君たちはキウイを食べたことがあるかい?真っ二つにカットするとグリーンや黄色で中央部分に黒いつぶつぶがあるフルーツだよ。あのキウイにはいろんな効能がある栄養が詰まっているらしのです。そのキウイについての栄養素と効能、特徴を主婦歴26年の元管理栄養士mimikaと一緒に解説していきます。

ライター/mimika

主婦歴26年の元管理栄養士。趣味は家庭菜園。新鮮野菜やハーブの素材を生かした調理が好き。「食べるもので体は作られる」という思いから、家族の健康を思い食材の持つエネルギーを生かした料理をモットーにしている。これらの経験を生かして、食にまつわる様々な知識や疑問をわかりやすく紹介・解説していく。

甘いイエローキウイが食べやすいけれど、完熟にしたグリーンキウイは酸味と甘味のバランスが最高!

キウイはどんな果物?

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キウイの原産地は中国ですが、ニュージーランドで改良が進み、現在出回っている品種の多くが育成されました。果皮の表面に褐色の細かい毛が生えていて、丸くて愛らしいキウイと、ニュージーランドの国鳥「キウイ」の特徴が似ていることから、キウイフルーツと名付られました。1個当たりのビタミンCがレモンよりも多く、美肌作りにおすすめのフルーツです。

キウイのルーツ

キウイはマタタビ科のつる性の植物になる実で、原産地は中国の南部。世界の生産量は、原産国である中国がトップで全体の約50%を占めますが、二番目に多いのがイタリア、次いでニュージーランドです。日本も徐々に生産量が増えてきて、2018年には10位に入っています。

日本で見かけるキウイの産地

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日本のお店では1年を通してキウイを購入することができますね!しかし、よく見ると、キウイはキウイでも、時々ちょっと違う感じのキウイが売られているのを見かけませんか?それはなぜでしょうか?ここからは、日本で売られているキウイの産地を解説します。

輸入品のほとんどがニュージーランド産

お店に並んでいるキウイのほとんどはニュージーランド産。ニュージーランドにとってキウイは貴重な輸出農産物で、首相自ら店頭でPRするなど国を挙げた販売戦略を行っているほど。そして南半球に位置するニュージーランド産の輸入キウイと、北半球に位置する日本産のキウイは収穫時期がちょうど入れ替わりになるので、日本では1年通して手に入れることができるのです。

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日本産のキウイもある!

国産キウイの主な品種は愛媛、福岡、和歌山などで作られているヘイワードで、1月~4月頃が旬です。近ごろは各県がオリジナル品種を開発したり、ニュージーランド産の「ゴールデンキウイ」を愛媛県と佐賀県で栽培するなど、比較的手入れが簡単で栽培しやすいこともあり、幅広い地域で栽培されるようになりました、

国内品種のレッドキウイやアップルキウイは、旬の時期が9月下旬から12月頃とかぎられ、数も少ないのでなかなか手に入りません。その分、希少価値があるため値段も少々高めですが、旬になると甘みが強くなり、輸入物よりもジューシーさがあると好評。店頭に並んでいる期間が長いニュージーランド産に比べると、まだ認知度の低い国産キウイですが、見かけたらぜひ購入して食べてみてください。

栄養たっぷり!キウイに含まれる栄養素とその効果

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スーパーで一年中見かけるキウイには、ビタミンCをはじめ、栄養素がぎっしり含まれているんです。生のまま食べられるので、加熱や水に弱く、調理過程で失われやすい栄養素もまるごととることができます。キウイにはどのような効果のある栄養素が含まれているのでしょうか?

1.美肌にビタミンC

キウイといえばビタミンCですね。ビタミンCは体の中に貯めておけない上、加熱すると壊れてしまうので、毎日新鮮な野菜や果物から摂取する必要があります。キウイ1個あたりのビタミンC含有量は、レモン果汁約5個分といわれており、2個食べれば一日に必要な量を十分にとることができるんですよ。

ビタミンCには、シミ予防など肌を整える働きや、抗酸化作用により体の免疫力を高めて風邪やインフルエンザの予防も期待できます。また、 過労や睡眠不足、たばこやアルコールなどのストレスに対応する時大量に消費されるので、日頃からストレスを感じている人は多めにビタミンCを摂るようにしたいものです。そのような時、 ビタミンC含有量が多く、安価で食べやすいうえ、追熟期間も含め日持ちもしやすいキウイは、お手軽に利用できるフルーツですね。

2.抗酸化作用の高いビタミンE

キウイにはビタミンCのほか、ビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンEには高い抗酸化作用があり、血行を促す作用もあるため、冷房などによる冷えの改善や、むくみ予防などにも効果が期待できますね。さらに、ビタミンEは水洗いや加熱による損失が少ない脂溶性ビタミンで、ビタミンCの苦手とする特徴を補う役目も果たすことができ、CとEを同時に摂れることは、毎日の元気にとってうれしいポイントです。

3.腸内環境アップ!食物繊維

キウイを食べたとき、シャキシャキとした歯応えを感じませんか?その正体は食物繊維。食物繊維には水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けにくい不溶性食物繊維の2種類あり、キウイには両方がバランス良く含まれ含有量もトップクラスです根菜などに多く含まれる不溶性食物繊維を摂りすぎると、食物繊維が腸内の水分を吸って便が硬くなり、さらに出にくくなってしまう場合がありますが、キウイに多く含まれる水溶性食物繊維は便をやわらかくする働きがあるので、便秘の予防・改善に役立ちますよ。

また、免疫細胞の約8割は腸内に存在しており、食物繊維が入ることで、病気の引き金となる悪玉菌が減少し腸内環境が整います。腸内フローラのバランスが改善し体の免疫力が高くなると、デトックス効果も高まり、肌の調子が良くなるなどの効果が期待できますね。

\次のページで「4.むくみ予防のカリウム」を解説!/

4.むくみ予防のカリウム

カリウムは、余分な塩分を体外へ排出するはたらきがあり、むくみや高血圧予防効果が期待できる栄養素。どんな栄養も摂りすぎはよくありませんが、ミネラルはバランスが重要であり、ナトリウムである塩分を多めに摂取する傾向がある日本人は、新鮮な野菜や果物から毎日カリウムを摂る必要があります。皮を剥くだけで手軽に食べれるキウイは、積極的に食べたい果物の一つですね。

さらに、キウイに含まれている主な成分は、糖・カリウム・マグネシウム・カルシウムで、これらにナトリウムをバランスよく配合した水分が点滴です。キウイに塩分を加えた「塩キウイ」は点滴とほぼ同じ成分ということであり、「食べる点滴」として熱中症予防にも効果が期待できますね。

5.妊婦さんにもおすすめな葉酸

葉酸は緑黄色野菜に多く含まれるビタミンB群の一種で、赤血球の生産に必要な栄養素であることから『造血のビタミン』と呼ばれており、細胞分裂が盛んな胎児にとって大切な栄養素。それゆえに妊娠前や妊娠中は特に積極的に摂取する必要があるといわれているんです。また葉酸の弱点は、水溶性で熱に弱いため調理過程で失われていくことですが、キウイは加熱せずそのまま食べられるので、葉酸を効果的に取り入れるのに最高な食品ですよ。また、さっぱりしているので、妊婦さんにも食べやすいおすすめの果物です。

さらに、便秘改善効果のある食物繊維や、むくみ解消につながるカリウム、つわりの症状の軽減が期待できるビタミンB6など、妊娠中のトラブルを解決してくれるさまざまな栄養素が含まれていることも嬉しいですね。

6.肉を柔らかくするアクチニジン

キウイはタンパク質の分解酵素であるアクチニジンを含んでおり、肉や魚などタンパク質の分解を助け消化を促進して、胃もたれや消化不良を防ぐ働きがあります。しかし、加熱に弱いので生のままでは食べられるキウイはおすすめの食品ですね。また、この酵素は追熟すればするほど量が増える特性があるので、上手に保存して常備しておけば、お肉やお魚など高タンパク質な食事で胃もたれや胸やけしてしまいそうなとき、食後のデザートとして少量食べると効果的ですね。

さらに、このアクチニジンはタンパク質の分解酵素なので、お肉の下処理する時に漬け込んでおくと、硬いお肉も柔らかくなりますよ。

7.グルタチオンで老化防止

キウイには、ビタミンCやEのように抗酸化作用があるだけでなく、体のサビを取る働きをした後、ビタミンをまた元の形に戻してくれるグルタチオンという成分が含まれています。このグルタチオンは体内の抗酸化力を高め美白やエイジングケアに期待ができる上、解毒効果が肝臓機能を高めたり、疲労回復などの点滴としても用いられるなど、日本では医薬品として扱われているほど。

 グルタチオンは3つのアミノ酸でできており体内でも合成できる成分なので、原料となるアミノ酸をきちんと補充できるよう、食事では十分なタンパク質を摂りましょう。 また、流行病が気になる季節や日頃から体調を整えるためにも、キウイを積極的に食べたいものですね。

栄養が詰まってるキウイを食べよう

キウイは、たくさんの栄養をギッシリ詰め込んでいるからこそ、同時に摂取でき、少量でも効果が倍増するんですね。比較的安価で年中購入できるキウイを、普段の生活に取り入れて健康や美容に役立てみませんか?

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家庭科

「体に良さそう」だけじゃない!キウイの豊富な栄養素と効能、特徴を管理栄養士が詳しくわかりやすく解説


君たちはキウイを食べたことがあるかい?真っ二つにカットするとグリーンや黄色で中央部分に黒いつぶつぶがあるフルーツだよ。あのキウイにはいろんな効能がある栄養が詰まっているらしのです。そのキウイについての栄養素と効能、特徴を主婦歴26年の元管理栄養士mimikaと一緒に解説していきます。

ライター/mimika

主婦歴26年の元管理栄養士。趣味は家庭菜園。新鮮野菜やハーブの素材を生かした調理が好き。「食べるもので体は作られる」という思いから、家族の健康を思い食材の持つエネルギーを生かした料理をモットーにしている。これらの経験を生かして、食にまつわる様々な知識や疑問をわかりやすく紹介・解説していく。

甘いイエローキウイが食べやすいけれど、完熟にしたグリーンキウイは酸味と甘味のバランスが最高!

キウイはどんな果物?

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キウイの原産地は中国ですが、ニュージーランドで改良が進み、現在出回っている品種の多くが育成されました。果皮の表面に褐色の細かい毛が生えていて、丸くて愛らしいキウイと、ニュージーランドの国鳥「キウイ」の特徴が似ていることから、キウイフルーツと名付られました。1個当たりのビタミンCがレモンよりも多く、美肌作りにおすすめのフルーツです。

キウイのルーツ

キウイはマタタビ科のつる性の植物になる実で、原産地は中国の南部。世界の生産量は、原産国である中国がトップで全体の約50%を占めますが、二番目に多いのがイタリア、次いでニュージーランドです。日本も徐々に生産量が増えてきて、2018年には10位に入っています。

日本で見かけるキウイの産地

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日本のお店では1年を通してキウイを購入することができますね!しかし、よく見ると、キウイはキウイでも、時々ちょっと違う感じのキウイが売られているのを見かけませんか?それはなぜでしょうか?ここからは、日本で売られているキウイの産地を解説します。

輸入品のほとんどがニュージーランド産

お店に並んでいるキウイのほとんどはニュージーランド産。ニュージーランドにとってキウイは貴重な輸出農産物で、首相自ら店頭でPRするなど国を挙げた販売戦略を行っているほど。そして南半球に位置するニュージーランド産の輸入キウイと、北半球に位置する日本産のキウイは収穫時期がちょうど入れ替わりになるので、日本では1年通して手に入れることができるのです。

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