舞茸ってどんなきのこ?どんな栄養素がある?効能や健康効果も管理栄養士がわかりやすく解説
1.腸内環境改善に役立つ食物繊維
舞茸の食物繊維はレタスの約3倍。食物繊維には次の3つのはたらきがあります。
1.大腸の腸内環境を健全に保つ
2.糖質の吸収を穏やかにする
3.コレステロールの排出を促す
100兆個にも及ぶ大腸内の細菌には発がん性をもつ腐敗産物をつくる悪玉菌、ビタミンB群をつくる善玉菌があり、そのバランスは個人差があるとか。善玉菌を増やすにはまず、ヨーグルトや納豆、漬物などの善玉菌=プロバイオティクスを摂取すること。そして水溶性食物繊維など、善玉菌が好きなエサ=プレバイオティクスを摂取して菌を増やすことが大切。
食物繊維をほとんど摂らない人に比べて1日に20g以上摂る人の生活習慣病の発症率が低いことから、国の定める「日本人の食事摂取基準」で1日当たり男性21g、女性18gを摂取することを目標にしています。ところが令和元年実施の「国民健康・栄養調査」によれば、男性の食物繊維摂取量は19.4g、女性17.5gと摂取不足。食物繊維が豊富な舞茸を積極的に摂っていきたいですね。
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2.コレステロールの吸収を抑えるエルゴステロールとβグルカン
βグルカンは舞茸など真菌に含まれる食物繊維の一種。βグルカンは、腸の細胞を刺激し、免疫細胞を増殖させます。この免疫細胞は病原菌などを攻撃する指令を出す細胞なので増殖すると免疫力がアップ。
一方、エルゴステロールは紫外線を受けてビタミンDに変化する物質。ただし残念なことにこの変化は人体内ではほぼ起きません。でも、最新の研究によればこのエルゴステロールとβグルカンが腸管にあると、コレステロールの吸収を抑えるはたらきがあるとのこと。ヒトでの有効性についてはさらなる臨床試験など根拠を明確にする必要がありますが、高中性脂肪血症や糖尿病などの予防効果に期待大、ですね。
3.ビタミンD含有量はきのこ類でもダントツ
舞茸に含まれる栄養素の中で特に注目したいのがビタミンD。ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムやリンの吸収を高め、骨や歯を強くするのに必要不可欠なビタミン。カルシウムは筋肉を収縮させる役割もあり、ビタミンDは血液や筋肉の中のカルシウム濃度の調節をするはたらきがありますよ。
このビタミンDが舞茸100gに4.9㎍も入っているんですよ。舞茸のビタミンD含有量はきのこの中でダントツ、生椎茸の約10倍。舞茸にはカルシウムをほとんど含みませんが、チーズなどの乳製品とあわせればそのカルシウムを効率的に利用することができますね。またビタミンDは脂溶性なのでごま油で炒め物にしたり、バター焼きにすると吸収率がアップ。豚バラ肉やベーコンなど、脂の多い食材との相性もばっちりですね。
4.ビタミンB群で代謝をサポート
ビタミンB1は、糖質を分解する酵素に必要なビタミンです。糖質は脳や神経系のエネルギーで不足するとイライラしたり、疲れやすくなったり。江戸で流行った脚気(かっけ)は主食がビタミンB1を多く含んだ玄米から精白米に変わったことが原因だとか。舞茸は玄米ごはんとほぼ同じ0.1mg/100gのビタミンB1を含みます。パスタやご飯とあわせれば糖質の効率的な利用に役立ちますね。
ビタミンB2は動物性食品に多く、野菜など植物性食品にはわずかにしか含まれません。でも舞茸にはプロセスチーズの半分ものビタミンB2が含まれていますよ。このビタミンB2のはたらきは脂質とたんぱく質の分解。細胞の再生を助けて健康な髪や肌をつくり、口や目など粘膜を保護します。また、老化やがんの原因となる過酸化脂質も分解しますよ。ニキビや口内炎はこのビタミンB2不足のサイン。こんな時は舞茸でビタミンB2をチャージしましょう。
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