この記事では豆乳の特徴や栄養、効果効能、注意点について見ていきます。豆乳は牛乳に比べるとあまりなじみがなく、普段飲むのは豆乳よりも牛乳という人が多いかもしれない。ですが、豆乳は牛乳に負けないくらい豊富な栄養素が含まれている。体によい効能もたくさんあるので積極的にとり入れたい飲み物です。今回はそんな豆乳についての健康効果や注意点をフリーランスの管理栄養士の宮本ゆかと一緒に解説していきます。

ライター/宮本ゆか

町役場とドラッグストアでの管理栄養士を経てフリーランスの管理栄養士兼Webライターへ。趣味はオーガニックの食材で料理をつくること。栄養についての知識をいかし、わかりやすく解説していきます。

豆乳はどんな飲み物?

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豆乳は大豆を水に浸してつぶし、絞ってできた汁を飲料としたものです。豆乳は牛乳と比較されることが多いですが、牛乳は牛の乳を搾った動物性の飲み物で、豆乳は大豆を原料につくられた植物性の飲み物。豆乳は植物性なので、動物性の牛乳よりも低エネルギー、低脂質、低糖質です。しかもコレステロールが含まれていないので、ヘルシーで体にやさしい飲み物といえます。

豆乳に含まれる6つの栄養素とその効能

ここからは豆乳に含まれている栄養素とその効能についてくわしく解説していきます。豆乳には体によい効能がたくさんありますよ。骨密度やコレステロールが気になる方、ダイエット中の方は特に注目です。どんな栄養があるのか一緒に見ていきましょう。

\次のページで「1.骨粗しょう症を予防するイソフラボン」を解説!/

1.骨粗しょう症を予防するイソフラボン

イソフラボンは大豆に含まれている栄養成分で、女性ホルモンであるエストロゲンと似たような作用があるそうです。女性は閉経すると女性ホルモンの分泌が大幅に減少し、骨密度が低下します。骨密度の低下は骨粗しょう症を引きおこすことも。イソフラボンを積極的にとることで骨粗しょう症の予防につながります。

また、イソフラボンは薄毛の予防効果があるそうです。薄毛の原因はジヒドロテストステロンという男性ホルモンにあるといわれています。女性ホルモンはジヒドロテストステロンの生成を抑える働きがあるため、女性は男性よりも薄毛になる人が少ないそう。女性も閉経後は女性ホルモンが減り薄毛になりやすいと言われているので、薄毛が気になる方は男女問わず豆乳を積極的にとるとよいでしょう。

2.コレステロールを下げる大豆たんぱく質

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豆乳に含まれている大豆たんぱく質はコレステロールを下げる効果があると言われていますよ。大豆たんぱくは腸管で胆汁酸と結合してコレステロールの吸収を抑えて、余分なコレステロールを体外に排出する作用があります。その結果血中のコレステロールの濃度が下がるそうです。

3.肥満を予防するサポニン

豆乳には肥満を予防する効果があるサポニンという成分が含まれています。サポニンは植物の根や茎、葉に多く含まれていて脂肪酸とブドウ糖の合成を抑制する作用があるそうです。その結果脂肪の蓄積を防ぎ肥満の予防にもつながります。また、サポニンには免疫力を高める作用も認められているそうです。日頃から積極的にとり入れたい栄養素ですね。

4.動脈硬化を予防するレシチン

豆乳にはレシチンと呼ばれるは脂肪の一種が含まれていて、動脈硬化を予防する作用があると言われています。レシチンは水とも油ともなじむ性質を持っており、水溶性のものと脂溶性のものを乳化させるはたらきがあるそうです。そのため、レシチンは血液中の脂質を溶かして動脈硬化を防ぐ効果が期待されています。

5.美容効果があるビタミンE

豆乳には「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEには血流をよくするはたらきがあり、全身に血液が行きわたることで肌や髪にハリやうるおいが出るそうです。ビタミンEは美容効果が期待できる栄養素として注目されていますよ。

\次のページで「6.貧血を防ぐ鉄」を解説!/

6.貧血を防ぐ鉄

豆乳には貧血予防に効果を発揮するミネラルの鉄が多く含まれています。実は豆乳は牛乳よりも鉄が豊富。豆乳100ml中に含まれる鉄は1.2mgに対して牛乳に含まれる鉄は0.02mgほどです。鉄の補給には牛乳よりも豆乳をおすすめします。

豆乳を飲む時に注意すること

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ここからは豆乳を飲む時の注意点についてくわしく解説していきます。豆乳は栄養豊富な飲み物ですが、飲み過ぎは体の不調をまねく恐れも。注意点を知って豆乳を正しい方法で飲みましょう。

1日どれくらい飲んでもいいの?

豆乳の1日の適正量はコップに1~2杯程度がよいと言われています。栄養価が高く健康効果がたくさんあるからといって、たくさん飲んでしまうと逆に体に負担がかかり不調の原因になることもあるので要注意です。

飲みすぎるとどうなるの?

先ほど解説したように、豆乳には女性ホルモンと似たような作用があるイソフラボンが豊富に含まれています。イソフラボンは骨粗しょう症の予防などの健康効果がありますが、とりすぎると女性ホルモンのバランスが崩れて心身の不調をきたすそうです。

また、豆乳の種類には無糖の無調整豆乳と砂糖類などが加えられた調整豆乳がありますが、調整豆乳の場合飲みすぎると糖質のとりすぎによる肥満や生活習慣病を引きおこす可能性も。豆乳は1日の適正量(1~2杯)を守り、飲みすぎないように気をつけましょう。

アレルギーを引きおこすことも

豆乳を飲んでアレルギー症状が出ることもあるそうです。豆乳の原料である大豆はアレルギー表示が推奨されています。症状としては皮膚にかゆみが出たり口の中に違和感が出たりするそうです。

また、まれにカバノキ科の花粉症を持っている方が豆乳を飲むとアレルギー症状が出ることも。これは、カバノキ科の花粉と大豆のたんぱく質が似ているため起こるそうです。カバノキ科の花粉症を持っている方が豆乳を飲む時は少し注意をした方がいいでしょう。

\次のページで「子どもはいつから飲んでもいいの?」を解説!/

子どもはいつから飲んでもいいの?

生後7~8か月を過ぎたあたりから子どもに豆乳を与えてもよいとされています。母乳やミルクの代わりに与えるのではなく、離乳食の材料として使うのがいいでしょう。離乳食に使う場合は一度加熱して火を通してください。最初に与えるときは少量をスプーンで与えましょう。アレルギーの心配がなければ、1歳を過ぎたころから飲み物として豆乳を与えても大丈夫です。

妊娠中や授乳中は飲んでも大丈夫?

豆乳は飲みすぎないように気をつければ妊娠中や授乳中の方でも飲んでも問題ないと言われています。豆乳は栄養豊富なので、1日の適正量を守って日常的にとり入れていくとよいでしょう。豆乳に含まれているイソフラボンは母乳の量を増やす効果があるので授乳中の方には特におすすめです。

栄養豊富な豆乳を飲んで元気な毎日を送ろう

この記事では豆乳に含まれる栄養とその効果効能、注意点について解説しました。豆乳には骨粗しょう症予防や動脈硬化の予防、コレステロールを下げるといった体によい効能がたくさんあることがわかりましたね。飲みすぎにさえ気をつければ豆乳は栄養豊富なすぐれた飲み物です。豆乳の栄養をとり入れて健康で元気な毎日を過ごしていきましょう。

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家庭科

豆乳は栄養豊富な飲み物!効果効能・注意点もフリーランス管理栄養士がくわしくわかりやすく解説

この記事では豆乳の特徴や栄養、効果効能、注意点について見ていきます。豆乳は牛乳に比べるとあまりなじみがなく、普段飲むのは豆乳よりも牛乳という人が多いかもしれない。ですが、豆乳は牛乳に負けないくらい豊富な栄養素が含まれている。体によい効能もたくさんあるので積極的にとり入れたい飲み物です。今回はそんな豆乳についての健康効果や注意点をフリーランスの管理栄養士の宮本ゆかと一緒に解説していきます。

ライター/宮本ゆか

町役場とドラッグストアでの管理栄養士を経てフリーランスの管理栄養士兼Webライターへ。趣味はオーガニックの食材で料理をつくること。栄養についての知識をいかし、わかりやすく解説していきます。

豆乳はどんな飲み物?

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豆乳は大豆を水に浸してつぶし、絞ってできた汁を飲料としたものです。豆乳は牛乳と比較されることが多いですが、牛乳は牛の乳を搾った動物性の飲み物で、豆乳は大豆を原料につくられた植物性の飲み物。豆乳は植物性なので、動物性の牛乳よりも低エネルギー、低脂質、低糖質です。しかもコレステロールが含まれていないので、ヘルシーで体にやさしい飲み物といえます。

豆乳に含まれる6つの栄養素とその効能

ここからは豆乳に含まれている栄養素とその効能についてくわしく解説していきます。豆乳には体によい効能がたくさんありますよ。骨密度やコレステロールが気になる方、ダイエット中の方は特に注目です。どんな栄養があるのか一緒に見ていきましょう。

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