
3分で分かるもみじとかえでの違い!葉が色づくのが由来?正式な名称はどちら?おすすめの紅葉狩りスポットも文学部卒ライターがわかりやすく解説

ライター/海辺のつばくろ
父が広島に出張した際に、もみじ饅頭のお土産をくれるのを楽しみにしていた食いしん坊ライター。
もみじとかえでの違いは語源?
もみじとかえでは語源が違っています。もみじは古語の動詞が名詞に変化した語がもとになり、かえでは葉の形に由来するということです。それぞれの語源について詳しくみていきましょう。
もみじの語源:動詞の「もみず(紅葉ず/黄葉ず)」から

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もみじはもともと「もみ-つ」という動詞が「もみ-ず」に変化し、さらに連用形の「もみじ」が名詞化した言葉といわれています。和歌や俳句では秋の季語。季節が秋になり、草や木の葉の緑色が赤や黄色に色づくことを表したということです。現在でももみじを漢字表記すると「紅葉」「黃葉」となります。もみじは赤く変化した葉をいうことが多いですが、銀杏の葉などが秋に黄色く色づくことも当てはまりますね。
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古来から親しまれるもみじ
もみじは昔の宮中の女房の装束の色の取り合わせを表すことも。「紅葉襲(もみじがさね)」とは、表が赤で裏が青。もしくは表が赤で裏は濃いめの赤といった同色の組み合わせをいうことも。いずれも赤を主役にした色合いですね。紅葉と鹿の花札の絵柄から、もみじを鹿の肉と称していることも。
広島の銘菓の「もみじ饅頭」は日本の初代総理大臣の伊藤博文の言葉が由来となったといわれています。厳島神社のある宮島のお茶屋で休憩をした際に、給仕に来た女性に向かって「可愛らしいもみじのような手だ」とほめました。その言葉を受けて、当地の和菓子職人がもみじの形の饅頭を考案したのがきっかけだということです。
・もみ-ず[もみづ] 【紅-葉づ/黄-葉づ】の解説
[動詞ダ行上二段活用]<四段動詞「もみつ」の変化した語>秋になり草木の葉が紅や黄色に色づく。紅葉する。
「雪降りて年の暮れぬるときにこそつひに―・ぢぬ松も見えけれ」<古今和歌集・冬>
・もみじ[もみぢ]【紅葉/黃葉】の解説
[名詞]<動詞「もみず」の連用形から。上代は「もみち」>
1.晩秋に草木の葉が赤や黄色に色づくこと。また、その葉。こうよう。
「美しく―した山」<秋の季語>「山くれて―の朱(あけ)をうばひけり/与謝蕪村」
2.かえでの別名。また、その葉。
3.襲 (かさね) の色目の名。表は紅、裏は青。一説に、表は赤、裏は濃い赤とも。もみじがさね。
4.紋所の名。カエデの葉を図案化したもの。
5.鹿の肉。鹿には紅葉が取り合わせであるところからいう。
出典:goo辞書 デジタル大辞泉(小学館)
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