この記事では丸くて小さい、オレンジ色の果物「きんかん」の食べ方などについてみていきます。きんかんは生のまま食べても、加工して食べてもうまいみたいです。しかも加工すると使い方が広がって長く保存もできるらしいから、料理やお菓子などさまざまなシーンで使用できそうです。
今回はそんなきんかんのおすすめの食べ方や保存方法を、管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。実家の庭にはきんかんの木があり、旬の時期にはよく食べた経験がある。

きんかんの収穫方法

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きんかんの実は子供でも手で簡単に収穫できます。花が咲いてから5ヵ月ほど経過した実が収穫の目安です。はじめは葉の色と同じくらい濃い、緑色の実が成ります。それが熟れて濃いオレンジ色に変わったら収穫時期です。

きんかんの実を優しく手で持ってひねると、簡単に取れます。難しい場合はハサミでカットしても良いです。きんかんの枝にはとげがあることもあるので、注意しながら作業しましょう。

きんかんの種の取り方は?

きんかんの種は簡単に取れますが、小さい実のわりに大きめの種がいくつも入っているので注意が必要です。品種によっては種がないものもあります。しかし、種はある程度の大きさですので注意して食べれば食べながら取り出せ、問題ないです。私はきんかんを丸ごと食べながら、種を噛まないようにして取り出しています。

食べる前に種を取り除きたい場合は、きんかんを横半分に切れば簡単です。きんかんに入っている種が全て見えるようになります。種は爪楊枝などを使えば残さず取り除けるので、小さな子供が食べるときや加工するときなどに実践してみてください。

きんかんのおすすめの食べ方4選

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きんかんは生のまま食べたり、ジャムなどに加工したりできます。加工すると使用方法が広がるのでこちらもチャレンジしてみてほしいです。おすすめの食べ方4選をご紹介します。

1.まずは生で皮ごと食べよう!

きんかんの食べ方で何よりおすすめなのが、シンプルに生のまま皮ごと食べることです。栄養がたっぷりのきんかんを、水で洗うだけでそのままいただけます。加工すると砂糖などの糖分を追加することになるので食べすぎに注意が必要ですが、生のまま食べれば糖分の取りすぎをそこまで気にしなくていいところも良いですね。収穫して洗って食べるだけなのはラクですので、それも良いです。

ヘタが残っていたら、爪楊枝などでヘタの下を刺せば簡単に取れます。特にとれたてで新鮮なうちは、生のまま食べてみてほしいです。

\次のページで「2.きんかんの甘露煮」を解説!/

2.きんかんの甘露煮

きんかんを丸ごと砂糖で甘く煮る料理です。まん丸で金色なことから見た目も華やかで、お正月に「金冠」とあてて縁起物として使用されることもあります。おせち料理で見かけたことのある方もいるでしょう。

味がしみこむように切り込みを入れたり楊枝で刺したりしてから、実がツヤツヤして半透明になるまで煮詰めます。煮汁ごと保存して、余った汁はお湯や水で割って飲むのもおすすめです。

3.きんかんジャム

種を取ってから刻んで砂糖で煮ると、きんかんのマーマレードジャムができます。砂糖の量はきんかんの量の30~65%使用すると良いです。ジャムにすると、使用の幅が広がります。そのままパンに塗ったり、お菓子作りでパウンドケーキに入れたり、サラダのドレッシングにしたり、お肉の下味やソースに使用したりしてさまざまな用途できんかんを楽しめるのがジャムの魅力です。

きんかん以外の柑橘類だと皮の苦みが気になるのでゆでるなどの下処理をして使用することもありますが、きんかんの皮は甘いので苦みの少ないマーマレードが簡単に作れます。

4.簡単はちみつ漬け

はちみつ漬けは、きんかんの種を取り除きお好みで輪切りや千切りになどカットして、ひたひたのはちみつに漬けるだけで作れます。1日置けばすぐに食べられるので、時間と手間がかからずとても簡単です。

のどに良いと言われているきんかんとはちみつで作られているので、のど風邪の時に食べたりお湯で割って飲んだりすると良いでしょう。寒い時期に体を温める飲み物にもなりそうですね。ヨーグルトに乗せて食べたこともありますが、酸味と苦みと甘みが調和しておいしかったです。

また、砂糖で作ればきんかんの砂糖漬けになります。基本の作り方は同じで、きんかんと同量以上の砂糖を混ぜるだけで、きんかんから水分が出てはちみつ漬けのようにできるのでこちらも簡単です。砂糖漬けの場合は2~3日置くと食べられます。

きんかんの保存方法と日持ちの目安

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きんかんの保存方法はいくつかありますが、その方法によって日持ちの期間も変わるので参考にしてみてください。

\次のページで「そのまま冷蔵庫で2週間」を解説!/

そのまま冷蔵庫で2週間

収穫したきんかんをペーパータオルで包みポリ袋に入れてから冷蔵すると、2週間ほど保存できます。常温で涼しいところに置いても1週間くらい持ちますが、収穫したら冷蔵庫に入れるのがおすすめです。きんかんの状態によっても保存期間は異なるので、生で食べる場合は早めに食べるようにしましょう。

はちみつ漬けは1ヶ月

はちみつ漬けや砂糖漬けにして冷蔵庫で保管すると1ヶ月ほど保存できます。簡単にできますが保存期間はやや短めです。きんかんを生のまま保存するよりは長く保存でき、忙しい時や時間をかけたくないときにおすすめとなっています。

長期保存にはジャムがおすすめ

長期保存をしたいなら、断然ジャムがおすすめです。きんかんの木が家にあると、生では食べきれないほど収穫できることもしばしばあります。きんかんがたくさんあるなら、ジャムにして長期保存しましょう。

砂糖で煮てから煮沸消毒した瓶で保存すると、殺菌・密閉されるので数か月から半年以上保存できます。瓶に詰めてからさらに煮沸するとより長期保存可能です。収穫できた量を見て砂糖の量を調節するのも良いでしょう。

また、糖度が高いと細菌の増殖が抑えれるため、砂糖の量が多いほど長期保存可能になります。さらに、ジャムを冷凍すれば冷蔵より長く、半年から1年弱保存が可能です。シッパー付きの袋に入れて冷凍庫にしまっておけば使いやすくなります。

きんかんを簡単においしく食べよう!

きんかんをおいしく食べる方法や保存方法と日持ちの期間が分かりましたね。庭木にたくさんのきんかんが成っていて使い切れていないお家をよく見ますが、簡単なはちみつ漬けなど調理すれば残さずおいしく食べられます。生のまま食べるのはもちろん、いろんなアレンジをしてきんかんをおいしく食べてみてほしいです。

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家庭科

きんかんをおいしく食べよう!おすすめの食べ方4選と保存方法を管理栄養士が分かりやすくわかりやすく解説

この記事では丸くて小さい、オレンジ色の果物「きんかん」の食べ方などについてみていきます。きんかんは生のまま食べても、加工して食べてもうまいみたいです。しかも加工すると使い方が広がって長く保存もできるらしいから、料理やお菓子などさまざまなシーンで使用できそうです。
今回はそんなきんかんのおすすめの食べ方や保存方法を、管理栄養士のミサキと一緒に解説していきます。

ライター/ミサキ

給食施設で働く現役管理栄養士。おいしい食事とおやつを食べることが生きがい。実家の庭にはきんかんの木があり、旬の時期にはよく食べた経験がある。

きんかんの収穫方法

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きんかんの実は子供でも手で簡単に収穫できます。花が咲いてから5ヵ月ほど経過した実が収穫の目安です。はじめは葉の色と同じくらい濃い、緑色の実が成ります。それが熟れて濃いオレンジ色に変わったら収穫時期です。

きんかんの実を優しく手で持ってひねると、簡単に取れます。難しい場合はハサミでカットしても良いです。きんかんの枝にはとげがあることもあるので、注意しながら作業しましょう。

きんかんの種の取り方は?

きんかんの種は簡単に取れますが、小さい実のわりに大きめの種がいくつも入っているので注意が必要です。品種によっては種がないものもあります。しかし、種はある程度の大きさですので注意して食べれば食べながら取り出せ、問題ないです。私はきんかんを丸ごと食べながら、種を噛まないようにして取り出しています。

食べる前に種を取り除きたい場合は、きんかんを横半分に切れば簡単です。きんかんに入っている種が全て見えるようになります。種は爪楊枝などを使えば残さず取り除けるので、小さな子供が食べるときや加工するときなどに実践してみてください。

きんかんのおすすめの食べ方4選

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きんかんは生のまま食べたり、ジャムなどに加工したりできます。加工すると使用方法が広がるのでこちらもチャレンジしてみてほしいです。おすすめの食べ方4選をご紹介します。

1.まずは生で皮ごと食べよう!

きんかんの食べ方で何よりおすすめなのが、シンプルに生のまま皮ごと食べることです。栄養がたっぷりのきんかんを、水で洗うだけでそのままいただけます。加工すると砂糖などの糖分を追加することになるので食べすぎに注意が必要ですが、生のまま食べれば糖分の取りすぎをそこまで気にしなくていいところも良いですね。収穫して洗って食べるだけなのはラクですので、それも良いです。

ヘタが残っていたら、爪楊枝などでヘタの下を刺せば簡単に取れます。特にとれたてで新鮮なうちは、生のまま食べてみてほしいです。

\次のページで「2.きんかんの甘露煮」を解説!/

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