この記事ではもやしの下処理や美味しい食べ方についてみていこう。もやしは食卓の優等生と呼ばれるくらいに安価で節約料理の味方ですね。味付け次第でレパートリーも無限大な便利食材です。今回はそんなもやしの下処理や日持ちさせるコツ、おすすめのメニューなどを管理栄養士のみまつと一緒に解説していきます。

ライター/みまつ

給食調理会社で責任者経験を積み、現在は福祉施設で栄養管理に関わっている現役管理栄養士。その経歴と食べ盛りの子ども5人を育てる母としての経験から、食べ物についての知識をわかりやすく解説する。大家族なので献立にもやしを多用しがち。

もやしの下処理方法は?

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もやしは包丁いらずで簡単に料理ができる便利な食材ですよね。ところで、もやしを調理する前に下処理は必要でしょうか。洗わずにそのまま使っても良いとされていますが、実際のところはどうなのでしょう。もやし生産者協会の回答をご紹介します。

もやしは出荷前に清浄な水で洗浄されていますので、基本的には調理前の水洗いは必要ありません。 ただし、お手元に届くまでやお手元に届いてからの保存状況の良し悪しなどによって臭いが気になる場合などには水洗いしていただいても結構です。

引用:もやし生産者協会公式サイトより

もやしは下処理なしで食べられる

もやしは袋から出したら洗わずにそのまま使えます。清潔な工場で水だけを使って栽培され、出荷前にも洗浄されているためです。水洗いすると水溶性の栄養素が流れ出してしまうので、栄養を無駄にしたくない時には洗わずに使うと良いでしょう。そのまま使えて時短料理にも活躍しますね。

もやし特有の臭いが気になる方や衛生管理を徹底したい方は、サッと水洗いしてもOK。軽く水洗いすることで、もやしのシャキシャキした食感を増すというメリットもあります。その場合にはあまり長く水に漬けたままにしたいでくださいね。

食感を活かすならヒゲ根をとって

もやしの根本にはヒゲ根がついています。ヒゲ根を取ると見た目も綺麗で、口触りがよくなってシャキシャキ感がアップ。ヒゲ根を取るには手でひとつひとつ取り除くため手間がかかりますが、もやし料理のクオリティが上がるので料理にこだわりたい時にはおすすめです。

一方で、もやしのヒゲ根には栄養素が多く含まれています。特に食物繊維はヒゲ根の部分に多いので、栄養を重視したい時にはヒゲ根もそのままいただきましょう。

水洗いは必要ありませんが、もやしは加熱調理が必要です。しっかり火を通して食べましょう。

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もやしの美味しい食べ方5選

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もやしは安価なうえに下処理なしで使えるので、買い物に行くととりあえずカゴに入れるという方も多いのではないでしょうか。もやし料理がマンネリ化してしまうという方のために、ここではもやしの食べ方についてご紹介します。おつまみからメインの一品まで、どんな料理とも相性がいいので、ぜひ試してみてください。

1.和洋中のサラダや和えものに

ナムルやごま和えなどの和え物はもやし料理の定番ですね。茹ですぎないように中火で30秒~1分程度茹でたら、お好みの味付けをするだけで立派な一品に。もやしを茹でる時にはいくつかコツがあります。

お湯はたっぷり沸かし、酢と塩を少量入れる→白く仕上がる。
茹で上がったらざるで水を切り、バットに広げて冷ます→流水で冷ますと水っぽくなってしまう。
ドレッシングなどは食べる直前にかける→水分が出て味がぼけるのを防ぐ。

ナムルやごま和えなど味つけのしっかりした和え物は、和えてから少し時間を置くと味がなじんで美味しくいただけます。1晩程度置いても大丈夫ですよ。

2.レンジでササッと!蒸し料理

もやしはレンジで加熱してもOKです。耐熱容器に入れて500Wで2~3分。加熱時間によって食感が変わるのでお好みの状態で取り出してください。レンジ調理ならビタミン類も失われずもやしの栄養をそのまま摂取可能です。

特におすすめなのは豚肉と一緒に蒸し料理にすること。豚肉のビタミンB1と一緒に取ることで疲労回復やダイエットにも効く一品に。フライパンいらずでヘルシーな主菜になりますよ。

3.栄養重視なら炒め物や汁物に

もやしの栄養素を無駄なく取り入れたい時には、炒め物や汁物がおすすめ。もやしに含まれるビタミン類は水に溶け出てしまうものが多いため、茹でもやしは栄養素がダウンしてしまいます。炒めたり、お味噌汁にしたりすればビタミン類もまるごと食べられて栄養満点です。

筆者のおすすめはもやしと卵の炒め物。完全栄養食品と呼ばれる卵には、ビタミンCと食物繊維が入っていません。もやしにはその両方が含まれるので、組み合わせることで栄養バランスが整います。もやしのシャキシャキとたまごのやさしい風味は相性抜群ですよ。

炒める時にはフライパンに油をしいて十分に熱くしてからもやしを入れるのが、水っぽくならずにシャキシャキに仕上げるコツ。炒め物は他の野菜も摂りやすく、いろいろアレンジできますね。

\次のページで「4.発酵食品と組み合わせて効果アップ」を解説!/

4.発酵食品と組み合わせて効果アップ

もやしの食物繊維と発酵食品を組み合わせれば、最強の腸活メニューになります。キムチ鍋や味噌ラーメン、塩麹炒めなどがおすすめ。納豆に混ぜても美味しくいただけます。

発酵食品の風味がもやしの青臭さやくせをやわらげるので、もやし独特の風味が苦手な方でも食べやすくなりますよ。シンプルなもやし炒めも、キムチを加えればまた違った美味しさに。

5.意外な美味しさ!かき揚げ

子どもに人気なのが、もやしのかき揚げや唐揚げです。袋に入れたもやしに下味をつけ、衣をまぶして揚げるだけでサクサクの食感が楽しめるやみつきメニューに。玉ねぎのかき揚げは甘さが気になるという方にもおすすめですよ。衣に片栗粉を混ぜるのが、カリッと揚がるコツです。

もやしの保存方法は?

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もやしはとても傷みやすく、保存状態を間違えるとすぐに腐ってしまいます。もやしの保存方法についてみていきましょう。

購入後はすぐに冷蔵庫へ

もやしの保存には3~5℃が適温。もやしを購入したら、すぐに冷蔵庫に入れましょう。野菜室よりも冷蔵室のほうが温度が低く、もやしが長持ちします。その際、つまようじでパックに穴をあけておくともやしが呼吸しやすく、鮮度が保てますよ。

もやしは生鮮食品で消費期限の表示が義務付けられておらず、期限表示がないこともありますが、購入後は1~3日で使い切るようにしましょう。水が出てくる、変色する、すっぱい臭いがするなどの異変が見られたら食べないほうが安全です。

\次のページで「長持ちさせるコツ」を解説!/

長持ちさせるコツ

もやしをタッパーなどに入れ、水をひたひたに貼ってふたをして冷蔵庫に入れます。1日1回水を交換すれば、1週間程度は保存可能です。1パックのもやしは多すぎるという方は試してみてください。長く水に漬けておくと水溶性の栄養素は流れ出てしまいますので、早めに使いきりましょう。

冷凍保存も可能

もやしはパックのまま冷凍可能です。ただし組織が壊れてしまうためシャキシャキ感は損なわれます。汁物など、もやしの食感が変わっていても問題ない料理に使ってくださいね。使う時には解凍せず、冷凍のまま調理できます。安売りしていた時などに試してみては。

もやしはどんな料理にも合う万能食材!毎日の食事に取り入れよう

下処理なしでそのまま使えて、どんな食材にも合わせやすいもやし。日持ちしないのがネックですが、どうしても使い切れない時には冷凍保存も可能なので気軽に取り入れてみましょう。物価高の中でも安価なもやしは家計の強い味方。レシピも豊富なので、いろいろなメニューで毎日の食事を楽しんでくださいね。

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家庭科

もやしを日持ちさせるコツは?下処理やおすすめの食べ方も現役管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説

この記事ではもやしの下処理や美味しい食べ方についてみていこう。もやしは食卓の優等生と呼ばれるくらいに安価で節約料理の味方ですね。味付け次第でレパートリーも無限大な便利食材です。今回はそんなもやしの下処理や日持ちさせるコツ、おすすめのメニューなどを管理栄養士のみまつと一緒に解説していきます。

ライター/みまつ

給食調理会社で責任者経験を積み、現在は福祉施設で栄養管理に関わっている現役管理栄養士。その経歴と食べ盛りの子ども5人を育てる母としての経験から、食べ物についての知識をわかりやすく解説する。大家族なので献立にもやしを多用しがち。

もやしの下処理方法は?

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もやしは包丁いらずで簡単に料理ができる便利な食材ですよね。ところで、もやしを調理する前に下処理は必要でしょうか。洗わずにそのまま使っても良いとされていますが、実際のところはどうなのでしょう。もやし生産者協会の回答をご紹介します。

もやしは出荷前に清浄な水で洗浄されていますので、基本的には調理前の水洗いは必要ありません。 ただし、お手元に届くまでやお手元に届いてからの保存状況の良し悪しなどによって臭いが気になる場合などには水洗いしていただいても結構です。

引用:もやし生産者協会公式サイトより

もやしは下処理なしで食べられる

もやしは袋から出したら洗わずにそのまま使えます。清潔な工場で水だけを使って栽培され、出荷前にも洗浄されているためです。水洗いすると水溶性の栄養素が流れ出してしまうので、栄養を無駄にしたくない時には洗わずに使うと良いでしょう。そのまま使えて時短料理にも活躍しますね。

もやし特有の臭いが気になる方や衛生管理を徹底したい方は、サッと水洗いしてもOK。軽く水洗いすることで、もやしのシャキシャキした食感を増すというメリットもあります。その場合にはあまり長く水に漬けたままにしたいでくださいね。

食感を活かすならヒゲ根をとって

もやしの根本にはヒゲ根がついています。ヒゲ根を取ると見た目も綺麗で、口触りがよくなってシャキシャキ感がアップ。ヒゲ根を取るには手でひとつひとつ取り除くため手間がかかりますが、もやし料理のクオリティが上がるので料理にこだわりたい時にはおすすめです。

一方で、もやしのヒゲ根には栄養素が多く含まれています。特に食物繊維はヒゲ根の部分に多いので、栄養を重視したい時にはヒゲ根もそのままいただきましょう。

水洗いは必要ありませんが、もやしは加熱調理が必要です。しっかり火を通して食べましょう。

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