ホタテといえば日本では人気があり代表的な貝類だから知らない人はいないよな。上品でくせのない味わいが特徴で、刺身やフライなどさまざまな料理に使用され、和食から中華まで万能に使うことのできる食材なんです。
しかしホタテについて知らないことが色々とあるんじゃないか?今回は美味しい旬はいつなのか、種類、選び方についてもフードアナリストのコナパパと一緒にみていきます。

ライター/コナパパ

フードアナリスト。元コックで、さまざまな食材に対する知識がある。今回は貝の中でも人気のあるホタテについて解説していく。

ホタテの旬と産地 

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ホタテは冷たい海を好む貝なので、日本ですと寒い北側の海で多く漁獲されており、有名な産地も北海道や東北にかたよっている傾向があります。ここではホタテの旬や産地について詳しく解説していきますね。

ホタテが美味しくなる旬は?

ホタテの美味しくなる旬は年に2回あります。それは貝柱が大きくなる6月〜8月と、産卵前の2月〜3月と言われているんです。

まず、1度目の6月〜8月の旬は、川からミネラルが豊富な雪解け水が海へと流れ込み、海水と混ざることでホタテの栄養となる植物性プランクトンが大量に発生します。その大量のプランクトンを食べて育ったホタテは甘みが強く、肉厚な貝柱が育つんですよ。

2度目に来る2月〜3月の旬は産卵前に栄養を蓄え大きく育った時期になります。この時期のホタテは、貝柱も美味しいのですが卵が成長しているのが特徴で、ヒモや卵がつけたまま鍋ものや煮付けにすると、そのヒモや卵から美味しい出汁が滲み出てくるんですよ。

ホタテは貝の中でも和、洋、中どんな料理にも使えるので飲食店では多くの需要があります。ホタテにも旬はありますが、漁獲されているそのほとんどが養殖で、一年中安定して供給出来るように地域によって漁獲する時期を変えているんですよ。

有名な産地はどこ?

冷たい海を好むホタテの漁獲量は、北海道が最も多く、青森、宮城、岩手と続いており、東北より上の地域が有名な産地にあたります。もっとも多く漁獲される北海道では、オホーツク海側と日本海側の両方でホタテ漁が盛んに行われ、青森県ではむつ湾が多く獲れる産地として特に有名なんですよ。

どうやって漁獲しているの?

ホタテ漁は大きく分けて地まき式と垂下式の2つの方法があります、地まき式はホタテの稚貝を海にまき、2〜4年間成長するのを待ってから漁獲する方法です。垂下式は稚貝を海中で直接ロープに吊るす方法と、かごに入れて海中に吊るす方法があり、1~2年かけ成長させてから漁獲しているんですよ。

地まき式の漁で獲れたホタテは天然物として扱われることが多いのですが、実際は稚貝を海にまいて育った頃に収穫しているので100%天然のホタテはごくわずかしかありません。しかしホタテ漁は養殖といっても技術が発達しているので、天然物にも劣らない美味しさのホタテが漁獲できるんですよ。

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ホタテはどれくらい種類がある?

ホタテは世界で300種類以上あると言われています。そのうち日本ではホタテガイ、イタヤガイ、アズマニシキガイ、ヒオウギガイの4種類が食用として流通しているんですよ。ここでは日本で流通している4種類のホタテについて解説していきます。

1.馴染みのあるホタテガイ

日本でホタテガイは食用として多く出回っており、日本料理以外でもフランス料理、中華料理でもよく使われる食材です。海外にもあるホタテガイがありますが、国産のものは質が高いとされています。その中でもホタテガイを加工した干し貝柱は、古くから中華料理に使われており、近年は良質な日本の干し貝柱が中国へ輸出されていることもあるんですよ。

2.ミニサイズのアズマニシキガイ

ホタテをミニサイズにしたような形のアズマニシキガイ。ボイルされた小さなホタテが「ベビーホタテ」として販売されているのを見かけたことはありませんか?アズマニシキガイは、このベビーホタテやホタテ稚貝という名称でよく販売されています。また、貝殻が赤くザラザラしていることからアカザラガイと呼ばれることもあるんですよ。

3.カラフルなヒオウギガイ

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ヒオウギガイは房総半島から南側で主に生息しており、愛媛県や熊本県などで養殖されています。味はホタテガイと比べると甘みが強く、味が濃いと言われているのですが、ホタテガイの方が上品で美味しいという理由で、人気では敵わないんですよ。

ヒオウギガイの一番の特徴はカラフルな貝殻です。人工的に着色したかのような鮮やかな色をしていますが、このカラフルな色は遺伝による影響があり、貝自身が作り出している色なんですよ。

4.養殖が難しいイタヤガイ

イタヤガイは日本ですと北海道から九州まで広く漁獲されています。ただ古くから食用とされてきましたが、大量に穫れる年もあれば全く獲れない年もあるなど漁獲が不安定な種類なんです。以前は養殖もされていたようですが、思うように育たず今では養殖はほとんどされていないんですよ。大きさはホタテガイに比べると少し小ぶりですが、味もホタテガイに近い美味しさと言われています。

\次のページで「美味しいホタテの選び方3選!」を解説!/

美味しいホタテの選び方3選!

ホタテは商品として流通する際は、貝柱だけのむき身にしたり乾燥させるなど、さまざまな加工がされています。ここではその中でも殻付き、むき身、干し貝柱の選び方について解説していきますね。

1.殻付きの場合

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殻付きのホタテを見分けるには、まず形を見てください。殻がいびつに変形しているものは避けたほうが良いとされています。また、なにかに触れた際に素早く口を閉じるホタテは新鮮で、触れても口が開いたままの状態のものは、鮮度が落ちている証拠です。逆に全く口を開かずに閉じているものは死んでしまっている可能性が高くなります。

2.むき身の場合

まずは見た目ですが、むき身の貝柱の状態では身が引き締まり、こんもりと盛り上がっているものが良いとされています。また、色は透明感があり光沢があるものが新鮮とされているんですよ。冷凍の場合は、白くなりすぎていないもの、細かい氷が貝柱に付着していないものを選ぶようにしましょう。

3.干し貝柱の場合

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干し貝柱はサイズが小さいよりものより大きいものの方が、旨味や栄養素が凝縮されており、粒が揃っているものは高価な傾向があります。しかし小さいものや割れてしまっているものでも、旨味のある美味しい出汁が出るので、大きいものは食用として、割れているものは出汁用として重宝されているんですよ。

美味しいホタテの選び方を知ろう

ホタテと一言でいってもさまざまな種類があるんですね。ふだんよく見かけるむき身は透明感がありこんもりしているもの、殻付きのホタテは口が閉じたり開いたりするもの、干し貝柱は大きくて粒が揃っているもが良い品質と覚えておき、これからホタテを選ぶ際の参考にしてみて下さいね。

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家庭科

ホタテの美味しい旬はいつ?種類や選び方もフードアナリストが詳しくわかりやすく解説

美味しいホタテの選び方3選!

ホタテは商品として流通する際は、貝柱だけのむき身にしたり乾燥させるなど、さまざまな加工がされています。ここではその中でも殻付き、むき身、干し貝柱の選び方について解説していきますね。

1.殻付きの場合

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殻付きのホタテを見分けるには、まず形を見てください。殻がいびつに変形しているものは避けたほうが良いとされています。また、なにかに触れた際に素早く口を閉じるホタテは新鮮で、触れても口が開いたままの状態のものは、鮮度が落ちている証拠です。逆に全く口を開かずに閉じているものは死んでしまっている可能性が高くなります。

2.むき身の場合

まずは見た目ですが、むき身の貝柱の状態では身が引き締まり、こんもりと盛り上がっているものが良いとされています。また、色は透明感があり光沢があるものが新鮮とされているんですよ。冷凍の場合は、白くなりすぎていないもの、細かい氷が貝柱に付着していないものを選ぶようにしましょう。

3.干し貝柱の場合

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干し貝柱はサイズが小さいよりものより大きいものの方が、旨味や栄養素が凝縮されており、粒が揃っているものは高価な傾向があります。しかし小さいものや割れてしまっているものでも、旨味のある美味しい出汁が出るので、大きいものは食用として、割れているものは出汁用として重宝されているんですよ。

美味しいホタテの選び方を知ろう

ホタテと一言でいってもさまざまな種類があるんですね。ふだんよく見かけるむき身は透明感がありこんもりしているもの、殻付きのホタテは口が閉じたり開いたりするもの、干し貝柱は大きくて粒が揃っているもが良い品質と覚えておき、これからホタテを選ぶ際の参考にしてみて下さいね。

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