この記事では、里芋の種類や旬・選び方についてみていきます。スーパーや八百屋に行っても、里芋はいつも同じ種類しか置いていないような気がするな。果たして種類はあるのでしょうか。旬の時期も確認しておきたいところです。自己流でなんとなく選んでいる人も、選び方のポイントを学ぼう。今回は買い物で役立つ里芋の大切な知識を、フリーランス料理人はんぞーと一緒に解説していきます。

ライター/はんぞー

バリスタ兼フリーランス料理人。某レストランでのプロデュース経験も有り。趣味の料理が口コミで広がり仕事になった、根っからの食いしん坊。お気に入りのレシピは、イカと里芋の煮物。

里芋には種類があるの?

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ねっとりホクホクとした食感が美味しい里芋。子供も好きな野菜で、寒くなると無性に食べたくなりますよね。そんな里芋ですが、種類はあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

1.最も一般的な土垂

最も一般的な品種は、土垂です。「どだれ」や「どたれ」と読みますよ。土垂は卵のような楕円形をしています。ねっとりとした食感が特徴です。おすすめの調理法は煮物。煮崩れしにくく、煮汁まで美味しくいただけます。ぬめりを活かした煮っ転がしなどが、土垂の代表的なレシピですね。スーパーや八百屋でも、目にする機会が多い種類でしょう。

2.十五夜に食べる石川早生

次に主流の里芋は、石川早生です。「いしかわわせ」と読みますよ。里芋は親芋の周りに小芋ができることで成長していきますが、この品種は小芋にあたります。コロコロとしている丸い形が特徴です。生育が早く、家庭菜園でも人気の野菜ですよ。

石川早生という名前の由来は、大阪府の石川村で栽培されていたからです。石川早生は、日本の伝統行事と深い関わりがあります。8月15日の十五夜の月見で、この芋を蒸して食べる習慣がありますよ。興味深いですね。

3.赤色が特徴的なセレベス

少し変わった里芋を紹介します。赤色が特徴的なセレベスです。この品種は、インドネシアのセレベス島が原産地の里芋。表面が赤く、赤芽芋と呼ばれることもあるそうです。粉っぽく、水気が少ないのが特徴ですよ。変わった色ですが、土垂や石川早生と同じように調理できます。お祝い事の際に活用するのも良いですね。

\次のページで「里芋の旬はいつ?」を解説!/

里芋の旬はいつ?

里芋には、意外にもたくさん種類があることがわかりました。それぞれの特徴に合わせて、調理方法を工夫するのも面白そうですね。次は、旬の時期について解説していきます。

種類によって異なる旬

里芋の旬は種類によって異なります。最も一般的な土垂は、10月から12月が旬。石川早生は8月から9月が旬で、セレベスなどは12月が旬です。今や里芋は一年を通して食べることができますが、流通量が多いのは12月と言われています。旬の時期は食べ物が一番美味しく、栄養豊富です。ぜひ旬の里芋を食べてみてくださいね。

里芋の生産地はどこ?

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里芋の旬は、主に秋から冬頃ということがわかりました。スマートフォンのメモ欄に登録しておきたい情報ですね。次は、里芋の生産地についてみていきましょう。国内生産はどこの県が多いのでしょうか。里芋の輸入国も含めて、詳しく解説してきます。

国内生産は埼玉が多い

里芋の国内生産量を、ランキング形式でみていきましょう。

里芋の国内生産量
1位 埼玉県 18,400t 13.1%
2位 千葉県 12,900t 9.2%
3位 宮崎県 12,000t 8.5%

1位は意外にも埼玉県でした。主に、入間地域と呼ばれる場所で多く栽培されています。
その他にも、栃木県や神奈川県でも多く栽培されていますよ。里芋の生産は、関東地域というのが重要なキーワードのようですね。

\次のページで「輸入ものはほとんどが中国産」を解説!/

輸入ものはほとんどが中国産

輸入ものの里芋は、ほとんどが中国産です。なんと、99.8%ものシェア率ですよ。残りの輸入国は台湾やエクアドルです。そもそも里芋は80%が国産、20%が輸入ものという割合のようですね。輸入ものも、冷凍里芋がほとんどの割合を占めています。

美味しい里芋の選び方は?

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里芋は関東地域での生産量が多く、輸入ものはほとんどが中国産ということがわかりました。次は、美味しい里芋の選び方について解説していきます。

その1.まずは形に注目

まずは形をチェックしましょう。ふっくらとしていて、丸みを帯びているものを選びましょう。へこんでいるものや、ふかふかとしているものは避けましょう。左右対称に丸いものは、栄養がしっかりと行き届いていると言われています。また、ずっしりと重みがあるものも美味しい里芋ですよ。

その2.皮の状態もチェック

皮の状態も、良い里芋を選ぶ上で重要です。里芋の皮にはしま模様がありますが、模様がくっきりしているものを選びましょう。皮は湿っているものが良いです。湿り気があると、水分を含んでみずみずしいという証拠になります。また、土付きの里芋が売っていればそちらを選びましょう。里芋は傷みやすい食材です。土が付いていると、乾燥せず日持ちしますよ。

その3.中の部分が見えれば確認しよう

カットされている里芋など、中の部分が見えるようであれば断面も確認しましょう。みずみずしく、白くてきれいなものが美味しい里芋です。一方で、赤い斑点があるものは避けるようにしましょう。里芋は寒さに反応して赤くなることがあります。赤い部分は食感が悪く、皮むきの際に一緒に取り除く必要があるようです。その手間を避けるためにも、なるべく白いものを選びましょう。

\次のページで「種類や選び方を理解して、旬の里芋を手に入れよう」を解説!/

種類や選び方を理解して、旬の里芋を手に入れよう

里芋は意外にも、種類が豊富でしたね。珍しい品種のセレベスやたけのこ芋などは、機会があれば食べてみたいですね。そのような品種も砂糖やみりんなどの調味料と相性が良く、ごはんが進むおかずにもなります。里芋の旬は秋から冬頃でした。12月には、様々な種類の里芋が旬の時期を迎えますよ。また里芋の選び方のポイントは、形・皮・中身でした。早速今日のお買い物から、活かすことができる知識でしたね。今回の内容を踏まえて、旬の美味しい里芋を手に入れましょう。

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家庭科

里芋は種類が豊富!生産地や旬・選び方などフリーランス料理人が詳しくわかりやすく解説

この記事では、里芋の種類や旬・選び方についてみていきます。スーパーや八百屋に行っても、里芋はいつも同じ種類しか置いていないような気がするな。果たして種類はあるのでしょうか。旬の時期も確認しておきたいところです。自己流でなんとなく選んでいる人も、選び方のポイントを学ぼう。今回は買い物で役立つ里芋の大切な知識を、フリーランス料理人はんぞーと一緒に解説していきます。

ライター/はんぞー

バリスタ兼フリーランス料理人。某レストランでのプロデュース経験も有り。趣味の料理が口コミで広がり仕事になった、根っからの食いしん坊。お気に入りのレシピは、イカと里芋の煮物。

里芋には種類があるの?

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ねっとりホクホクとした食感が美味しい里芋。子供も好きな野菜で、寒くなると無性に食べたくなりますよね。そんな里芋ですが、種類はあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

1.最も一般的な土垂

最も一般的な品種は、土垂です。「どだれ」や「どたれ」と読みますよ。土垂は卵のような楕円形をしています。ねっとりとした食感が特徴です。おすすめの調理法は煮物。煮崩れしにくく、煮汁まで美味しくいただけます。ぬめりを活かした煮っ転がしなどが、土垂の代表的なレシピですね。スーパーや八百屋でも、目にする機会が多い種類でしょう。

2.十五夜に食べる石川早生

次に主流の里芋は、石川早生です。「いしかわわせ」と読みますよ。里芋は親芋の周りに小芋ができることで成長していきますが、この品種は小芋にあたります。コロコロとしている丸い形が特徴です。生育が早く、家庭菜園でも人気の野菜ですよ。

石川早生という名前の由来は、大阪府の石川村で栽培されていたからです。石川早生は、日本の伝統行事と深い関わりがあります。8月15日の十五夜の月見で、この芋を蒸して食べる習慣がありますよ。興味深いですね。

3.赤色が特徴的なセレベス

少し変わった里芋を紹介します。赤色が特徴的なセレベスです。この品種は、インドネシアのセレベス島が原産地の里芋。表面が赤く、赤芽芋と呼ばれることもあるそうです。粉っぽく、水気が少ないのが特徴ですよ。変わった色ですが、土垂や石川早生と同じように調理できます。お祝い事の際に活用するのも良いですね。

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