じゃがいもは、いつも売っていることが当たり前のようで、いつが旬だとか、どのような種類があるのかなんて気にしたことがなかったよ!でも、考えてみたらどうして一年中手に入れることができのでしょう?君たちは知っているかい?ここからはそんな疑問を解決するために、じゃが芋の旬や種類と、おいしいじゃがいもの選び方のコツを主婦歴26年の元管理栄養士mimikaと一緒に解説していきます。

ライター/mimika

主婦歴26年の元管理栄養士。趣味は家庭菜園。新鮮野菜やハーブの素材を生かした調理が好き。「食べるもので体は作られる」という思いから、家族の健康を思い食材の持つエネルギーを生かした料理をモットーにしている。これらの経験を生かして、食にまつわる様々な知識や疑問を,わかりやすく紹介・解説していく。

新じゃがは、茹でたてに塩をパラリとシンプルに!がおすすめ。「じゃが芋って、こんなにも美味しいものだったの?!」って、感動しちゃいますよ!

じゃがいもの旬と主な産地

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じゃがいもは、いつでもお店に並んでいる家庭の常備菜の一つですね!どうして一年中手に入れることができるのでしょうか?それは、じゃがいもが全国各地で通年栽培されていることと、長期保存ができるからです。

じゃがいもの主な産地は北海道で、約8割の生産量があります。春に植え夏過ぎに収穫するので、北海道産のじゃがいもは秋が旬北海道以外の場所では、冬に植えて夏前に収穫されるため、旬は春ごろとなり、全国的に見ると収穫期間が長く、また保存も効くので、いつでも手に入る便利な野菜として私達の役に立ってくれているのです。

じゃがいもの旬はいつ?

じゃがいもは、いつでも見かける野菜ですから、特別おいしいという時期や旬はないと思っていませんか?

じゃがいもを常に購入することができるのは、収穫してからも味をほとんど落とさずに保存ができるからで、旬はあるんですよ。しかも、春と秋の年に2回!品種によって産地が違うため旬は異なりますが、暖かい地域では冬に植え付けて春に収穫し、寒い地域では春に植え付けて秋に収穫されていて、それぞれの季節で、異なるおいしさを楽しむことができるんです。

生産地の範囲が広い

じゃがいもは九州から北海道まで、日本全国各地で通年栽培されています。暖かい地域では冬に植えて春に収穫し、寒い地域では春に植えて秋に収穫されているのです。

例えば、長崎県や鹿児島県などの温暖な地域では、冬に植えたものが春に収穫されるので、春が新鮮で旬となります。逆に北海道では、春に植えて秋に収穫されるものが多いため、秋が新鮮で旬となり、南は4月から、北に行くにつれて10月までというように収穫時期が推移していくんですよ。このことを覚えておけば、獲れたての新鮮なじゃがいもを買う時に役立てることができますね。

やっぱりおいしい新じゃがいも!

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じゃがいもの旬は品種によっては前後しますが、春と秋の年に2回あり、一般的に5~6月と10~2月頃です。この中でも、春から初夏にかけて収穫され出回るものを「新じゃが」と呼んでいて、収穫されてすぐに出荷されるため、皮が薄く新鮮な香りと水分が多くみずみずしいのが特徴ですが、逆に水分が多く含まれていることから、普通のじゃがいもよりも賞味期限が短いといわれています。

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近年増えた?じゃがいもの種類と特徴

じゃがいもは、丸みがありごつごつした形が特徴の「男爵(だんしゃく)」と、細長い形の「メークイン」のふたつが代表的な品種ですが、近年では、果肉がオレンジ色の「インカのめざめ」や、皮と果肉どちらも濃い紫色の「キタムラサキ」など他にもいろいろ種類があり、それぞれに特徴があります。

ここでは、「男爵(だんしゃく)」「メークイン」「キタアカリ」「インカのめざめ」「アンデス赤」について詳しくご紹介しましょう。

1.ホクホク食感な「男爵」

丸くゴツゴツした形をしている男爵いもは、スーパーで見かけるじゃがいもの中でも最もポピュラーで定番の品種ではないでしょうか。ほくほくした食感なので、粉ふきいもやマッシュポテト、コロッケ、ポテトサラダなど、いろいろな料理にむきますが、煮崩れしやすいので煮物には適していません

男爵いもの主な生産地は北海道で旬は9〜12月、最も多く出回るのは10月頃です。それ以外の場所では、静岡県や茨城県、千葉県、埼玉県などで生産されており、5月中旬~収穫されます。品質の劣化が少なく収穫後の貯蔵性が高い品種なので長期間の貯蔵に向いているため、一年を通じて購入することができるので、いつも見かけるから男爵いもはポピュラーなのでしょうね。

2.ねっとりしていて煮崩れしにくい「メークイン」

メークインは少し長めの卵のような独特な形をしており、表面はつるっとしていて芽やデコボコが少ないじゃがいもです。ねっとりした食感をしていて、煮崩れしにくく、煮物やカレー、シチュー、おでん・グラタンなどの煮物や炒めものに適していますよ。しかし、ホクホク感が無いので、コロッケや粉ふき芋には向かず、さらに、糖分が多いため焦げやすく、揚げ物にもあまり向いていません。

メークインの主な生産地は北海道で、旬は8月〜3月ですが、最も多く出回るのは10月頃。それ以外の場所では熊本県や千葉県などでも生産されており、5月中旬~収穫期に入ります。

男爵いもと同様に一年を通じて購入することができ、低温貯蔵することで甘みを増すという特徴があるメークインは、男爵薯とともに人気な定番の品種ですね。

3.男爵よりも甘い?栗のような「キタアカリ」

キタアカリは、男爵のようなごつごつした形をしており、くぼみが深いため皮が剥きにくく、芽の部分がほんのりと赤いじゃがいもです。男爵よりも甘く、実が黄色いので別名「栗じゃが」や「黄金男爵」とも呼ばれています。粉質でほくほくしているので、粉ふきいもやコロッケ、じゃがバターやフライドポテト、サラダなどに適していますが、男爵よりもさらに煮崩れしやすいので、長時間煮込む料理には向きません。しかしながらスープにすると絶品です。

キタアカリの主な生産地は北海道で旬は9月〜12月ですが、最も多く出回るのは9月~10月といわれており、その他の生産地での収穫期は5月頃からになります。

4.濃厚な風味の「インカのめざめ」

インカのめざめは、比較的小ぶりな卵型で、栗やナッツに似た風味のあるじゃがいもです。鮮やかな黄色の果肉は、舌触りがきめ細やかで濃厚な味わいなのが特徴。さらに皮をむいたり、油で揚げても相性がよく変色しにくいため、フライドポテトやポテトチップスにしても綺麗な黄色が楽しめますし、シチューやカレー、肉じゃがなどの煮物にも適しています。主な生産地は北海道で旬は9月〜11月。

収穫量が少ないうえにウイルス病にかかりやすいため、長期保存ができない品種なので、旬以外に手に入れることは難しいとされています。

5.年に2回作れる?赤い芋「アンデス赤(アンデスレッド/ネオデリシャス)」

アンデスレッドは、皮が薄い赤い色をしている、男爵いものように丸くゴツゴツしたじゃがいもです。「アンデス赤」や「レッドアンデス」ともよばれており、果肉は鮮やかな黄色で食感も良く、加熱するとサツマイモのようなほくほくとした甘みがあるので、ポテトサラダやコロッケなどのフライ、ジャーマンポテトなどに適していますが、崩れやすいので煮込み料理には向いていません。

アンデスレッドの主な生産地は岡山県で、旬は春(4月〜6月)と秋(9月〜12月)の年に2度あり、じゃがいもとしては珍しく2期作が可能な品種。そのような特徴がある一方で、休眠期間が極端に短く、成長力がとても強いので、貯蔵しているとすぐに芽が出てしまい、保存期間が短くなってしまうのも特徴です。

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おいしいじゃがいもの見分け方

じゃがいもは、いつもスーパーの同じ棚に並んでいて、どれをとってもおいしさは同じだろう!と思うかもしれませんがそうではありません。実は、おいしいじゃがいもを見分ける4つのポイントがあるんです。簡単に見分けることができますので、ちょっとしたコツをつかんで、これからのじゃがいもを選ぶときの参考にしてくださいね。

その1.形と大きさ

おいしいじゃがいもは、ふっくらとした丸みがあり、大きすぎないものを選ぶとよいでしょう。

その2.皮のようす

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おいしいじゃがいもは、皮の表面がなめらかで、傷やしわがないものを選ぶのがポイント。しわや傷があるものは古かったり、痛みやすくなっているので避けるようにしましょう。また、生育しすぎると皮が厚くなる傾向にあるので、皮が薄いものを選ぶこともポイントです。皮が薄いものは色が明るく黄色っぽいが、厚いものは暗く茶色っぽくなります。

新じゃがを選ぶ時、指でこすると皮がはがれてしまうくらいのものが良品といわれていたりするんですよ。といっても、購入する前のじゃがいもの皮を指でこするのはやめましょうね!

その3.色

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おいしいじゃがいもは、色が均一で、そのじゃがいものもつ特徴的な色彩のものを選びましょう。皮が緑に変化したり、芽がでてしまっているものは新鮮ではありません

じゃがいもは日が経ったり日光に当たったりすると、芽が出たり緑っぽくなるのです。この芽や緑の部分には「ソラニン」という、ジャガイモの毒が含まれるので、食べることは避けます。もしも、このような状態のじゃがいもを食べる場合は、緑になった部分や芽をしっかりと取り除くようにしましょう。

その4.重さ

持ったときに、同じ大きさのものと比べて重みがあること、かたくずっしりとしているものが、おいしいじゃがいものポイントです。持ったときに軽いじゃがいもは、水分が抜けて「す」が入っている可能性があります。重量感のあるものを選んでくださいね。また、購入するときはわかりませんが、切ったときに表面がみずみずしく、「す」が入っていないものが新鮮です。

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:一年中あるじゃがいもの特徴を生かして活用しよう

常備野菜であるじゃがいもにも旬があって、種類の違いにおける特徴もあります。新じゃがや旬のじゃがいもは、みずみずしく香りも豊か。その一方で貯蔵されたじゃがいもは、余分な水分が抜けて熟成が進むためコクが増しますが、新じゃがのような香りはありません。つまりそれぞれに良さがあるといえますね。旬のときにはいつもの棚と違うところにも売られていたりするので、ポイントを抑え新鮮でおいしいじゃがいもを購入する手助けにしてみてください。じゃがいもの種類が違うだけで、いつもと同じで調理法でもレシピが違うかのようなお料理になりますよ。

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家庭科

じゃがいもは年2回収穫できる?旬や種類・選び方も管理栄養士が詳しくわかりやすく解説

:一年中あるじゃがいもの特徴を生かして活用しよう

常備野菜であるじゃがいもにも旬があって、種類の違いにおける特徴もあります。新じゃがや旬のじゃがいもは、みずみずしく香りも豊か。その一方で貯蔵されたじゃがいもは、余分な水分が抜けて熟成が進むためコクが増しますが、新じゃがのような香りはありません。つまりそれぞれに良さがあるといえますね。旬のときにはいつもの棚と違うところにも売られていたりするので、ポイントを抑え新鮮でおいしいじゃがいもを購入する手助けにしてみてください。じゃがいもの種類が違うだけで、いつもと同じで調理法でもレシピが違うかのようなお料理になりますよ。

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