
マンゴーの食べ頃はいつ?国産ブランド・輸入の旬や産地、品種の特徴も果物大好きパティシエが詳しくわかりやすく解説
マンゴーの代表品種4選

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長い歴史を持ち、世界中で人々に愛されてきたマンゴーは、現在500種ほどあると言われています。日本に流通しているマンゴーの中には「アップルマンゴー」や「ペリカンマンゴー」と呼ばれているマンゴーがありますが、その呼び名は品種の正式名称ではなく、特徴をとらえた通称です。今回はその正式名称とともに、代表的な4品種を紹介します。
1.アップルマンゴー:アーウィン種・他
国産マンゴーの96%以上を占める品種が「アーウィン種」です。アップルマンゴーと呼ばれる品種は他にもあり、主にメキシコやブラジルから輸入される「ヘイデン種」や「ケント種」、「トミーアトキンス種」などがあります。
名前の通り、リンゴのように果皮は赤色と緑色に色づき、果肉はオレンジ色です。重さは通常300g~500gほど。ジューシーで豊かな香りと口内に広がる甘さで、繊維を感じずとろけるような食感です。果実が若いうちに収穫し、輸送中に追熟させ、食べごろがスーパーに並びます。旬の時期はメキシコ産が3~9月、ブラジル産が10月~4月など。産地を変えながら一年中出回ります。
2.ペリカンマンゴー:カラバオ種
日本ではフィリピン産マンゴーのイメージの強い種類です。「フィリピンマンゴー」とも呼ばれます。その名の通り、ペリカンの長いくちばしに似た形をしてますね。果皮・果肉共に黄色で少し繊維を感じる口あたりですが、ほどよい甘みと酸味があります。フィリピンで一年中出荷されますので、日本でも比較的手ごろな値段で通年手に入れることが出来ますよ。
3.キーツマンゴー:キーツ種
輸入だと「グリーンマンゴー」の名でカリフォルニア産のものが出回ります。国内では主に沖縄県で栽培される、大玉のマンゴーです。そのサイズは500g以上で、大きいものになると2kgを超えます。完熟した状態でも果皮が緑色なのが特徴(※最近では赤くなるものもあります)。果肉はオレンジ色をしていて、深い甘みのある濃厚な味わいです。
収穫後に追熟が必要で、食べごろは1~2週間後。香りが強くなり、実が柔らかくなれば完熟のサインです。1本の木になる実の数が少ないため生産量は少なく、8月~9月に収穫されます。
4.タイマンゴー:ナンドクマイ種・他
タイで栽培され、主に出回っているのは「ナンドクマイ種」という品種です。果皮が黄色く、名前の意味である「花のしずく」の通り、しずく型をしています。強い甘みとほのかな酸味があり、濃厚な味わい。旬は2月下旬~5月頃です。タイマンゴーには他にも「マハチャノ種」「チョークアナン種」などもあります。
美味しいマンゴーの見分け方

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世界に数百種あるマンゴーは、大きさや色も様々。日本ではそれほど日常的に食卓に並ぶ果物ではないので、どのようなものを選ぶと美味しいのか迷ってしまいますね。そこで知りたいポイントは、「果皮の状態、硬さ、香り」です。では、まず「良いマンゴー」の選び方、そして「完熟の見分け方」を詳しく解説していきましょう。
良いマンゴーってどんなもの?
マンゴーを選ぶ時は、まずは見た目に注意しましょう。果皮にツヤがあり色が鮮やか、なめらかできれいなものを選びます。白い粉が付いている場合、「ブルーム」といってマンゴーが非常に新鮮な証拠ですよ。形は、ふっくらとしてヘタの周りが盛り上がっているもの、品種の適度な大きさであることが重要です。もし触ることが出来たら、ずっしりと重みを感じ、柔らかすぎないものが良いですね。お店で販売しているマンゴーを触る際は、必ずお店の人に確認してから触りましょう。
反対に、黒い斑点の目立つものやしわが寄っているもの・ぶよぶよしているものは鮮度が低下しているのでやめたほうが良いですね。また、傷があるものも避けましょう。果皮の傷は果肉まで傷んでいる場合があります。
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