
しらすの栄養や効能は?アンチエイジングやダイエットにも効果あり?現役管理栄養士がわかりやすく解説
生しらす…水揚げされた状態のもの。鮮度が命なのでスーパーなどでは手に入りにくい。とろけるような食感が楽しめる。
釜揚げしらす…生しらすを、塩を加えて茹であげたもの。加熱することで旨味が増し、ふわっとした口当たりが人気。
しらす…釜揚げしたしらすを、水分量65%程度まで乾燥させたもの。微乾燥しらす、しらす干し、太白とも呼ばれている。食材として「しらす」という時は、だいたいこの状態のものを指す。適度な塩気があり、お酒のおつまみからメインまでアレンジ自在。
ちりめんじゃこ…しらす干しを水分量が5割以下になるまで乾燥させたもの。半乾燥しらす、じゃことも。料理のアクセントに。
しらす干しやちりめんじゃこはお馴染みですが、最近では冷凍技術や流通の発達により、産地に行かないと食べられないと言われていた釜揚げしらすや生しらすも気軽に手に入るようになりましたね。
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主な産地はどこ?
しらすの親であるイワシは回遊魚で、広い範囲に生息しています。イワシの種類によって産卵期が違うため、年間を通じてしらす漁が行われており、いつでも新鮮なしらすを食べる事ができるのです。
しらすの水揚げは、北は宮城県から、南は鹿児島県まで国内各地で行われています。
主な産地は、愛知、静岡、兵庫、大阪、鹿児島などです。中でも兵庫県はしらすの漁獲量日本一を誇り、全国シェアの23.6%を占めています。(農林水産省 海面漁業生産統計調査より2020年度の結果)
ほかにも神奈川県など、漁獲量は多くありませんが生しらすを売りにしていたり、品質の高さでしらすをブランド化して高い評価を得ている産地も多いです。
しらすに含まれる栄養は?

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大根おろしと和えたり、ごはんにたっぷり乗せてしらす丼にしたり、しらすは毎日の食事にササッとプラスできます。イワシの風味が苦手でも、しらすなら食べられるという方も多いのではないでしょうか。しらすにはどのような栄養が含まれているか見ていきましょう。しらすは生の時が一番水分が多く、加工が進むごとに水分が抜けて栄養素も凝縮していきます。
1.骨や歯を丈夫にするカルシウム
しらすの栄養と言えば、まず思いつくのがカルシウム。カルシウムは主に小腸で吸収され、骨や歯に貯蔵されて骨密度を高めます。
また、血液などに存在する「機能カルシウム」は細胞の分裂・文化、神経興奮の抑制、筋肉の収縮、血液凝固作用の促進などに役立っており、機能カルシウムが不足すると、骨にある貯蔵カルシウムが放出される仕組みです。そのため、カルシウムが不足すると骨が弱くなったり、イライラしやすくなったりします。
しらすは魚を骨ごと食べるため、カルシウムを取り入れやすい食材です。生しらすには100gあたり210mg、しらす干しには100gあたり280mgのカルシウムが含まれています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020」によると、30~49歳の女性のカルシウムの推奨摂取量は1日あたり650mg。
不足しがちなカルシウムを補うために、しらすを取り入れてみましょう。
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