
おからに種類はある?食べる時の注意点や購入場所も元保育士がわかりやすく解説
その1.大豆アレルギーに注意
おからの原材料である大豆は、食物アレルギーになりやすい食品です。アレルギーを起こすとかゆみ・腫れ・じんましんなどの皮膚症状、目のかゆみや唇の腫れ・むくみといった粘膜の症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、咳やくしゃみ、呼吸困難などの呼吸器症状が出たり、重篤なものでは血圧の低下・意識の低下・複数の症状が全身に現れるアナフィラキシーショックを起こしてしまうことがあります。
大豆アレルギーが判明している人が避けなければならないのはもちろん、初めて食べる場合は少量ずつ、アレルギーを疑う症状が出た時にすぐに受診できるよう病院が開いている時間に食べるのがよいでしょう。
最近ではおからを使ったドーナツやクッキーなどのお菓子も市販されていて人気もあるため、パッケージや食品成分表示も要チェックですよ。
こちらの記事もおすすめ

かつては食わず嫌いと認識されていた?「アレルギー」を元塾講師がわかりやすく解説 – Study-Z ドラゴン桜と学ぶWebマガジン
その2.食物繊維のとりすぎはNG
食物繊維と言えば便秘解消効果なのですが、実は摂り過ぎはかえってよくないことがあるので注意しましょう。
大豆に含まれている食物繊維は多くが不溶性。便のかさを増やす働きをもっているため、もともと便秘傾向の人が不溶性の食物繊維を摂りすぎると便のかさが増えてさらに体の外に出づらくなってしまい、余計にひどい便秘になりかねません。ガスもたまりやすくなり、お腹が張って苦しくなってしまうケースもありますよ。
現代人に不足しがちなのは、海藻類に多く含まれ便を柔らかくするはたらきをもつ水溶性食物繊維だとも言われています。一日に必要な食物繊維量は18~64歳で男性21g以上、女性18g以上と言われていますが、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。
その3.カロリー過多になりやすい
おからは、それ自体はぼそぼそとしていて口の中の水分を奪うような食感なため、調味料で煮込んだり水分を含ませて調理して食べるのがおいしい食べ方です。しかし、水分を吸収しやすいということは油や塩分もよく吸収してしまうため、調理方法によっては油をたっぷり吸い込みカロリーが高くなってしまう可能性が。食感をしっとりさせるために油を使うおから料理は多いため注意が必要です。
また、生おからは100gあたり100kcalくらいになりますが、乾燥おからは水分が抜けて栄養が凝縮されていてカロリーが4倍近くになるため、使う量には気を使う必要がありそうですね。
その4.大豆イソフラボン過剰摂取のリスク
女性ホルモン同様のはたらきを持ち、女性に嬉しい美肌・美白効果や骨粗しょう症・がんの予防にも効果があるといわれる大豆イソフラボンですが、過剰摂取すると有用な成分が有害にはたらき、逆にがん発症や再発のんリスクを高める可能性があるとも考えられているのです。依然研究段階の説なのですが、食品安全委員会から目安として一日のイソフラボン摂取量は70~75㎎が上限値であるとの考えが示されていますよ。
しかし、これを超えることですぐに健康被害に結びつくものではないということも強調されています。おからのイソフラボン量は100gあたり10㎎程度とされていますので、参考にしてくださいね。

注意点を見ると不安になってしまうかもしれないが、大豆製品には素晴らしい栄養素が詰まっているので食べるのを避けてしまうのはもったいないぞ。大豆食品だけのことではないが、バランスよく・一時的にたくさんではなく日々の食事に摂り入れていくことが大事だ。
\次のページで「おからはどこで手に入る?」を解説!/