
スパムってどんな食べもの?特徴や栄養もフードアナリストが詳しくわかりやすく解説
ライター/コナパパ
フードアナリスト。元コックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回はハワイ料理屋や沖繩料理によく使われる、スパムについて解説していく。
そもそもスパムとはどんな食べもの?

image by iStockphoto
スパムは大好きな人、嫌いな人の両極端に分かれる食べものです。大好きな人は必ず家に常備していて、嫌いな人は二度と食べたくないと思っている人も多いようですよ。また、スパムの存在は知っているけど、食べたことのない人もいるかと思いますのでここで詳しく解説していきます。
スパムってなに?
スパムとは、アメリカのホーメルフーズ社のランチョンミートの商品名です。日本人にはランチョンミートという食べものはあまり馴染みがないかもしれませんが、世界の広い地域で食べられています。スパムは、その中でも世界的で最も有名な商品名なんですよ。
他社でもランチョンミートを製造していますが、SPAM(スパム)はホーメルフーズ社が商標登録をしている名前なので、他社はSPAM(スパム)という言葉を使うことは出来ないのです。しかし、ランチョンミート=SPAM(スパム)といわれるほどSPAM(スパム)という言葉はランチョンミートの代名詞となっています。
ランチョンミートとは、簡単に説明すると腸詰めにしていないソーセージです。香辛料などを加えた挽肉を金型に入れて加熱し、冷やして保存性を高めたもので、有名なランチョンミートはアメリカのSPAM(スパム)以外ですと、デンマークのTULIP(チューリップ)などがあげられます。
スパムの歴史
スパムは1937年にアメリカのホーメルフーズ社で作られました。当初は「スパイスドハム」と名前でしたがインパクトにかけ、売上が上がらなかったため公募で名前をコンテストで募集し、現在のSPAM(スパム)という名前がつけられました。
SPAM(スパム)という名前の由来はSPICE(スパイス)+HAM(ハム)を合わせた造語という説もありますが、ホーメルフーズ社では 「スパイスで味付けしたハムでは表現しきれない」や、「以前のごく一部の重役しか知らず、もはや知る術がない」などの謎めいた見解を示しています。
なぜ沖縄料理に使われるの?

image by iStockphoto
沖縄では昔から豚肉がよく食べられていました。スパムが沖繩に根付いたのは、アメリカによる沖繩統治中までさかのぼります。終戦後、アメリカから沖縄県民に対して配給物の一つとしてスパムを配給したのが始まりです。手軽で保存性に優れているスパムは沖縄県民にも受け入れられ、沖縄料理には欠かせない存在となりました。現在ではアメリカのホーメルフーズ社と資本提携した沖繩ホーメル社もあり、沖繩の食文化にも大きな影響を与えているんですよ。
ちなみに、沖繩県では「スパム」とは言わずに「ポーク」と呼ばれて親しまれています。
\次のページで「スパムの特徴は?」を解説!/