この記事ではフォントの「メイリオ」と「Meiryo UI」の違いについてみていきます。この2つは名前が似ているが、特徴の違いから、適した使用用途も違うようです。今回はそんな2つのフォントの違いを、それぞれの歴史も含めて、元社内SEのライター佐倉晃次郎と一緒に解説していきます。

ライター/佐倉晃次郎

PCの電話サポート、社内SEを経験。現在は企業で記事校正やVBAを使ったプログラミングをしながらWebライターをしている。

「メイリオ」と「Meiryo UI」の違いは?

image by iStockphoto

WindowsのPCを使用していると、「メイリオ」「Meiryo UI」という名前の似たフォントがあるのに気づくかと思います。それぞれのフォントを適用してみると、フォント自体もよく似ているのがわかるでしょう。この2つのフォントは字間と行間に違いがあります。どのような経緯でこの2つのフォントが生まれたのか、まずはその歴史からみていきましょう。

Windows Vistaでデビューした「メイリオ」

「メイリオ」はそれまで使用されていた「MS UI Gothic」に代わり、Windows VistaからWindowsのシステム用フォントとして開発されました。名前の由来は日本語の「明瞭」から来ており、読みやすいフォントとしてデザインされたことから名付けられています。

Windows 7の「Meiryo UI」

「Meiryo UI」Windows7から使用されはじめたフォントです。Officeアプリケーションの「リボン」など、ユーザーインターフェース部分で使用されており、そのために「メイリオ」と比較して字間と行間が狭くなっています。フォント名称についている「UI」は、ユーザーインターフェースで使用されるフォントであることを示しているのです。

読みやすさの「メイリオ」、省スペースの「Meiryo UI」

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先程説明したように、「メイリオ」はもともと読みやすいフォントを作るという目的で開発されたもの、「Meiryo UI」「メイリオ」を元にして、ユーザーインターフェースに使用しやすいフォントとして字間と行間を狭くしたものです。それでは、この2つのフォントを私たちWindowsPCのユーザーが使い分けるとしたら、どういった使い分けが考えられるのでしょうか?

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「メイリオ」は「より明瞭」?

「Meiryo UI」「メイリオ」と比べると、字間・行間が狭くなったことでやや読みづらい印象になっています。

字間・行間は広すぎても読みづらいものですが、「メイリオ」で最適化されていた字間・行間から狭くなっていることで、「Meiryo UI」は読みやすさという点でどうしても「メイリオ」と比べて劣ってしまっているのです。

「それなら、全部メイリオを使ってしまえば良いのでは?」と思われる方もいるかもしれません。ですが、もともと「Meiryo UI」にも「ユーザーインターフェース部分に使用する」(≒狭い範囲に文字を収める)という目的で開発された経緯があるので、特性を生かして使い分けができるとよりスマートといえるのではないでしょうか。

「メイリオ」と「Meiryo UI」、どっちを使えばいいの?

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具体的に、「メイリオ」「Meiryo UI」の使い分けの例をみていきましょう。

字間・行間がゆったりしていて読みやすい「メイリオ」「文字を大量に詰め込む必要がない」「読みやすさを重視したい」というシチュエーションに向いています。例えば、PowerPointで作成するプレゼン資料には「Meiryo UI」より「メイリオ」を使用したほうが良いでしょう。

一方、字間・行間が「メイリオ」と比べて詰まっている「Meiryo UI」「読みやすさもあったほうが良いが、文字を大量に詰め込みたい」というときに使用すると良いです。Wordの文書で長い文章を書くときなど、文字の量が多い場合には「Meiryo UI」のほうが適していることが考えられます。

「メイリオ」と「Meiryo UI」を使い分けて、+αの資料を作ろう!

「メイリオ」と「Meiryo UI」は、名前もフォントも似ていますが、実際にそれぞれのフォントを使用してみると、用途によって向き不向きがはっきりとわかります。それぞれの特性を知り、どちらの特性がより重視される状況なのかを判断することで、スマートな使い分けができることでしょう。

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雑学

フォントの「メイリオ」と「Meiryo UI」の違いは?どっちがいい?特徴や使い分けも元社内SEがわかりやすく解説

この記事ではフォントの「メイリオ」と「Meiryo UI」の違いについてみていきます。この2つは名前が似ているが、特徴の違いから、適した使用用途も違うようです。今回はそんな2つのフォントの違いを、それぞれの歴史も含めて、元社内SEのライター佐倉晃次郎と一緒に解説していきます。

ライター/佐倉晃次郎

PCの電話サポート、社内SEを経験。現在は企業で記事校正やVBAを使ったプログラミングをしながらWebライターをしている。

「メイリオ」と「Meiryo UI」の違いは?

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WindowsのPCを使用していると、「メイリオ」「Meiryo UI」という名前の似たフォントがあるのに気づくかと思います。それぞれのフォントを適用してみると、フォント自体もよく似ているのがわかるでしょう。この2つのフォントは字間と行間に違いがあります。どのような経緯でこの2つのフォントが生まれたのか、まずはその歴史からみていきましょう。

Windows Vistaでデビューした「メイリオ」

「メイリオ」はそれまで使用されていた「MS UI Gothic」に代わり、Windows VistaからWindowsのシステム用フォントとして開発されました。名前の由来は日本語の「明瞭」から来ており、読みやすいフォントとしてデザインされたことから名付けられています。

Windows 7の「Meiryo UI」

「Meiryo UI」Windows7から使用されはじめたフォントです。Officeアプリケーションの「リボン」など、ユーザーインターフェース部分で使用されており、そのために「メイリオ」と比較して字間と行間が狭くなっています。フォント名称についている「UI」は、ユーザーインターフェースで使用されるフォントであることを示しているのです。

読みやすさの「メイリオ」、省スペースの「Meiryo UI」

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先程説明したように、「メイリオ」はもともと読みやすいフォントを作るという目的で開発されたもの、「Meiryo UI」「メイリオ」を元にして、ユーザーインターフェースに使用しやすいフォントとして字間と行間を狭くしたものです。それでは、この2つのフォントを私たちWindowsPCのユーザーが使い分けるとしたら、どういった使い分けが考えられるのでしょうか?

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