この記事では「利用」と「使用」の違いについて見ていきます。2つとも何かを使うイメージがありますが、明確な違いを説明できる人は少ないんじゃないか。違いはずばり役に立つように使うかどうかにあるようですが、調べてみると使い方・表現に明確な違いがあるみたいです。今回はそんな「利用」と「使用」の違いから、使い分け方、著作権における違い、英語表記まで雑学好きライターのよっこいと一緒に解説していきます。

ライター/よっこい

飲食業、映像職、エンジニアを経てwebライターへ。さまざまな職を経験した観点から、雑学の知識を分かりやすく解説していく。

「利用」と「使用」はどう違う?

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「利用」と「使用」の違いについてご存知でしょうか?正しい意味や使い分け方を知らずに使っていませんか?この2つには明確な違いがあるようです。この違いが分かると表現の幅が広がるでしょう。では早速、「利用」と「使用」の違いについて解説していきます

利用:役に立つように使うこと

「利用」は役に立つように使うことを表します。また立場や心理を活かして、自分に都合がいいように人を使うことを表すことも可能です。「利用」という言葉は、目的意識が強く己の利益のために人や物を使うことを示しています。

使用:ただ使うこと

「使用」はただ普通に使うことを表します。物や人などを本来の用途や目的でシンプルに使うことを表しているのです。自分の利益などはあまり考えていなく、ただただ使っていれば本来の目的は果たされるので、目的意識はそこまで高くありません。

「活用」との違いは?

「活用」は本来の目的の範囲でその能力を最大限活かして使うことを表します。物や人を効果的に使っているのです。「利用」は本来の用途以外で使い、「使用」はただ使っていますが、「活用」はそれぞれに対し、その範囲内で最大限使っている点で異なります。

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「利用」と「使用」の使い分け方

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「利用」と「使用」の違いが分かってきましたね。それでは具体的にどのような場面で使い、どのように使い分けるのか気になりますよね?具体例と共に、さらに「利用」と「使用」の違いについて理解を深めましょう。

利用:性能を活かす時に使う

「利用」は性能を活かす場面で使います。物や人、場所やサービスを有効的に使ったり、人の心理や相手の感情を分かった上で自分に都合よく使う場合が挙げられるのです。利用者、ご利用、利用するなどを次の例文のように表現することができます。

・図書館の利用者が多く混雑している。
・ご利用いただきありがとうございます。
・上司という立場を利用する。

使用:ただ物や人を扱う時に使う

「使用」はただ物や人を扱う場面で使います。物や人を本来の目的で使っているので、性能や機能を活かしているかどうかは関係ないのです。使用する、使用禁止、使用中などを次の例文のように表現することができます。

・分からない用語を辞書で調べるために図書館を使用する。
・ここのトイレはいつも使用禁止だ。
・その会議室は現在使用中です。

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著作権における「利用」と「使用」の違い

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著作物を使う時に「利用」と「使用」のどちらで表記するべきなのか、迷った経験はありませんか?「利用」と「使用」は著作権法で明確に使い分けられているのです。それでは著作権法においての違いを見ていきましょう。

正しい使い道かどうかで使い分ける

「利用」と「使用」は著作権法において、正しい使い道がどうかで使い分けています。著作権法では「著作権の目的となっている著作物は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用することを目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。」「公表された著作物は、引用して利用することができる。」と定められているのです。

つまり、使用とは本を読んだりCDを聴いたりすることを示し、利用とは論文や記事などのメディアで引用することを示しています。

「利用」と「使用」の英語表記は?

ここまで日本語での「利用」と「使用」の違いについて見てきましたが、英語表記でも違いはあるのでしょうか?実は英語では大きく3つの使うを表す単語があります。うまく使い分けることで、微妙なニュアンスの差を伝えることができるでしょう。

利用:use、employ

「利用」は「use」か「employ」で表現することができます。「use」は~を使用する、「employ」は人を働かせることを意味するのです。この2つの単語で、自分の都合に関係なく使うことを表現しています。

使用:use、utilize

「使用」は「use」か「utilize」で表現することができます。「use」は~を利用する、「utilize」は利益を生むために用いることを意味しているのです。この2つの単語で、自分の都合のいいように使うことを表現しています。

迷ったら「利用」を使おう

「利用」と「使用」の違いは、役に立つように使うかどうかです。利用は自分の利益のために使う意味合いを持ち、使用はただ単純に使うことを示します。使用で表現できることは多くの場合、利用でも表現することが可能です。どちらを使えばいいか迷った時は、「利用」を当てはめてみましょう。

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雑学

3分で分かる「利用」と「使用」の違い!著作権における使い分けや「活用」との違いも雑学好きライターが分かりやすくわかりやすく解説

この記事では「利用」と「使用」の違いについて見ていきます。2つとも何かを使うイメージがありますが、明確な違いを説明できる人は少ないんじゃないか。違いはずばり役に立つように使うかどうかにあるようですが、調べてみると使い方・表現に明確な違いがあるみたいです。今回はそんな「利用」と「使用」の違いから、使い分け方、著作権における違い、英語表記まで雑学好きライターのよっこいと一緒に解説していきます。

ライター/よっこい

飲食業、映像職、エンジニアを経てwebライターへ。さまざまな職を経験した観点から、雑学の知識を分かりやすく解説していく。

「利用」と「使用」はどう違う?

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「利用」と「使用」の違いについてご存知でしょうか?正しい意味や使い分け方を知らずに使っていませんか?この2つには明確な違いがあるようです。この違いが分かると表現の幅が広がるでしょう。では早速、「利用」と「使用」の違いについて解説していきます

利用:役に立つように使うこと

「利用」は役に立つように使うことを表します。また立場や心理を活かして、自分に都合がいいように人を使うことを表すことも可能です。「利用」という言葉は、目的意識が強く己の利益のために人や物を使うことを示しています。

使用:ただ使うこと

「使用」はただ普通に使うことを表します。物や人などを本来の用途や目的でシンプルに使うことを表しているのです。自分の利益などはあまり考えていなく、ただただ使っていれば本来の目的は果たされるので、目的意識はそこまで高くありません。

「活用」との違いは?

「活用」は本来の目的の範囲でその能力を最大限活かして使うことを表します。物や人を効果的に使っているのです。「利用」は本来の用途以外で使い、「使用」はただ使っていますが、「活用」はそれぞれに対し、その範囲内で最大限使っている点で異なります。

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