この記事では「にほん」と「にっぽん」の違いについてみていきます。普段は何気なく読み方を使い分けていると思うが、なぜ国名に2つの読み方が存在するのか不思議に思ったことはないか?調べてみると、読み方が2つあるのには歴史的な理由があるみたいです。今回は、この2つの読み方はどちらが正しいのか、どうやって使い分けるのか、大学で日本語学を学んでいた主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学、特に江戸時代の文学を専攻していた。今回は、日本語学も学んだ経験を生かし、「にほん」と「にっぽん」の違いを詳しく解説する。

なぜ「にほん」と「にっぽん」2つの読み方が存在するの?

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国号「日本」を読むとき、「にほん」と読みますか?それとも「にっぽん」と読みますか?読み方が2通りある理由は、歴史をさかのぼると見えてきます。では、なぜ2つの読み方をするようになったのか、詳しくみていきましょう。

「にっぽん」という読み方の始まり

国名として「日本」が使われ始めたのは奈良時代。当時の日本の人々は、「日本」という表記で「やまと」と読んでいましたが、交流のあった中国では「ニエットプァン」と発音されていました。その後、平安時代にかけて中国との交易が盛んになると、中国語の発音が日本にも広まり、「にっぽん」と呼ばれるようになったとされています。

「にほん」という読み方の始まり

今は広く使われている「にほん」という読み方ですが、いつ定着したのかなどについて明確にはわかっていません。一説には、かつてのひらがなには促音(「っ」)や半濁音(「ぽ」)がなかったため、「にっぽん」の表記が「にほん」になり、読み方もそれに合わせて変化したのだろうと言われています。

もう一つが、江戸時代に江戸っ子によって広まったという説です。江戸っ子たちが早口で話すうちに、「にっぽん」が徐々に短縮されて「にほん」になったというもの。そのため、東京の日本橋は「にほんばし」、大阪の日本橋は「にっぽんばし」と呼ばれているのではないかと言われています。

読み方を統一しないのはなぜ?

「読み方を統一した方がわかりやすいのに…」と思った人も多いのではないでしょうか。実は、以前から2つの読み方を統一しようという動きはありました。

昭和9年に初めて「読み方をにっぽんに統一する」という案が政府に出されましたが、結論は保留。それ以降も何度も国会で議論されてきましたが、結局合意に至ることはありませんでした。すでにどちらの読み方も広く定着してしまっているので、どちらかに決めることは困難であるためです。現在も、日本政府の公式な見解は「どちらかに統一する必要はない」としています。

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「にほん」と「にっぽん」どちらが正しい?

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歴史や政府の見解から、「にほん」と「にっぽん」どちらも正しいということがわかりました。続いては、その使い分けについて、NHKの方針や固有名詞の場合はどうなるのかも詳しくみていきましょう。

NHKの使用方針

日本語の読み方の指針となっているNHKは、「にほん」と「にっぽん」の使い分けについてどのような見解を示しているのでしょうか。NHKは昭和9年に「正式な国号として使う場合は『にっぽん』、そのほかの場合は『にほん』と言ってもよい」という方針を示しています。基本的には「にっぽん」と読むという方針ですが、現在は若い人を中心に「にほん」と読む人が増えている傾向にあるようです。

「にほん」と「にっぽん」の読み分け

国名として読む場合はどちらでもよいとされていますが、言葉に含まれている場合や固有名詞の場合はどうでしょう。いくつか読み方が定まっているものを紹介します。

「にほん」と読む言葉:日本酒/日本霊異記/日本海/日本脳炎など
「にっぽん」と読む言葉:日本国/日本国民/日本放送協会/全日本空輸など

「にほん」と「にっぽん」はどちらも正しい

調べてみると、「にほん」と「にっぽん」はどちらも正しく、それぞれ興味深い始まりがあることがわかりました。国名に2通りの読み方がある国も珍しいのではないでしょうか。古くからある読み方も使いつつ、新しい読み方も柔軟に取り入れる日本らしさが表れていますね。

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雑学

3分でわかる「にほん」と「にっぽん」の違い!本当はどっちが正しいの?歴史や使い分けも主婦ライターが詳しくわかりやすく解説

この記事では「にほん」と「にっぽん」の違いについてみていきます。普段は何気なく読み方を使い分けていると思うが、なぜ国名に2つの読み方が存在するのか不思議に思ったことはないか?調べてみると、読み方が2つあるのには歴史的な理由があるみたいです。今回は、この2つの読み方はどちらが正しいのか、どうやって使い分けるのか、大学で日本語学を学んでいた主婦ライターえぬともと一緒に解説していきます。

ライター/えぬとも

文学好きな主婦ライター。大学時代は日本文学、特に江戸時代の文学を専攻していた。今回は、日本語学も学んだ経験を生かし、「にほん」と「にっぽん」の違いを詳しく解説する。

なぜ「にほん」と「にっぽん」2つの読み方が存在するの?

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国号「日本」を読むとき、「にほん」と読みますか?それとも「にっぽん」と読みますか?読み方が2通りある理由は、歴史をさかのぼると見えてきます。では、なぜ2つの読み方をするようになったのか、詳しくみていきましょう。

「にっぽん」という読み方の始まり

国名として「日本」が使われ始めたのは奈良時代。当時の日本の人々は、「日本」という表記で「やまと」と読んでいましたが、交流のあった中国では「ニエットプァン」と発音されていました。その後、平安時代にかけて中国との交易が盛んになると、中国語の発音が日本にも広まり、「にっぽん」と呼ばれるようになったとされています。

「にほん」という読み方の始まり

今は広く使われている「にほん」という読み方ですが、いつ定着したのかなどについて明確にはわかっていません。一説には、かつてのひらがなには促音(「っ」)や半濁音(「ぽ」)がなかったため、「にっぽん」の表記が「にほん」になり、読み方もそれに合わせて変化したのだろうと言われています。

もう一つが、江戸時代に江戸っ子によって広まったという説です。江戸っ子たちが早口で話すうちに、「にっぽん」が徐々に短縮されて「にほん」になったというもの。そのため、東京の日本橋は「にほんばし」、大阪の日本橋は「にっぽんばし」と呼ばれているのではないかと言われています。

読み方を統一しないのはなぜ?

「読み方を統一した方がわかりやすいのに…」と思った人も多いのではないでしょうか。実は、以前から2つの読み方を統一しようという動きはありました。

昭和9年に初めて「読み方をにっぽんに統一する」という案が政府に出されましたが、結論は保留。それ以降も何度も国会で議論されてきましたが、結局合意に至ることはありませんでした。すでにどちらの読み方も広く定着してしまっているので、どちらかに決めることは困難であるためです。現在も、日本政府の公式な見解は「どちらかに統一する必要はない」としています。

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