この記事では、よもぎの旬や種類、選び方について解説していきます。よもぎ餅やよもぎ茶の材料としておなじみのよもぎは、道端や野原で見かけることが多い。そんなよもぎの旬の時期を知っているでしょうか?よもぎの旬を知り、ぜひよもぎ摘みをする場合の参考にしてほしい。今回はその他にも、よもぎの種類や摘み方、毒性のあるトリカブトとの見分け方についても、フリーランス管理栄養士の宮本ゆかと一緒に解説していきます。

ライター/宮本ゆか

町役場とドラッグストアでの管理栄養士を経て、フリーランス管理栄養士兼Webライターへ。趣味はオーガニックの食材で料理をつくること。食に関する知識をいかし、わかりやすく解説していきます。

よもぎの特徴

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栄養価が高く、からだによい効能がたくさん認められているよもぎは、昔から薬草として重宝されてきました。ここからは、よもぎの収穫時期や産地といったよもぎの特徴を見ていきましょう。

よもぎの旬

よもぎは、よもぎ餅などの材料やお灸のもぐさの材料、アロマオイルの材料など、さまざまな用途で使われます。ここでは、食用としてのよもぎの旬について解説しますね。よもぎを食用にする場合は、若芽の部分を摘み取ります。その若芽は、3月~5月の春の時期に収穫を迎えるそうです。なので、春によもぎ餅がよく食べられていますよ。

よもぎの産地

よもぎは特定の産地があるわけはなく、日本各地のどこでも自生している植物です。よもぎの繁殖力はとても強く、地下茎をどんどん伸ばして、集団で生えていることが多いそう。もともとは中央アジアが原産地で、中国や韓国、ヨーロッパなどでも、よもぎを食用としているそうです。

よもぎの種類

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ここからは、よもぎの種類について解説していきます。よもぎに種類があるのは意外かもしれませんが、よもぎの種類はバリエーション豊富です。それぞれの特徴をくわしく見ていきましょう。

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1.よもぎの代表格「カズザヨモギ」

よもぎの中でもっとも一般的な品種がカズザヨモギです。よもぎと聞いて思い浮かべる品種は、カズザヨモギの場合が多いと思います。高さは50~100cm程度で、茎が多数に枝分かれしているのが特徴です。また、葉は羽状に裂けていて、上面が緑色、下面は白い毛が密集しています。

2.東北地方に自生する「オオヨモギ」

オオヨモギは東北地方に自生している品種で、別名「エゾヨモギ」とも呼ばれます。見た目はカズザヨモギとよく似ていますが、成長するとカズザヨモギよりも背丈が大きくなるそうです。カズザヨモギと見分ける際は、葉の付け根にある、托葉(たくよう)という部分を見ます。この部分に蝶ネクタイのような形の葉があれば、カズザヨモギ、なければオオヨモギだそうです。

3.沖縄の島野菜「ニシヨモギ」

沖縄の島野菜として有名なニシヨモギは、沖縄の人々からは「フーチバー」と呼ばれています。ニシヨモギは、カズザヨモギやオオヨモギと見た目は大きく変わりませんが、葉がやわらかくて、苦みが少ないことが特徴です。沖縄では、ヤギ汁の臭み消しや炊き込みご飯の具材として、ニシヨモギを使っているそうですよ。

4.海外の品種「ニガヨモギ」

よもぎには、ヨーロッパが原産のニガヨモギという品種があります。ヨーロッパでは、胃健薬や虫下しのハーブとしてニガヨモギを使うことが多いそうです。ニガヨモギは香りが強く、お酒の香りづけに使われることも。フランスでは、ニガヨモギを使ったアブサンというリキュールが有名だそうです。

よもぎは家庭菜園にも適している?

よもぎは家庭で栽培することもできます。繁殖力が強いため、園芸初心者の方でも比較的育てやすいそうです。種や苗を植えて育てたり、自生しているよもぎを移植して栽培たりすることも可能だそう。種の場合は9月にまき、苗の場合は3月に植え付けをするのがよいそうです。

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よもぎの選び方

ここでは、よもぎの選び方(摘み方)について解説します。よもぎは春にやわらかい新芽の部分を摘むのが一般的です。新芽以外の部分は固くて、食用には向いていません。葉先から15cmくらいの黄緑色の部分を指でつまんで摘み取りましょう。よもぎ餅の材料として使う場合は、蒸したり、茹でたりすることでカサが減ってしまうので、多めに収穫することをおすすめします。

よもぎとトリカブトの見分け方

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ここからは、よもぎとよく似ていることで知られているトリカブトとの見分け方について、くわしく解説していきます。トリカブトは有毒植物のため、よもぎと間違って食べてしまうと重篤な食中毒を引き起こす可能があり、大変危険です。そうならないためにも、よもぎとトリカブトの正しい見分け方を知っておきましょう。

1.葉の表面を確認する

よもぎとトリカブトを見分けるときは、葉の表面に注目しましょう。よもぎの表面はやわらかそうな見た目をしていますが、トリカブトは光沢があり、つるつるとした表面が特徴です。

2.葉の裏面を確認する

葉の表面に続いて、葉の裏側も確認しましょう。よもぎは葉の裏側に白いうぶ毛がびっしりと生えているのが特徴です。一方、トリカブトの葉の裏側には白い産毛は生えておらず、つるつるとしています。白い産毛の有無は、よもぎとトリカブトを見分ける際のわかりやすいポイントですので、ぜひ覚えておいてください。

3.葉の香りを確認する

葉の香りを確認することも、見分けるときに有効な方法です。よもぎはよもぎ特有の芳香がありますが、トリカブトにはそのような香りがありません。トリカブトは毒性が強いため、皮膚に触れるだけでも危険です。葉の香りを確かめるときは、手袋をはめて葉に触るようにし、直接皮膚に触れないように気をつけましょう。

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4.生えている場所を確認する

よもぎは日当たりの良い場所を好んで生える一方、トリカブトは日陰で湿気の多い場所を好んで生えるそうです。よもぎを摘む場合は、日当たりのよい場所で生えているものを選ぶようにすると、トリカブトと間違えるリスクを減らすことができます。

春にはよもぎの新芽を摘みに出かけよう

この記事では、よもぎの旬や種類、選び方などについて解説しました。よもぎにはさまざまな種類があり、日本だけでなくアジアやヨーロッパでも食用とされていることがわかりましたね。また食用にする場合は、春に新芽を摘むとよいこともわかりました。よもぎとよく似た見た目の毒性のあるトリカブトに注意しながら、春にはよもぎ摘みを楽しんでみてください。

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家庭科

よもぎの旬はいつ?種類や選び方・トリカブトとの見分け方もフリーランス管理栄養士がくわしくわかりやすく解説

この記事では、よもぎの旬や種類、選び方について解説していきます。よもぎ餅やよもぎ茶の材料としておなじみのよもぎは、道端や野原で見かけることが多い。そんなよもぎの旬の時期を知っているでしょうか?よもぎの旬を知り、ぜひよもぎ摘みをする場合の参考にしてほしい。今回はその他にも、よもぎの種類や摘み方、毒性のあるトリカブトとの見分け方についても、フリーランス管理栄養士の宮本ゆかと一緒に解説していきます。

ライター/宮本ゆか

町役場とドラッグストアでの管理栄養士を経て、フリーランス管理栄養士兼Webライターへ。趣味はオーガニックの食材で料理をつくること。食に関する知識をいかし、わかりやすく解説していきます。

よもぎの特徴

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栄養価が高く、からだによい効能がたくさん認められているよもぎは、昔から薬草として重宝されてきました。ここからは、よもぎの収穫時期や産地といったよもぎの特徴を見ていきましょう。

よもぎの旬

よもぎは、よもぎ餅などの材料やお灸のもぐさの材料、アロマオイルの材料など、さまざまな用途で使われます。ここでは、食用としてのよもぎの旬について解説しますね。よもぎを食用にする場合は、若芽の部分を摘み取ります。その若芽は、3月~5月の春の時期に収穫を迎えるそうです。なので、春によもぎ餅がよく食べられていますよ。

よもぎの産地

よもぎは特定の産地があるわけはなく、日本各地のどこでも自生している植物です。よもぎの繁殖力はとても強く、地下茎をどんどん伸ばして、集団で生えていることが多いそう。もともとは中央アジアが原産地で、中国や韓国、ヨーロッパなどでも、よもぎを食用としているそうです。

よもぎの種類

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ここからは、よもぎの種類について解説していきます。よもぎに種類があるのは意外かもしれませんが、よもぎの種類はバリエーション豊富です。それぞれの特徴をくわしく見ていきましょう。

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