この記事では「目に染みる」について解説する。

端的に言えば目に染みるの意味は「目に刺激物が入って痛む」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「目に染みる」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「目に染みる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「目に染みる」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「目に染みる」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「目に染みる」の意味は?

「目に染みる」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.目に水や煙などがはいって痛く感じる。
2.目の奥底までとどくくらいに、姿、形、景色などがあざやかで印象深く思われる。
3.見慣れて十分目の底にしみこむ。また、見慣れて古くさく思われる。

出典:精選版 日本国語大辞典「目に染みる」

「目に染みる」は目に水や煙が入り痛く感じる、目の奥底に届くくらい姿・形・景色が印象深く感じる、見慣れて古臭く感じるという3種類の意味をもった慣用句です。複数の意味をもった言葉となっているため、見聞きした際はどの意味で使われているのか、前後の文脈に注意しながら読み取っていきましょう。

「目に染みる」は書籍・新聞等の文章中のほか、口語においても一般的に使われています。現在は主に目に水や煙が入り痛く感じるという意味で使われているため、こちらの点についても注意しておきましょう。この機会に「目に染みる」の意味・用法を確認し、自身の語彙力を高めていきましょう。

「目に染みる」の語源は?

次に「目に染みる」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「目に染みる」の語源は現在はっきりとはしていません。「目に染みる」の語源ははっきりとはしていないと覚えておきましょう。また「目に染みる」がいつ頃から使われだした言葉なのかという点についても、あわせて確認しておきましょう。

1658年の舞正語磨には「このきりにも三四度此まはりをまはりけるは、目にしみて見たもなし」として、見慣れて古臭く感じるという意味で登場しています。このことから「目に染みる」は非常に古くから使われている表現であることが分かりますね。語源とあわせてこちらの点についても覚えておきましょう。

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「目に染みる」の使い方・例文

「目に染みる」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.玉ねぎを切るのは目に染みるので好きじゃない。
2.紅葉の山が目に染みる。
3.目に染みた光景。

「目に染みる」は例文のように、水や煙などが目に入り痛むこと、姿・形・光景が印象深く感じること、見飽きることを意味して使われている言葉です。この内、景色等が印象深く感じること・見飽きることという意味では、現在はあまり使われていない点について注意しましょう。

景色等が印象深く感じるという意味は、小説等の情景描写などに登場することがあります。また見飽きることを表す意味は、非常に古い書籍などに時折登場することがあるため、こちらも覚えておきましょう。例文から「目に染みる」の実際の使用場面をイメージし、自身でも使用することができるようにしていきましょう。

「目に染みる」の類義語は?違いは?

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続いて「目に染みる」の類義語・違いについて確認していきましょう。「目に染みる」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「目に染みる」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「目に焼き付く」:見たものの印象が強く心に残る

「目に焼き付く」は見たものの印象が強く心に残るという意味の慣用句です。こちらも景色などが印象に残る様子を表す言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。こちらは目に刺激物が入って痛むといった意味はないため、違いに注意して覚えておきましょう。

\次のページで「その2「見慣れる」:何度も見てよく知っている」を解説!/

その2「見慣れる」:何度も見てよく知っている

「見慣れる」は何度も見てよく知っているという意味をもった慣用句です。こちらも何度も見た光景の様子を表す言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。他に慣れ親しむ、親しく交わるという意味ももっている点に注意して覚えておきましょう。

その3「眼怠(めだるい)」:目が疲れた感じがする

「眼怠」は目が疲れた感じであるという意味をもった慣用句です。こちらも目の状態を表した言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。こちらは他に見ていて面倒くさいことを表す意味ももっているため、違いに注意して使い分けていきましょう。

その4「しょぼつく」:疲れや病気から目を力なく瞬きさせる

「しょぼつく」は疲れや病気などによって目をはっきり開けていられず、力なく瞬きさせることを意味する慣用句です。こちらも目の状態に関する言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。他にしょぼしょぼ雨が降るという意味ももっているため注意して覚えておきましょう。

その5「見飽きる」:何度も見て見る気がしなくなる

「見飽きる」は長く、また何度も見て、もう見る気がしなくなることを意味する慣用句です。こちらも何度も見た光景を表す言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。「見慣れる」とは、飽き飽きする感情を表現するという点に違いがあるため、注意しましょう。

「目に染みる」の対義語は?

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つづいて「目に染みる」の対義語についても確認していきましょう。「目に染みる」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「目新しい(めあたらしい)」:見たことがない新しさがある

「目新しい」は見たことがないような新しさがあることを意味する慣用句です。「目に染みる」には、見慣れて古臭く感じるという意味がありましたが、こちらはそれに対して、これまでに見たことがない新しさを感じることを意味する言葉となっています。対義語としてこちらも覚えておきましょう。

\次のページで「「目に染みる」を使いこなそう」を解説!/

「目に染みる」を使いこなそう

この記事では「目に染みる」の意味・使い方・類語などを説明しました。「目に染みる」は目に水や煙が入り痛く感じる、景色などが印象深く感じる、見飽きることを表す慣用句です。3種類の意味をもった言葉となっているため、見聞きした際は前後の文脈に注意して読み取っていきましょう。

また類義語には「目に焼き付く」、「見慣れる」、「眼怠」、「しょぼつく」、「見飽きる」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「目に染みる」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

その2「見慣れる」:何度も見てよく知っている

「見慣れる」は何度も見てよく知っているという意味をもった慣用句です。こちらも何度も見た光景の様子を表す言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。他に慣れ親しむ、親しく交わるという意味ももっている点に注意して覚えておきましょう。

その3「眼怠(めだるい)」:目が疲れた感じがする

「眼怠」は目が疲れた感じであるという意味をもった慣用句です。こちらも目の状態を表した言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。こちらは他に見ていて面倒くさいことを表す意味ももっているため、違いに注意して使い分けていきましょう。

その4「しょぼつく」:疲れや病気から目を力なく瞬きさせる

「しょぼつく」は疲れや病気などによって目をはっきり開けていられず、力なく瞬きさせることを意味する慣用句です。こちらも目の状態に関する言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。他にしょぼしょぼ雨が降るという意味ももっているため注意して覚えておきましょう。

その5「見飽きる」:何度も見て見る気がしなくなる

「見飽きる」は長く、また何度も見て、もう見る気がしなくなることを意味する慣用句です。こちらも何度も見た光景を表す言葉となっており、「目に染みる」と一部似た意味をもった類義語となっています。「見慣れる」とは、飽き飽きする感情を表現するという点に違いがあるため、注意しましょう。

「目に染みる」の対義語は?

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つづいて「目に染みる」の対義語についても確認していきましょう。「目に染みる」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「目新しい(めあたらしい)」:見たことがない新しさがある

「目新しい」は見たことがないような新しさがあることを意味する慣用句です。「目に染みる」には、見慣れて古臭く感じるという意味がありましたが、こちらはそれに対して、これまでに見たことがない新しさを感じることを意味する言葉となっています。対義語としてこちらも覚えておきましょう。

\次のページで「「目に染みる」を使いこなそう」を解説!/

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