この記事ではバナナの旬や品種、食べごろの見分け方について解説していきます。バナナは一年中スーパーで売られていますね。実はバナナの旬は国産と輸入によって違うみたいです。購入したあとも追熟することで美味しく食べられるぞ。その方法についても管理栄養士のツキアオイと一緒に解説していきます。

ライター/ツキアオイ

1児の母として育児に奮闘中の管理栄養士ライター。毎朝バナナヨーグルトを食べるためにバナナを切らさないよう心掛けている。病院や介護施設での経験を活かし、食に関して分かりやすく解説する。

国産と輸入での旬の違い

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バナナはフィリピンやエクアドルといった熱帯地域が主な生産地です。輸入物のバナナは時期をずらして栽培し、一年中安定して収穫されています。そのため旬はありません。

ただし国産のバナナには旬があります。品種によって異なりますが、7月から9月が旬であるバナナが主です。国産のバナナは沖縄や奄美大島といった限られた地域でしか栽培されていない貴重な品種ですよ。旬の時期に手に入ったら是非とも食べてみたいですね。

バナナの食べごろは?

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店頭に並ぶバナナの9割が輸入されたものです。害虫予防のために青いままで輸入され、日本国内で追熟されているのですよ。とはいえ黄色いバナナでも食べごろがあります。その見極め方について見ていきましょう。

色と固さで判断しよう!

バナナを触ってみて固いものは黄色くてもまだ未熟なバナナです。逆に熟しすぎて皮が剥けないくらいにブヨブヨになっているバナナは、腐敗し始めている可能性があるので食べないようにしましょう。

また、皮に「シュガースポット」と呼ばれる黒い斑点が出てくると完熟された証拠です。腐ったわけではないので捨てずに食べてくださいね。甘味が増して美味しいですよ。完熟したバナナはポリフェノールの含有量も増加しています。ポリフェノールには抗酸化作用があるので完熟バナナは栄養面でもおすすめですよ。

追熟の方法は?

ご家庭で食べごろのバナナを食べるためには追熟が必要です。バナナの追熟に適した温度は15~20度。常温で数日置くことで追熟ができますよ。ただし13度以下になると追熟せず低温障害を起こしてしまいます。これでは甘くなりません。冬場は新聞紙で包んで温かい部屋へ置くなどして、冷やし過ぎないようにしてくださいね。

\次のページで「バナナの主な品種5選」を解説!/

バナナの主な品種5選

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私たちがよく目にするバナナ以外にも、世界では色や大きさが異なるバナナがたくさんあります。その品種は300種類にも及ぶのですよ。そんなバナナの主な品種とその特徴について見ていきましょう。

1.日本で定番のキャベンディッシュ

日本で主に流通されているバナナはキャベンディッシュという品種です。生で食べることができ、丁度良い大きさであることが人気の理由となっています。キャベンディッシュは世界的に見ても生産されているバナナの約半数を占めています

1950年代にそれまで主流だったグロスミッチェルという品種が病害によって荒廃しました。それ以降、キャベンディッシュが主流となっています。

2.小さくて食べやすいモンキーバナナ

モンキーバナナは1本の長さが約7㎝と小さく、食べやすい手頃なサイズが特徴です。これはキャベンディッシュの約半分の大きさですよ。皮は薄く、味が濃いので主にデザート用として食べられます。また、モンキーバナナは熟してもシュガースポット(黒い斑点)が出ません。触ってみて柔らかくなっていたら食べごろですよ。

モンキーバナナは500m以上の高地で栽培されているのも特徴の一つです。これは寒暖差が激しい場所で育ったバナナは糖度が高くなることからきています。日本ではあまり出回っていないので一般的なバナナに比べて価格が高い傾向です。

3.沖縄産の島バナナ

主に沖縄で栽培されている島バナナは皮が薄く、濃厚な味が特徴です。鹿児島や小笠原諸島でも栽培されていますよ。長さは10~15㎝程度と小ぶりです。沖縄では家庭の庭に植えられていることもありますよ。病気に弱く台風の被害が多いことから栽培が難しく生産量はごくわずか。そのため高値で売られています。

輸入バナナは黄色い状態で店頭に並びますが、島バナナは緑色の状態で売られていることが多いです。これは、熟した状態だと傷みやすく流通が困難になるから。そのため購入後自宅で追熟するのが主流となっていますよ。

4.赤茶色をしたモラード

別名「レッドバナナ」とも呼ばれているモラードは赤茶色の皮が特徴です。果肉は他のバナナ同様薄黄色をしています。果肉のきめが細かく香りが高い品種ですよ。原産国はフィリピンですが、スペイン語の紫色を意味する「Morade」が名前の由来です。日本ではモンキーバナナよりもさらに手に入りにくい品種となっています。

5.ねっとりした甘味の台湾バナナ

台湾はフィリピンのような熱帯地域に比べて気温が低く、バナナの収穫までにより多くの日数がかかります。そのためじっくりと栽培される台湾バナナはねっとりとした甘みになるのが特徴です。

台湾バナナは1960年代には日本の主な品種となっていました。しかしバナナの輸入自由化により1970年代以降はエクアドル産やフィリピン産のバナナが主流となっていったのです。現在の日本ではあまり目にすることはありませんよね。しかし現在でもフィリピン、エクアドルに次いで3番目に多く台湾からバナナを輸入しているのですよ。

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バナナに種はある?

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私たちが普段食べているバナナに種はありません。これはバナナの遺伝子が突然変異をして種の無いバナナが生まれたからなのです。種なしバナナは食べやすく、食べられる部分も多くなるので徐々に種なしバナナが主流となっていきました。

種なしバナナは茎の根の脇から新芽が出てきます。この芽の中から良い芽を選んで苗を育て、ある程度大きくなったら畑に植え替えるのですよ。こうして種が無くても新しいバナナの木を育てることができるのです。

バナナは食べごろを見定めて一年中美味しく食べよう!

年間を通して食べることができるバナナは、追熟することで更に美味しく食べることができます。とはいえ甘さや果肉の固さは好みがありますからご自分の好みに合わせて食べるタイミングを変えてみてくださいね。また、日本でも世界的にもキャベンディッシュという品種が主に食されています。その流通量の多さから他の品種を食べたことが無い方も多いのではないでしょうか。果物専門店や原産地へ行く機会があれば新しい品種を試してみてくださいね。

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家庭科

バナナの旬は一年中?食べごろの見分け方や品種について管理栄養士が詳しくわかりやすく解説!

この記事ではバナナの旬や品種、食べごろの見分け方について解説していきます。バナナは一年中スーパーで売られていますね。実はバナナの旬は国産と輸入によって違うみたいです。購入したあとも追熟することで美味しく食べられるぞ。その方法についても管理栄養士のツキアオイと一緒に解説していきます。

ライター/ツキアオイ

1児の母として育児に奮闘中の管理栄養士ライター。毎朝バナナヨーグルトを食べるためにバナナを切らさないよう心掛けている。病院や介護施設での経験を活かし、食に関して分かりやすく解説する。

国産と輸入での旬の違い

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バナナはフィリピンやエクアドルといった熱帯地域が主な生産地です。輸入物のバナナは時期をずらして栽培し、一年中安定して収穫されています。そのため旬はありません。

ただし国産のバナナには旬があります。品種によって異なりますが、7月から9月が旬であるバナナが主です。国産のバナナは沖縄や奄美大島といった限られた地域でしか栽培されていない貴重な品種ですよ。旬の時期に手に入ったら是非とも食べてみたいですね。

バナナの食べごろは?

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店頭に並ぶバナナの9割が輸入されたものです。害虫予防のために青いままで輸入され、日本国内で追熟されているのですよ。とはいえ黄色いバナナでも食べごろがあります。その見極め方について見ていきましょう。

色と固さで判断しよう!

バナナを触ってみて固いものは黄色くてもまだ未熟なバナナです。逆に熟しすぎて皮が剥けないくらいにブヨブヨになっているバナナは、腐敗し始めている可能性があるので食べないようにしましょう。

また、皮に「シュガースポット」と呼ばれる黒い斑点が出てくると完熟された証拠です。腐ったわけではないので捨てずに食べてくださいね。甘味が増して美味しいですよ。完熟したバナナはポリフェノールの含有量も増加しています。ポリフェノールには抗酸化作用があるので完熟バナナは栄養面でもおすすめですよ。

追熟の方法は?

ご家庭で食べごろのバナナを食べるためには追熟が必要です。バナナの追熟に適した温度は15~20度。常温で数日置くことで追熟ができますよ。ただし13度以下になると追熟せず低温障害を起こしてしまいます。これでは甘くなりません。冬場は新聞紙で包んで温かい部屋へ置くなどして、冷やし過ぎないようにしてくださいね。

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