3分でわかる!「替える」と「換える」の違い!「変える」や「代える」との使い分けも主婦ライターが詳しくわかりやすく解説
ライター/えぬとも
文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学を専攻しつつ、日本語学や日本美術史など幅広く学ぶ。今回は、その知識を生かして、2つの言葉の違いをわかりやすく解説していく。
「替える」と「換える」の違いは?
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「替える」と「換える」のように、異なる漢字でありながら、訓読みが同じになるものを異字同訓と呼びます。この2つ、漢字から何となく違いはわかるものの、いざ書こうと思ったときにどちらを使えばよいか迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
ざっくりというと、「替える」は「新しく別のものにする」とき、「換える」は「物と物とを交換する」ときに使います。では、詳しくみていきましょう。
「替える」の意味と使い方
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「替える」はどのような時に使うのでしょうか。「交替」の”替”であることから、入れ替わるという意味で使うイメージがありますね。それでは、意味と使い方を確認していきましょう。
「替える」の意味
「替える」には、次のような意味があります。
今で使っていたものを別のものにする。古くなったものを新しいものにする。
(「・・・に替える」の形で)・・・を犠牲にする。・・・と引きかえにする。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「かえる【替える】」
「替える」の使い方
「替える」は、対象物を「新しく別のものにする」とき、つまり「もともとあったAをやめてBにする」ときに使います。具体的にいうと、「カミソリの刃をかえる」ときは「替える」。もともとあった古い刃はもう使わず、新しい刃を使うことになるのでこちらの「替える」を使用します。
花瓶の水は毎日替えている。
電球を新しいものに替える。
頭を切り替えて、次の仕事に取りかかる。
このように、もともとあったものをなくして(捨てて)、新しく別のものをそこに持ってくる場合に使います。「頭を切り替える」のように、物ではなくても、それまでの思考をやめて別のことを考え始めるときなども同様です。
「換える」の意味
「換える」には、次のような意味があります。
相手に与える代わりに、相手のものを自分のものとする。等しいもの、同種のものを他とやりとりする。交換する。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「かえる【換える】」
「換える」の使い方
「換える」は、対象物を「同等のものと取りかえる」とき、つまり「Aと同じ価値のBを交換する」ときに使います。例えば、「お札を小銭にかえる」ときは「換える」。もともと持っていたお札を渡して、同じ価値の小銭を受け取るのでこちらを使用します。
海外旅行に行くために円をドルに換える。
難しい言葉を簡単な言葉に言い換える。
次の駅で電車を乗り換える。
このように、交換前後のそのものの価値が変わらない場合は「換える」を使います。「本を売ってお金に換える」のように、全く違うものにかえる場合でも、価値が同じであればこちらの「換える」です。
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