この記事では米の旬や種類についてみていきます。1年中手に入る米ですが、旬は新米が出回る秋です。旬の時期によりおいしく食べられるみたいですが、種類や銘柄によっても様々な味わいがあるみたいです。食事に合わせたり自分の好みに合わせたりして選ぶとよりおいしいお米が選べるんです。
今回はお米旬についておさえつつ、種類や選び方のコツについて管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。主食はもっぱら米派。朝食のご飯は欠かせない。

世界のお米は大きく分けて3種類

世界でも主食として米を食べている国は多くありますが、その種類は大きく分けて3種類です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

1.日本の食卓に欠かせない「ジャポニカ米」

ジャポニカ米は丸みがあり粘り気の多いお米で、日本で食べられているのもこのお米です。でんぷんを多く含み、甘みやうまみが豊富で炊いてそのまま食べてもおいしく頂けます。おかずとご飯を別々に用意する和食にピッタリというわけです。また、日本の気候での生産のしやすさもジャパニカ米を定着させた要因と考えられています。

ジャポニカ米は日本ではメインで使われていますが、米の世界での生産量は2割弱です。

2.細長いお米の「インディカ米」

世界のお米の約8割がインディカ米です。形は細長く、炊くと粘り気が少なくパサパサしていて特徴的な香りがします。このため、そのまま食べるよりもカレーやピラフなどの料理に使われることが多いです。ターメリックライスもインディカ米で作るとよりおいしく食べられます。

3.世界的には珍しい「ジャバニカ米」

世界的に生産量が少なく、あまり知られていないのがジャバニカ米です。米の形はやや細長く丸みを帯びていて、ジャパニカ米ほどではないものの粘り気があります。ジャパニカ米とインディカ米の中間のようなお米ということです。パエリヤやリゾットなどに使われています。日本ではなかなか手に入らないお米のようです。

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お米の旬は秋

お米の旬は、9月から12月頃です。お米の収穫は日本の南の地域から始まり、夏から秋にかけて行われます。この時期のお米は「新米」として出回り、みずみずしくて柔らかく粘りが強く香りが良いです。新米とは、以下の通り基準があります。

JAS法に基づく「玄米及び精米品質表示基準」によれば、新米と表示できるのは、収穫年の年末までに精白・包装された精米に限る。そのため、店頭で新米と表示された米が売られるのは、翌年の年初か、せいぜい春までである。ただし、新米と表示できなくなったからといって、古米になるというわけではない。

出典:Wikipedia

新米とは、収穫された年の12までに精米・包装されたもの、ということですね。しかし、旬の時期が終わった後の2,3月もお米がおいしい時期とされています。収穫から数か月たち、うまみが出てくるからです。水分量や柔らかさは減りますが、うまみが出て味に奥行きを感じるようになります。ただし、うまみが出るのは精米していないものを保管した場合です。

新米のふっくら柔らかいお米、新米から少し時期がたったうまみの増えたお米、両方とも味わってみてほしいと思います。

お米の産地はやっぱり東北なの?

image by iStockphoto

お米は日本全国で生産されていますが、生産量を見ると東北が断トツで多いです。その理由は、寒暖差にあります。昼と夜の寒暖差が大きいことで稲の発育が良く、でんぷんを蓄えるためにおいしいお米に育つのです。また、害虫の被害も少なく夏になると雪解け水が豊富で、米の栽培に適していることも上げられます。

とはいえ、多くの地域で品種改良され様々な工夫がされているので、東北以外のお米や地元のお米もぜひ食べてみてください。

お米の銘柄を好みや用途で選ぼう!

米の銘柄によってもちもち感や甘味などが違います。お米を好みや用途で選ぶ方法をみてみましょう。

1.甘みともちもち感が特徴のお米

甘味や粘り気が強くもちもちしていてよく噛んで食べたときの味わいで選ぶなら、コシヒカリです。全国で最も広く栽培されていています。新潟産や魚沼産など地域によって味わいが異なるので、コシヒカリが好きなら地域によって食べ比べしてみるのも良いですね。

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2.あっさりした味わいで歯ごたえのあるお米

あっさりした味わいで米がしっかりしていて噛み応えのあるお米なら、あきたこまちやササニシキです。あきたこまちはコシヒカリを改良した品種で、甘みを残しつつ粘り気が少なくさっぱり食べやすくなっています。

3.程よい甘みとふっくら感が特徴のお米

程よい甘みとふっくら感を求めるなら、ななつぼしです。ひとめぼれとあきほをかけ合わせた品種で、甘みと粘り、香りが程よく人気があります。

4.甘いけどさっぱりしたお米が食べたい!

強い甘みは味わいたいけどもちもち感はおさえたいなら、ひとめぼれやつや姫です。ひとめぼれはコシヒカリから作られたお米ですが、コシヒカリよりさっぱりしつつ甘味があるお米となっています。つや姫は2012年に誕生した新しい品種ですが、甘みやうまみ、米粒やツヤに定評があり人気です。

5.贈答用にしたい!高級感のあるお米

贈答用に高級感のあるお米を選ぶのはいかがですか。お祝いやお返しの品に迷ったときに、お米を送ることを考えたことがある方もいるでしょう。最近はおしゃれな包装や2kgで8,000円以上する高級なお米も販売されています。贈る方の好みを考えて銘柄を選んだり高級なお米をプレゼントしたり、自分で買うことはないようなお米を贈答すれば喜ばれること間違いなしです!

スーパーでおいしいお米を選ぶ方法

お米には精米日が記載されていますので、精米から時間が経っていないか確認してから購入しましょう。精米から時間が経つと酸化しておいしさが減ってしまいます。精米されてから1ヶ月程度で食べきることがおすすめされていますので、家庭の消費量に合わせた容量のものを買うことも大切です。

また、米の粒がそろっているかにも注目してみてください。米が割れてしまっていたり大きさがそろっていなかったりすると、炊きあがりにムラができておいしく食べられない可能性があります。到着されるまでに丁寧に扱われていないと割れてしまうこともあるので、中身が見える袋の場合は確認してから購入しましょう。

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古代米ってなに?

image by iStockphoto

古代米とは、以下のようなもののことを言います。

「古代米」とは、私たちの祖先が栽培していた、いわば「古代の稲の品種」が持っていた特色を色濃く残した稲のことだと考えられます。そのなかでも、「赤米」や「紫黒米(しこくまい)(黒米)」「香り米」という、玄米に色や香りを持った米は、品種改良の対象にもならず、現在でも日本や世界の一部の地域で栽培され続けています。

出典:農林水産省HP

赤米・黒米・香り米などの色や香りに特徴があるもののことを「古代米」というのですね。これだけで食べる人はあまりいないですが、栄養価が高く雑穀米としてお米と一緒に食べられています。雑穀米はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、生活習慣病の予防改善にも役立ち、美容にも効果があるので是非取り入れてみてほしいです。

大昔の人たちは、栄養のたっぷりの古代米を食べることで栄養を摂取していたのですね。

自分に合ったお米を選んでおいしい食事にしよう!

お米の旬は秋ですが冬の時期もおいしくいたがけるお米。銘柄によって甘みやうまみ、粘り気やふっくら感が違うことが分かりました。料理や好みに合わせてお米を選んだり食べ比べをしたりしても、お米を楽しんで食べられそうですね。自分の好みのお米を見つけてみてほしいです。

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家庭科

お米の旬は秋?食事や自分に合った種類や選び方について管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説

この記事では米の旬や種類についてみていきます。1年中手に入る米ですが、旬は新米が出回る秋です。旬の時期によりおいしく食べられるみたいですが、種類や銘柄によっても様々な味わいがあるみたいです。食事に合わせたり自分の好みに合わせたりして選ぶとよりおいしいお米が選べるんです。
今回はお米旬についておさえつつ、種類や選び方のコツについて管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。主食はもっぱら米派。朝食のご飯は欠かせない。

世界のお米は大きく分けて3種類

世界でも主食として米を食べている国は多くありますが、その種類は大きく分けて3種類です。それぞれの特徴を見ていきましょう。

1.日本の食卓に欠かせない「ジャポニカ米」

ジャポニカ米は丸みがあり粘り気の多いお米で、日本で食べられているのもこのお米です。でんぷんを多く含み、甘みやうまみが豊富で炊いてそのまま食べてもおいしく頂けます。おかずとご飯を別々に用意する和食にピッタリというわけです。また、日本の気候での生産のしやすさもジャパニカ米を定着させた要因と考えられています。

ジャポニカ米は日本ではメインで使われていますが、米の世界での生産量は2割弱です。

2.細長いお米の「インディカ米」

世界のお米の約8割がインディカ米です。形は細長く、炊くと粘り気が少なくパサパサしていて特徴的な香りがします。このため、そのまま食べるよりもカレーやピラフなどの料理に使われることが多いです。ターメリックライスもインディカ米で作るとよりおいしく食べられます。

3.世界的には珍しい「ジャバニカ米」

世界的に生産量が少なく、あまり知られていないのがジャバニカ米です。米の形はやや細長く丸みを帯びていて、ジャパニカ米ほどではないものの粘り気があります。ジャパニカ米とインディカ米の中間のようなお米ということです。パエリヤやリゾットなどに使われています。日本ではなかなか手に入らないお米のようです。

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