この記事ではお米のおいしい炊き方などについてみていきます。何となく米を炊飯器で炊いている人が多いと思うが、ご飯をおいしく炊くポイントや米のおいしさを保つ方法があるんです。簡単にできるみたいだからすぐにチャレンジできるぞ。それに、炊いた米が余った時は冷凍が一番おいしいらしいのです。
今回は米を簡単においしく炊く方法や米の保存方法について管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。主食はもっぱら米派。朝食のご飯は欠かせない。

おいしい米を炊くための米とぎの方法

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お米を炊く時に大切なのが、お米のとぎ方米は優しくサッととぐのがポイントです。お米の表面にはぬかや汚れが付いています。時間をかけてとぐとぬかの臭みが米に移ってしまっておいしく炊けません。また、力を入れてといでしまうと米が割れてしまいます。米をつかんだり押し付けたりするのはやめましょう。

さらに、とぐときの水分量も大切となります。水がほとんど入っていない状態でとぐのが正解です。多い水の中で米をかき回してもうまくとげません。少ない水分量で米同士がぶつかり合うことでぬかを落とすことができます。

加えて大切なのが、とぐ回数です。水がきれいに透明になるまでとぐと栄養も抜けてしまいます。3回くらいとげば十分でしょう。

お米の炊き方4通り

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炊飯器でご飯を炊く方が多いと思いますが、土鍋や電子レンジで炊くこともできます。炊飯器が壊れたときや、土鍋でご飯を炊くことにチャレンジするときに試してみるのも良いですね。

お米は炊く前に水分を十分に吸わせることで、芯までふっくらおいしく炊けます。夏場で30分、冬場は1時間ほど置いてから炊くようにしましょう。長く水につけすぎでも米がもろくなりおいしさが減ってしまうので注意が必要です。新米の場合は水分を多く含んでいるので、やや水分を控えめにすると良いでしょう。

1.炊飯器

炊飯器は自動で簡単においしく炊けるので家族がいる方は特に必須アイテムですよね。ご飯を炊いた後のむらし時間が終了したら、お知らせしてくれる炊飯器がほとんどです。炊けたらふたを開けて、ふたに付いた水蒸気をふき取りましょう。ご飯の上に水が落ちるとべたつく原因になります。

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2.土鍋

使う土鍋はふたがあればどのようなものでも大丈夫です。土鍋には水のメモリがありません。1合150gに対してお水は200g程度が適量となります。といで水を切ったら計量したお水を足しましょう。

10分ほど中火にかけて沸騰させます。弱火に変えて15分加熱して火を止めて10分蒸らしますが、蒸らしの間はふたを取らずに待ちましょう。蒸らし終わったら炊きあがりです。

工程を見てみると、意外と簡単にできそうですよね。土鍋で米を浸水させるとヒビの原因になることがあるので、ボウルなどを使用してください。土鍋でなくても自宅にある鍋で同じように炊くことができるのでぜひ試してみてください。

3.電子レンジ

電子レンジでご飯を炊くことも可能です。耐熱容器にといだお米と水を入れてチンするだけで簡単にできます。1合に対して水は200gです。浸水させたら隙間を開けてラップをして、500wで10分加熱、20分以上蒸らします。

一人暮らしで炊飯器がない方や、炊飯器を別の料理で使っているときにおすすめです。浸水時間が短めだと、炊飯器や土鍋に比べて芯の硬さが目立ってしまいます。しっかり浸水時間と蒸らし時間を取ることがポイントです。電子レンジでご飯が炊ける入れ物も販売しているので、そちらを利用してみるのも良いですね。

4.キャンプ

キャンプでご飯を炊くなら、飯盒(はんごう)がおすすめです。キャンプの雰囲気が出て、非日常感がいいですよね。といだお米1合に対して水200mlを入れて火にかけます。ご飯を炊く手順は、鍋と同じです。沸騰後弱火で15分、火を止めて10分蒸らします。飯盒がなければふた付の鍋ならご飯が炊けるので、お手持ちの器具で作れますよ。キャンプをする方はぜひ挑戦してみてください。

これまで、「1合」に対しての水の量「200g」としてきましたが、米を計量するカップがない時やキャンプの時に簡単な計量方法があります。適当なコップに少な目1杯の米を計ってとぎ、同じコップ目一杯の水を加えて炊飯すれば、うまく炊飯できるでしょう。

また、炊飯する容器に対して50~70%の米と水を入れないとうまく炊けない原因になります。炊き込みご飯ならさらに少なめの50%程が適量です。米の量は鍋の半分くらいまでにしましょう。

お米の保存方法と賞味期限

お米は米びつに入れたり米の袋のまま縛ったりして保管していると思いますが、密封して保存することが大切です。購入したときの袋は通気孔がある場合がありますので、違う容器に移しましょう。

お米は臭いがうつりやすく湿度に敏感ですので、ぴったり閉まる容器がおすすめです。プラの容器やガラス容器などふたがしっかり閉まるのもや、ジッパー付きの厚手の袋に小分けにしておくのも良いでしょう。木製の場合は、湿度調節もしてくれる桐製のものがおすすめです。精米したお米は日々劣化が進むので、精米から1ヶ月程度で食べきれる量を購入しましょう。

\次のページで「お米の常温保存は高温多湿に注意!」を解説!/

お米の常温保存は高温多湿に注意!

常温で保存する場合、湿度が低くて温度が高くならない場所に置くことが重要です。シンク下の収納スペースに置く方も多いようですが、湿度が高くなりやすいのでおすすめできません。風通しが悪く湿度が高い場所に置いたり20度以上で暑くなったりすると、虫が発生してしまう可能性があるので注意してください。

お米の冷蔵保存で安心・おいしく・長く保存可能

お米を保存するのに一番おすすめの場所が冷蔵庫です。高温多湿だと虫が湧いてしまうことがありますが、冷蔵庫なら安心できます。冷蔵庫や野菜室で保存しましょう。また、常温保存より質が保てるので2ヶ月ほど保存可能です。お米を冷蔵保存する専用容器もありますが、一人暮らしの人でも手に入りやすいペットボトルで保存する方法もあります。

お米の冷凍保存はNG!

お米を冷凍庫で保存すると、美味しくなくなってしまうので冷凍しないでください。お米を高温多湿で保存するのが良くないなら温度が低いほうがいいのか、というとそういうことではありません。お米は冷凍すると米の中の水分が凍って、ひび割れや味の低下につながります。虫はわきませんが味が落ちておいしく食べられなくなるので、冷蔵か常温保存にしましょう。

炊いたご飯の保存方法と日持ちの目安

お米を1回で食べる量より多めに炊いて保存する方も多いのではないでしょうか。炊いたご飯の日持ちの目安を保存方法別にみてみましょう。

おいしさ保てる冷凍保存がおすすめ

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米を冷凍保存するのは良くありませんが、炊いたご飯は冷凍保存が一番おいしさを保てる上に長持ちするのでおすすめです。また、ご飯は炊きあがりが一番おいしく、冷めるとおいしさが減って戻ることはありません。ご飯が炊けたら保存する分は早めに分けて急速冷凍するのが良いです。急速冷凍するスペースがない場合は粗熱が取れたらすぐに冷凍しましょう。

ご飯を冷凍保存する場合でも早めに食べるほうがおいしいですが、長くても1ヶ月くらいで食べきるようにしてください

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冷蔵保存はすぐに食べて

ご飯のでんぷんは冷蔵保存で著しく劣化するので、冷蔵保存する場合は数時間から半日くらいには食べきりましょう。長く冷蔵庫で保存するとパサパサして粘り気が減りってしまいます。冷蔵保存はすぐに食べるとき限定の保存方法だと思ってください。

炊飯器の保温機能で保存するのはどうなの?

炊飯器の保温機能も長く美味しさを保つことはできません。あまりに長く置いてしまって黄色っぽく変色してしまった経験のある方もいるのではないでしょうか。

炊飯してそのまま自動で保温してくれるので便利ですが、おいしさは長持ちしません。5~6時間程度で食べるようにしましょう。それ以降も保温で半日程度なら安全に食べることはできますが、味が落ちてしまいます。残ってしまうときはすぐに冷凍するのが良いですね。

お米のおいしさをキープしておいしく食べよう

お米のおいしい食べ方や保存方法が分かったので、食卓に欠かせないお米をもっとおいしく食べられるようになりそうですね。鍋で炊くのも意外と簡単ですし、おこげが嬉しいので試してみてください。お米の保存は冷蔵で、ご飯の保存は冷凍です!ご飯がおいしいとおかずも進みます。おいしいご飯をしっかり食べて健康に過ごしましょう。

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家庭科

お米を簡単においしく炊く方法は?米の保存は冷蔵庫がおすすめ? 炊いたご飯の日持ちの目安も管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説

この記事ではお米のおいしい炊き方などについてみていきます。何となく米を炊飯器で炊いている人が多いと思うが、ご飯をおいしく炊くポイントや米のおいしさを保つ方法があるんです。簡単にできるみたいだからすぐにチャレンジできるぞ。それに、炊いた米が余った時は冷凍が一番おいしいらしいのです。
今回は米を簡単においしく炊く方法や米の保存方法について管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。主食はもっぱら米派。朝食のご飯は欠かせない。

おいしい米を炊くための米とぎの方法

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お米を炊く時に大切なのが、お米のとぎ方米は優しくサッととぐのがポイントです。お米の表面にはぬかや汚れが付いています。時間をかけてとぐとぬかの臭みが米に移ってしまっておいしく炊けません。また、力を入れてといでしまうと米が割れてしまいます。米をつかんだり押し付けたりするのはやめましょう。

さらに、とぐときの水分量も大切となります。水がほとんど入っていない状態でとぐのが正解です。多い水の中で米をかき回してもうまくとげません。少ない水分量で米同士がぶつかり合うことでぬかを落とすことができます。

加えて大切なのが、とぐ回数です。水がきれいに透明になるまでとぐと栄養も抜けてしまいます。3回くらいとげば十分でしょう。

お米の炊き方4通り

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炊飯器でご飯を炊く方が多いと思いますが、土鍋や電子レンジで炊くこともできます。炊飯器が壊れたときや、土鍋でご飯を炊くことにチャレンジするときに試してみるのも良いですね。

お米は炊く前に水分を十分に吸わせることで、芯までふっくらおいしく炊けます。夏場で30分、冬場は1時間ほど置いてから炊くようにしましょう。長く水につけすぎでも米がもろくなりおいしさが減ってしまうので注意が必要です。新米の場合は水分を多く含んでいるので、やや水分を控えめにすると良いでしょう。

1.炊飯器

炊飯器は自動で簡単においしく炊けるので家族がいる方は特に必須アイテムですよね。ご飯を炊いた後のむらし時間が終了したら、お知らせしてくれる炊飯器がほとんどです。炊けたらふたを開けて、ふたに付いた水蒸気をふき取りましょう。ご飯の上に水が落ちるとべたつく原因になります。

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