
今回はそんな出前と宅配の定義と由来の違いについて、雑学好き現役大学院生ライターのききと一緒に解説していきます。

ライター/きき
植物について研究している現役大学院生。生物や植物だけでなく、言語や旅行、文化などあらゆるジャンルにも興味がある。誰もが面白い・分かりやすいと思ってくれるようなライターを目指している。
出前と宅配の違いとは?

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今や、私たちの生活に欠かせない出前や宅配。忙しい時や天気が悪い日に「宅配ピザ」や「お寿司の出前」を注文して、お店の味を自宅で堪能できるサービスですよね。そんな何気なく使われている出前と宅配ですが、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、出前と宅配の使い方と由来の違いについて解説します。
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出前を行うお店:サービスとして配達する
出前と言えばお寿司やお蕎麦、うなぎなどがありますよね。出前といえば和食のイメージがありますが、実は料理の種類は関係ないのです。出前とは、基本的にお客さんに店内で料理を提供するお店が、サービスとして配達する時に使われる言葉。出前をするお店は、メインは店内提供ですが、依頼があれば、調理した料理を運ぶということになります。
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宅配を行うお店:配達をメインにしている
出前は、店内で料理を提供するお店が配達する時に使われるのでした。一方、宅配の場合、お客さんに店内で料理を提供するスペースがなく、配達でお客さんに料理を提供する時に使われるのです。宅配をするお店は、配達のみ対応しており、お客さんは自宅など店外で飲食することになります。
出前と宅配の由来とは?
ここまで、出前と宅配の使い方違いについて解説しました。似たような意味がありますが、細かいニュアンスが異なるのでした。それでは、この2つの用語はどのように誕生したのでしょうか。実は、「出前」という言葉が誕生したのは江戸時代だと言われています。一方で、「宅配」が誕生したのは、1985年頃でした。このことを踏まえて、それぞれの由来についてみていきましょう。
出前:お蕎麦を遊女に届けるため

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「出前」が使われるようになったのは江戸時代。江戸には、一度働き始めると引退まで外へ出られなかった吉原の遊郭の遊女たちがいました。彼女たちは、外に出られないけれど、当時流行りのお蕎麦は食べたかったたそう。そこで、お蕎麦屋さんが外出ができない遊女たちにお蕎麦を届けるようになりました。
これをきっかけに、店内で料理を提供するお店が配達サービスをする出前が始まったのです。
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