
解像度とサイズの違いは?定義や画像ファイルの用途別解像度も元社内SEが詳しくわかりやすく解説
解像度とサイズは、データとして画像を扱う際の基本的な数値です。いずれも画像の容量を決定する数値でありながら、まったく違うものを示しているが、画像データを扱い慣れていない人からすると混同しやすいかもしれない。
今回はそんな画像と解像度とサイズの違いを、PCの電話サポートや社内SEを経験してきた佐倉晃次郎と一緒に解説していきます。
ライター/佐倉晃次郎
PCの電話サポート、社内SEを経験。現在は企業で記事校正やVBAを使ったプログラミングをしながらWebライターをしている。
解像度とサイズの定義は?

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「サイズ」という単語は、一般的なイメージから何となく「大きさ」を表すものだと想像できますが、「解像度」は画像データを扱う際以外では馴染みのない単語かもしれません。解像度とサイズの違いをみていくために、まずはそれぞれの定義を確認していきましょう。
解像度:どれぐらい「精緻な」画像なのか
解像度の単位にはdpi(ドットパーインチ)やppi(ピクセルパーインチ)が使われます。日本語に訳すと「1インチの中にいくつ点があるか」という意味です。
画像データを「色のついた粒を並べたもの」として、この粒がどれだけ小さく、同じ大きさの枠の中にどれだけ並べられるか考えてみると良いでしょう。
粒が小さく、たくさん並べることができればできるほど、なめらかな線を描けそうだと想像できるのではないでしょうか。逆に、粒が大きいと粗い画像になるということも想像できるでしょう。
解像度の数値が高いほど精緻な表現ができて、数値が低いとぼやけた画像になる、ということになります。
サイズ:どれぐらい「大きな」画像なのか
サイズは、先程の解説で出てきた「枠」の大きさです。単位はピクセル、ミリメートル、インチなどが使用され、縦と横の長さで示されます。
ミリメートルやインチは「モノ」の長さの単位として使用されるのでピンとくるかと思いますが、ピクセルは画像データ特有の単位なので、少し詳しく解説しましょう。
ピクセルは「画面に表示させる際の最小の単位」を意味します。解像度の単位「ppi」の一文字目はこのピクセルの略です。画面に画像を表示させる際、小さな粒ひとつひとつが色の情報を持つことで、命令された画像を描画することになります。ピクセルによる画像の大きさの表現は、この粒をいくつ使っているかを示しているのです。
解像度とサイズからわかるファイル容量
画像のファイル容量(単位:バイト)は、ピクセル数に比例します。1ピクセルあたりのバイト数にピクセル数をかけたものが容量です。(「1ピクセルあたりのバイト数」は、ざっくり言うと「何色で表現するか」によって決まる数値)
画像のサイズがピクセルで表されているときはそのまま計算に使えますが、ミリメートルやインチの場合は解像度とかけあわせてドット数、ピクセル数を算出する必要があります。
ここで、「ドットとピクセルの違いは何?」と思う人もいるかもしれません。厳密にはドットとピクセルは別のものですが、正確な容量の計算をしたいわけでなければ、気にしないで大丈夫です。「ドットもピクセルも、多ければ多いほど画像のファイル容量が大きくなる」とだけ覚えておきましょう。
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