この記事ではヨーグルトについてみていきます。ヨーグルトは乳製品の中でも、子どもから大人まで幅広く食べられているポピュラーな食品ではないでしょうか?ヨーグルトに含まれている成分で有名なのが乳酸菌ですが、一体どんな菌でどういった働きをするのか気になるよな。今回はヨーグルトの健康効果や栄養成分と、食べる際の注意点も栄養士・調理師ライターみつここと一緒に解説していきます。

ライター/みつここ

ヘルシーでおいしい食事を心がけているWebライター。乳製品が大好きで、ヨーグルトにはジャムやはちみつを入れるのがお気に入り。栄養士と調理師の資格を活かし、わかりやすく解説していく。

ヨーグルトってどんな食べ物?

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朝食や子どものおやつなどで食卓によく登場し、体に良いことでも知られているヨーグルト。健康のために毎日食べている方も多いと思いますが、実際はどのような食品なのでしょうか?その特徴を詳しくみていきましょう。

発酵食品である発酵乳の一種

ヨーグルトは、乳を乳酸菌や酵母の力で発酵させた「発酵乳」の一種です。一般的に日本で出回っているものは牛乳から作られたものが多いのですが、ヤギやヒツジなど牛以外の草食動物の乳も原材料として使われていますよ。

ヨーグルトが食べ始められたのは紀元前数千年前で、容器に入れておいた家畜の乳にたまたま乳酸菌が入り、発酵したことがきっかけだといわれています。今では世界各地でさまざまなヨーグルトが食べられていますね。

ヨーグルトの主な栄養成分は?

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ヨーグルトといえば乳酸菌が有名ですが、その他にもさまざまな栄養成分が含まれています。主にどのような成分が含まれているか順番にみていきましょう。

1.さまざまな特徴をもつ乳酸菌

ヨーグルトに含まれている栄養成分で、忘れてはならないのが「乳酸菌」ですね。乳酸菌は、糖分を発酵させて乳酸をつくり出します。一般的なヨーグルトに含まれている乳酸菌は、「ブルガリクス菌」「サーモフィラス菌」です。よく耳にする「ビフィズス菌」も乳酸菌の一種と勘違いされがちですが、実はまったく違うもので、すべてのヨーグルトに入っているとは限りません。

\次のページで「2.良質なたんぱく質」を解説!/

2.良質なたんぱく質

三大栄養素の一つである「たんぱく質」は、体の基礎を作る重要な栄養素です。乳製品のたんぱく質には「カゼイン」という成分が入っており、これが乳酸によって固まることでヨーグルトができます。カゼインにはカルシウムの吸収を助けてくれたり、免疫力を上げたり、といった健康に良いさまざまな効果がありますよ。

さらにヨーグルトには、たんぱく質を構成するアミノ酸の中でも食べ物でしか摂取できない「必須アミノ酸」がバランスよく含まれており、そのためヨーグルトのたんぱく質は良質だといわれているのですね。

3.健康維持に必要なビタミン類

ヨーグルトには、普段の食生活で不足しがちな「ビタミンA・B1・B2」などが含まれています。それ以外のさまざまなビタミン類も豊富ですが、ビタミンCだけは非常に少ないです。ビタミン類は直接的なエネルギー源ではありませんが、健康維持や増進のため、三大栄養素をサポートする重要な栄養素ですね。

4.成長に欠かせないカルシウム

「カルシウム」は、骨格や歯の形成に必要な栄養素です。不足すると、骨や歯が弱くなってしまい、骨粗しょう症が起こりやすくなります。牛乳に多く含まれているカルシウムですが、ヨーグルトになると乳酸カルシウムになり、さらに吸収力率がアップ!ヨーグルトを食べることで効率よくカルシウムを摂取できますね。

ヨーグルトにはどんな効果がある?

ヨーグルトには、体の働きを助けるさまざまな栄養成分が含まれていることがわかりましたね。では、具体的にどのような健康効果・効能があるのか解説していきます。

その1.腸内環境を整える

腸内には体に良い影響をあたえる「善玉菌」と、体に悪い影響をあたえる「悪玉菌」そしてそのどちらでもない「日和見菌」の3種類が存在しています。乳酸菌やビフィズス菌は善玉菌の一種で、悪玉菌の増殖を抑えてくれる細菌です。腸内細菌のバランスを保ってくれるので、腸内の環境が整い免疫力が向上し、また便通の改善にもつながります。

\次のページで「その2.生活習慣病の予防」を解説!/

その2.生活習慣病の予防

乳酸菌によって腸内の悪玉菌が減ることで、動脈硬化や高血圧などの病気を予防する効果が期待できます。また、ヨーグルトから出る水分の乳清(ホエイ)は、血糖値を下げる効果があるので糖尿病予防につながりますよ。

その3.花粉症の予防・緩和

花粉症は、体内に入ってきた花粉に対して免疫機能が過剰に働くことによって起こるアレルギー疾患です。乳酸菌の効果によって腸内環境が整い、免疫機能が正常に保たれることで、花粉症の予防や緩和につながります。

その4.ダイエット・美肌効果

腸内環境が整っている状態だと腸の運動が活発になり、基礎代謝が上がるため、太りにくく痩せやすい体質へと変わります。また、体内に老廃物がたまりにくくなると、肌のトラブルが抑えられるという、うれしい効果もあるのです。そして、ヨーグルトには美肌作りに欠かせない栄養素であるビタミンB群も豊富なため、結果的に美肌やダイエットに有効だといえますね。

ヨーグルトを食べるときに気をつけることは?

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さまざまな健康効果があり、乳製品の中でも優秀なヨーグルトですが、食べる際に注意してほしいことがあります。

赤ちゃんの離乳食にはいつから使える?

ヨーグルトは赤ちゃんの離乳食としても使えることができ、生後7~8か月頃から与えられます。良質なたんぱく質やカルシウムなどの栄養素が豊富なヨーグルトは、離乳食にぴったり!赤ちゃんに与えるときは、砂糖の入ってない無糖のプレーンタイプのヨーグルトを選びましょう。また、乳製品の食物アレルギーにも気をつけてください。まずは様子をみながら少量ずつ与えてくださいね。

\次のページで「薬の飲み合わせに注意」を解説!/

生後1歳未満の赤ちゃんには、はちみつ入りのヨーグルトを絶対に与えないでください。はちみつには「ボツリヌス菌」という菌が含まれている可能性があり、赤ちゃんが食べてしまうと「乳児ボツリヌス症」という感染症を引き起こします。

薬の飲み合わせに注意

抗生物質をヨーグルトなどの乳製品と、同じタイミングで摂取するのは控えましょう。カルシウムと結合してしまい、薬の吸収が下がって効き目も低下してしまいます。抗生物質のほかにも飲み合わせの悪い薬があるので、摂取する前に確認しましょう。

一日の適正摂取量は?

ヨーグルトの1日の適正摂取量は100~200gです。これ以上は脂質の摂りすぎが気になりますが、食べ過ぎによる健康への影響は少ないと考えられます。

ヨーグルトを食生活に取り入れて腸内環境を整えよう!

今回は、ヨーグルトに含まれている栄養成分や効果・効能について解説しました。たんぱく質やビタミン、カルシウムなど、健康な体づくりに必要不可欠な栄養素が豊富なヨーグルト。その中でも特に、乳酸菌は腸内環境を整え、さまざまな健康効果を発揮してくれる重要な菌だということがわかりましたね。できるだけ毎日食べることを心がけ、お腹から体調管理して健康な生活を送りましょう。

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家庭科

ヨーグルトにはどんな健康効果がある?栄養成分や注意点も栄養士・調理師ライターがわかりやすく解説

この記事ではヨーグルトについてみていきます。ヨーグルトは乳製品の中でも、子どもから大人まで幅広く食べられているポピュラーな食品ではないでしょうか?ヨーグルトに含まれている成分で有名なのが乳酸菌ですが、一体どんな菌でどういった働きをするのか気になるよな。今回はヨーグルトの健康効果や栄養成分と、食べる際の注意点も栄養士・調理師ライターみつここと一緒に解説していきます。

ライター/みつここ

ヘルシーでおいしい食事を心がけているWebライター。乳製品が大好きで、ヨーグルトにはジャムやはちみつを入れるのがお気に入り。栄養士と調理師の資格を活かし、わかりやすく解説していく。

ヨーグルトってどんな食べ物?

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朝食や子どものおやつなどで食卓によく登場し、体に良いことでも知られているヨーグルト。健康のために毎日食べている方も多いと思いますが、実際はどのような食品なのでしょうか?その特徴を詳しくみていきましょう。

発酵食品である発酵乳の一種

ヨーグルトは、乳を乳酸菌や酵母の力で発酵させた「発酵乳」の一種です。一般的に日本で出回っているものは牛乳から作られたものが多いのですが、ヤギやヒツジなど牛以外の草食動物の乳も原材料として使われていますよ。

ヨーグルトが食べ始められたのは紀元前数千年前で、容器に入れておいた家畜の乳にたまたま乳酸菌が入り、発酵したことがきっかけだといわれています。今では世界各地でさまざまなヨーグルトが食べられていますね。

ヨーグルトの主な栄養成分は?

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ヨーグルトといえば乳酸菌が有名ですが、その他にもさまざまな栄養成分が含まれています。主にどのような成分が含まれているか順番にみていきましょう。

1.さまざまな特徴をもつ乳酸菌

ヨーグルトに含まれている栄養成分で、忘れてはならないのが「乳酸菌」ですね。乳酸菌は、糖分を発酵させて乳酸をつくり出します。一般的なヨーグルトに含まれている乳酸菌は、「ブルガリクス菌」「サーモフィラス菌」です。よく耳にする「ビフィズス菌」も乳酸菌の一種と勘違いされがちですが、実はまったく違うもので、すべてのヨーグルトに入っているとは限りません。

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