで、現在は2児のママ。フルーツが大好きで、味見と称して様々な果物を食べてきました。ルバーブは、クリームチーズと合わせてタルトが美味しい!

ルバーブの下処理

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まず知っておくのは、ルバーブが食べられるのは「葉柄の部分のみ」ということです。葉には毒性が含まれるので食べられません。付いていても切り落としましょう。

さて、ルバーブを美味しく食べるには、下処理がポイントです。ルバーブの場合、調理前に必要なのは、主に「皮むき」「アク抜き」ですね。では、「皮の剥き方」と「アクの取り方」をそれぞれ詳しく解説していきましょう。

1.皮の剥き方

ルバーブの皮は繊維質なので、調理の前に取り除きます。残っていると口当たりが悪くなってしまいますよ。まずは葉柄の両端を包丁で切り落として、皮は手で剥いていきます。セロリのスジを取る要領で、断面部分から葉柄の縦筋に沿って、引っ張るように剥きましょう。するすると剥けますよ。

また、ジャムなどの調理で、ルバーブをしっかり煮溶かす場合は、皮があっても加熱でほとんど分解されてしまうため、剥かなくても大丈夫です。アントシアニンなどの栄養成分は皮部分に含有量が多いため、健康効果を考えるなら、皮付きのまま調理するのがおすすめですよ。

2.アクの抜き方

「アク(灰汁)」とは食材のえぐみや酸味の成分のことです。きちんと取り除かないと、美味しく食べられません。

ルバーブのアク抜き方法は簡単。まず、皮を取り除いたルバーブを好みの大きさに包丁でカットしておきます。そして、水を張ったボウルを用意し、その中に30分~1時間ほど入れておきましょう。それで完了です。なお、ジャムを作る場合は加熱中にもアクが浮いてきます。そのままにしておくと、仕上がりの色味も悪くなるので丁寧に取り除きましょう

ルバーブの色々な食べ方

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ルバーブの食べ方と言えば、お砂糖と共に甘く調理されることが一般的ですね。また、お砂糖と共に、色々な素材や調味料と合わせても、ルバーブの良さは引き立ちますよ。特に、流通の季節の重なるイチゴは、外国でもルバーブと一緒に使われることの多い食材です。他にも、シナモンやジンジャー、ワイン、レモン、乳製品など相性の良い素材はたくさん。好みやシーンに合わせて様々な組み合わせで楽しめます。

今回は、ジャムをはじめとしたデザートとしてのルバーブの食べ方はもちろん、簡単なアレンジ意外な調理法もご紹介しましょう。

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