君たちはキウイを知っているか?食べたことがないやつもきっと見たことはあるんじゃないでしょうか?どちらかというと外見は渋い色をしているが、真っ二つにカットした中身はグリーンや黄色で、中央部分に黒いつぶつぶがある独特のフォルムをもった…ほら、あのなんだかかわいいフルーツのことだよ。ここでは、そのキウイについて旬や種類、美味しい見分け方のポイントを、主婦歴26年の元管理栄養士mimikaと一緒に解説していきます。

ライター/mimika

主婦歴26年の元管理栄養士。趣味は家庭菜園。新鮮野菜やハーブの素材を生かした調理が好き。「食べるもので体は作られる」という思いから、家族の健康を思い食材の持つエネルギーを生かした料理をモットーにしている。これらの経験を生かして、食にまつわる様々な知識や疑問をわかりやすく紹介・解説していく。

鮮やかなグリーンや黄色のキウイは、見ているだけで元気がわくビタミンカラー。食べるとまさに、元気がチャージされますね。

キウイの旬はいつ?

image by iStockphoto

日本では年中お店に並んでいるイメージのあるキウイは、売られているほとんどが海外からの輸入物。ですが、国内でも栽培され国産として売られていますよ。国産物と輸入物の時期がちょうど入れ替わるように出回るため、1年通して手に入れることができているのです。ここでは、輸入先やその季節、また国産の収穫時期を解説しましょう。

ニュージーランド産のキウイは5月~12月頃が旬

日本に輸入されているキウイのほとんどがニュージーランド産で、全体の90%以上をしめていてます。ニュージーランドは、日本と反対の南半球に位置しているので、季節も日本とは反対。3月から5月頃に収穫されたニュージーランド産のキウイは、5月から12月頃に日本に多く輸入されます。

日本産のキウイは12月~5月頃が旬

日本の市場で出回っているキウイのほとんどはニュージーランド産ですが、日本国内でも1960年頃からキウイ栽培がはじまり、今では東北から九州地方まで幅広い地域で生産されています。比較的手入れが簡単で栽培しやすいので、家庭菜園としても人気があるようです。

キウイは耐寒性のある亜熱帯性果実で秋の果実といわれ、秋から冬に収穫されるのですが、収穫されてすぐに出荷されるのではなく、しばらく追熟してから冬から春に多く出回ります

国産キウイが出回り始めた12月頃はやや高めの値段ですが、2月・3月頃になると輸入物と変わらない値段で手に入れられますよ。しかし、国内品種のレッドキウイやアップルキウイは、旬の時期が9月下旬から12月頃とかぎられている上、数が少なくなかなか手に入りません。その分、希少価値があるので、少々高めになっているんですよ。

キウイには3つの色がある?

キウイは、マタタビ科のつる性の植物になる実で、原産地は中国の南部。日本では国産のものとニュージーランドからの輸入品がほとんどのシェアを占めていますが、最近は品種も増えてきました。果肉が緑色の通称「グリーンキウイ」のほか、黄色い「ゴールデンキウイ」、種の周りが赤いグラデーションになる「レインボーレッド」など果肉の色もさまざまです。

また、一口サイズの「さるなし」は日本に自生していたキウイフルーツの仲間で、皮ごと食べられます。

\次のページで「その1.腸活の頼もしい味方!グリーンキウイ「ヘイワード」」を解説!/

その1.腸活の頼もしい味方!グリーンキウイ「ヘイワード」

ヘイワードは、ニュージーランドの有名なキウイメーカーであるゼスプリ社が生産しているグリーンキウイで、世界に出回る約70%を占める代表的な品種であり、世界中で人気があります。さらにこのゼスプリのグリーンキウイは、生産から店頭までを厳しく管理することで、高い品質を維持していることで有名。

日本国内でも愛媛県や和歌山県などで栽培されており、全体に産毛がある俵型で、果肉は透明感のある緑色。甘みと酸味のバランスが良く、収穫直後のものは酸味が強くて食べにくいですが、熟すると甘みが増してシャキシャキとした歯切れの良さが魅力です。また、グリーンキウイには食物繊維が多く含まれていて、腸活に期待ができるのですよ。

その2.美肌効果に期待イエローキウイの「ゴールデンキウイ」

image by iStockphoto

ゼスプリ社が20年かけて日本人の好みに合わせ開発したのが「ゴールドキウイ」。イエローキウイのほとんどがこの品種です。やや細身な俵型で先が少しとがり、表面はすべすべで産毛はほぼありません。果肉は黄色甘みが強いので、酸っぱいのが苦手という人におすすめ。

成熟スピードが早く長期保存には向いていないことと、木に虫が付きやすいため、2016年に新品種の「サンゴールドキウイ」が新たに開発されました。味も見た目もほぼ同じですが、やや小ぶりで先はとがっておらず、ゴールデンキウイとグリーンキウイの良さをあわせ持った品種です。

ゴールデンキウイは食べやすい味わいなうえに、ビタミンCが多く含まれ、シミ予防などの肌を整える働きがあります。それだけでなく、1個で1日に必要なビタミンCをとることができるので、ストレスによって大量に消費されるビタミンCの不足を補うのにも最適ですよ。

その3.ホントにキウイ?新感覚レッドキウイ「レインボーレッド」

image by iStockphoto

近年、「レインボーレッド」という中心周りに赤みのあるキウイがお目見えしました。静岡県富士市で選抜育成された中国系の品種で、通常のキウイよりひと回り小さなサイズ。産毛がほとんどなく、へたの部分がややくぼんだ形をしています。そしてその名の通り、果肉は黄緑色ですが、種がある中心部周りの部分は赤みがあるのが特徴です。輪切りにすると緑色と赤色のコントラストが、アジアっぽさを感じる色彩ですよ。

静岡県の「レインボーキウイ」や「紅鮮」、香川県の「さぬきエンジェルスイート」がこの品種にあたり、糖度17度と酸味はほとんどなく強い甘さがあります。

一般的なグリーンキウイの品種「ヘイワード」よりも酸味が少ないので、酸味が苦手な方におすすめ。また、通常のキウイより小ぶりなうえ、あふれるほどに果汁つまっているので、皮をむくより半分にカットしてスプーンですくって食べるのがよいでしょう。

おいしいキウイの選び方と食べ頃の見分け方

キウイは追熟するので、少し経ってから消費するなら少しかためのものを、すぐに食べるなら熟した状態のものを選ぶとよいでしょう。ゴールデンキウイは熟すのが早いので、お店で売っているものをすぐに食べてもおいしいことが多いですが、グリーンキウイはまだ食べ頃の状態でないことが多いように思います。よりジューシーでおいしいキウイを味わうために、追熟させると良いでしょう。

キウイを含めた果実類は、成熟してくると甘い香りがでてきます。追熟させているキウイからほのかに甘い香りがし始めたら、食べ頃になってきたサインですよ。

1.皮の張りと固さ

果実をそっとさわって、ほどよい弾力が感じれば食べ頃です。果皮に傷がなく果肉が柔らかくなりすぎていないものを選びましょう。表面の果皮に傷がついていると、果肉が腐敗して味が悪くなっている可能性が高く、触ったときすでに柔らかさがあるものは、すでに熟していて、中の果肉が柔らかくなりすぎていることが多く、食感と味が悪くなっている可能性があります。

へたの周りを指で軽く押すと、ほどよい弾力があり、軽くへこむのが食べ頃のサイン。

\次のページで「2.形と重さ」を解説!/

2.形と重さ

きれいな楕円形で果実がふっくらとしていて、しっかりと重みを感じるものを選びましょう。重量感のあるものは果汁を多く含んでいいてジューシーです。

「ヘイワード」や「ゴールデンキウイ」など俵型のものは、きれいな楕円ではなく少し平らになっているものの方がより甘いともいわれていますが、「香緑(こうりょく)」は少し細長い形。「アップルキウイ」は丸みがあるコロッとした形と、それぞれ特徴に沿った外観のものを選ぶと良いでしょう。

3.表面の状態

果肉が緑色の「ヘイワード」のような産毛がある品種は、産毛が全体に均一に生えているものを選びましょう。皮の色は濃すぎるものよりも、明るい薄茶色の方が良いことが多いですよ。逆に「サンゴールド」や「アップルキウイ」など黄色い果肉のキウイフルーツや、果肉の中央部分に少し赤みがある「レインボーレッド」には、ほとんど産毛がありません。果皮に傷がなくなめらかなものを選びましょう。

4.追熟する

買ってきたばかりの硬いキウイを食べてしまい、酸味が強く口の中がイガイガした経験のある人もいるのではないでしょうか。果肉がかたく未熟な状態だと、酸味が強く果汁も少ないので、おいしくありません。このような時は、常温で数日保存し追熟させれば柔らかくなってきますよ。ただし、そのままだと乾燥してしまうので、1個ずつペーパータオルや新聞紙で包んでからビニール袋に入れ、袋の口は密閉せずに置いておきしょう。気温が高い時は冷蔵庫の野菜室に入れておき、食べる数日前に常温に戻すようにすると良いでしょう。

追熟が進まないときや早く熟させたい場合は、りんごやバナナなどエチレンがすを出す果物と一緒に袋に入れておくと2,3日で食べ頃になります。ただし、どのリンゴでも良いというわけではなく、エチレンガスを多く含む「王林」か「ジョナゴールド」という品種を使うことがポイントです。

新しい品種が次々と生まれているキウイを食べ比べてみよう

キウイは、そのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトに入れたりケーキのトッピングにも使え、さらに年中購入することができるフルーツですね。四季のある日本では、その時期の旬のものをいただくことが体に一番良いとされていますが、「今だけが旬」の果物がない時期でも、キウイはおいしいフルーツとして私達の健康を支え、さらに、新しい品種が次々と生まれ、より食べやすく、見た目でも楽しませてくれています。あなたも自分好みの硬さや甘さに追熟してキウイを食べてみませんか

" /> キウイの旬はいつ?種類やおいしいキウイの選び方も管理栄養士が詳しくわかりやすく解説 – Study-Z
家庭科

キウイの旬はいつ?種類やおいしいキウイの選び方も管理栄養士が詳しくわかりやすく解説


君たちはキウイを知っているか?食べたことがないやつもきっと見たことはあるんじゃないでしょうか?どちらかというと外見は渋い色をしているが、真っ二つにカットした中身はグリーンや黄色で、中央部分に黒いつぶつぶがある独特のフォルムをもった…ほら、あのなんだかかわいいフルーツのことだよ。ここでは、そのキウイについて旬や種類、美味しい見分け方のポイントを、主婦歴26年の元管理栄養士mimikaと一緒に解説していきます。

ライター/mimika

主婦歴26年の元管理栄養士。趣味は家庭菜園。新鮮野菜やハーブの素材を生かした調理が好き。「食べるもので体は作られる」という思いから、家族の健康を思い食材の持つエネルギーを生かした料理をモットーにしている。これらの経験を生かして、食にまつわる様々な知識や疑問をわかりやすく紹介・解説していく。

鮮やかなグリーンや黄色のキウイは、見ているだけで元気がわくビタミンカラー。食べるとまさに、元気がチャージされますね。

キウイの旬はいつ?

image by iStockphoto

日本では年中お店に並んでいるイメージのあるキウイは、売られているほとんどが海外からの輸入物。ですが、国内でも栽培され国産として売られていますよ。国産物と輸入物の時期がちょうど入れ替わるように出回るため、1年通して手に入れることができているのです。ここでは、輸入先やその季節、また国産の収穫時期を解説しましょう。

ニュージーランド産のキウイは5月~12月頃が旬

日本に輸入されているキウイのほとんどがニュージーランド産で、全体の90%以上をしめていてます。ニュージーランドは、日本と反対の南半球に位置しているので、季節も日本とは反対。3月から5月頃に収穫されたニュージーランド産のキウイは、5月から12月頃に日本に多く輸入されます。

日本産のキウイは12月~5月頃が旬

日本の市場で出回っているキウイのほとんどはニュージーランド産ですが、日本国内でも1960年頃からキウイ栽培がはじまり、今では東北から九州地方まで幅広い地域で生産されています。比較的手入れが簡単で栽培しやすいので、家庭菜園としても人気があるようです。

キウイは耐寒性のある亜熱帯性果実で秋の果実といわれ、秋から冬に収穫されるのですが、収穫されてすぐに出荷されるのではなく、しばらく追熟してから冬から春に多く出回ります

国産キウイが出回り始めた12月頃はやや高めの値段ですが、2月・3月頃になると輸入物と変わらない値段で手に入れられますよ。しかし、国内品種のレッドキウイやアップルキウイは、旬の時期が9月下旬から12月頃とかぎられている上、数が少なくなかなか手に入りません。その分、希少価値があるので、少々高めになっているんですよ。

キウイには3つの色がある?

キウイは、マタタビ科のつる性の植物になる実で、原産地は中国の南部。日本では国産のものとニュージーランドからの輸入品がほとんどのシェアを占めていますが、最近は品種も増えてきました。果肉が緑色の通称「グリーンキウイ」のほか、黄色い「ゴールデンキウイ」、種の周りが赤いグラデーションになる「レインボーレッド」など果肉の色もさまざまです。

また、一口サイズの「さるなし」は日本に自生していたキウイフルーツの仲間で、皮ごと食べられます。

\次のページで「その1.腸活の頼もしい味方!グリーンキウイ「ヘイワード」」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: