3分で分かる独壇場と独擅場の違い!誤読や誤記が広まった時期や理由も文学部卒のライターがわかりやすく解説
ライター/海辺のつばくろ
何となくよく似た熟語のちょっとした違いについて気になって調べてみた文学部卒ライター。
独壇場と独擅場の読み方は?
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独壇場の読みは「どくだんじょう」、一方で独擅場は「どくせんじょう」です。「壇」と「擅」は漢字の部首が「土」(つちへん)か「扌」(てへん)という違いがあり、よく似た字ですね。独壇場のほうが見かける機会が多いのではないでしょうか。
独壇場の意味
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独壇場の意味はひとり舞台ということ。自分が思うままに振る舞うことといった意味合いですね。しかし、気になるのは、「擅」を「壇」と間違えたところからできた言葉だというところです。つまり、本来は「独擅場」と表記されているのが、のちに「独壇場」に変化して現在に至っているということになりますね。
・独壇場「どくだんじょう」
名詞。「独擅場」(どくせんじょう)の「擅」を「壇」に誤ったところから、「ひとり舞台」の意味にひかれてできた語。=独擅場(どくせんじょう)
出典:コトバンク 『精選版 日本国語大辞典』「独壇場」の解説
・「擅」を「壇」と書き誤って生じた語 「独擅場」に同じ
出典:コトバンク 『小学館 デジタル大辞泉』
「壇」の字義
「壇」は祭壇や仏壇のように、神仏を奉るように盛り上げて作った場所、花壇やひな壇のように、他よりも高く作った場所などを指します。そのようなところから、舞台と関連する言葉を連想させたのかもしれません。
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