3分で分かるプロ野球ドラフトと育成ドラフトの違い!待遇や支配下登録との違いも野球ファンの文学部卒ライターがわかりやすく解説
ライター/海辺のつばくろ
シーズンが終わると、ドラフトでどのような選手が入団するのか気になるプロ野球ファンのライター。
ドラフトと育成ドラフトのざっくりした違い
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プロ野球の公式戦終了後から日本シリーズが始まる前の、10月中旬から下旬頃にプロ野球のドラフト会議が行われます。ドラフト1位まではテレビ中継されますよね。意中の球団に選ばれた選手は笑顔が印象的。アテが外れた選手はポーカーフェイスを装ってはいますが、内心落ち着かない様子。
その後ドラフトで新人選手の指名が終わってから、育成ドラフトが始まります。両方とも新人選手を選択して、球団の責任者が入団交渉をしますが、明確な違いはあるのでしょうか。
プロ野球ドラフト会議:支配下登録可能なプロ志望の新人選手を指名
プロ野球ドラフト会議は正式な名前ではありません。本来は「新人選手選択会議」。ドラフトは英語”draft”で、人を選ぶ(選抜する)こと。「日本野球機構」(略称:NPB)主催で行われ、セントラル・リーグとパシフィック・リーグに属するプロ野球12球団にルールに基づいて新人選手と契約と交渉する権利を各球団に配分する会議をいいます。
ドラフト会議に上がる選手は、支配下登録が可能な新人。卒業を控えた高校生や大学生、社会人野球の選手などが対象です。入団交渉の期限は、高校生や大学生は翌年の3月末まで、社会人は1月末まで。指名されても必ずしも入団する必要はなく、拒否する選手もいます。ただ、入団拒否した選手は、2年間はドラフト会議にかけられないなどのペナルティが有りますよ。
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指名の仕方
ドラフト1位で指名する順番は、一年おきにセ・リーグかパ・リーグからとなり、交互に低い順位の6位チームから指名していきます。ドラフト1位のみ指名する選手が重なった場合はくじ引きとなり、再度重複した場合も抽選となるのです。2位指名は1位とは逆に最後に残ったリーグの1位のチームから。各リーグの1位から交互に指名し、3位は再び最下位からというように順番で指名します。2位以降は先に指名したチームから優先的に交渉権を獲得できるのです。
ドラフトは全チームで指名した選手が120人に達したらその時点で終了。「選択を終了した」と宣言をしていないチームがあっても強制的に取りやめになります。
育成ドラフト:支配下登録を目指す育成選手を指名
育成選手のドラフトは2次ドラフトとも呼ばれ、ドラフト会議の後に行われます。支配下登録のある選手が65人以上在籍するチームのみが参加可能。対象となるのは原則として翌年の3月に卒業見込みとなる高校生と大学生、独立リーグなどに所属する野球選手、あまり実績のない若手の外国人選手です。
育成選手を選ぶ理由としては、「選手の野球の技術向上と社会教育(マナー)の養成を目的とする」ことがあげられます。はっきりとした決まりはありませんが、社会人野球出身の選手には十分に能力が備わっているという考え方がされていて、育成選手には選ぶのは不適当とされているようです。
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