ソビエト連邦ヨーロッパの歴史ロシアロシア革命ロマノフ朝世界史

「ロシア正教会」とは?ロシアやウクライナとの関係は?歴史や背景を元大学教員が5分で解説

よぉ、桜木建二だ。ロシアのプーチン大統領によるウクライナ進攻により注目される機会が増えたロシア正教会。キリスト教系の教会ということは分かるものの、プロテスタントやカトリックと何が違うのか、気になる人も多いだろう。

そこでロシア正教会とはどんな教会なのか、その歴史や背景などを世界史に詳しいライターひこすけと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ひこすけ

アメリカの歴史や文化を専門とする元大学教員。アメリカに対抗する大国であるロシアが今、ウクライナ進攻により世界を震撼させている。ロシアがウクライナを進攻する理由のひとつにロシア正教会のルーツがあるという噂も。気になったので調べてみた。

ロシア正教会はキリスト教の教会のひとつ

image by PIXTA / 1064431

ロシア正教会は「正教会」に属するキリスト教系の教会のひとつです。正教を英語にするとオーソドックス。ギリシャ語のオルソドクシアすなわち「正しい教え」もしくは「正しい賛美」という意味合いがあります。

十二使徒に直接つながる教えを継承

ロシア正教会を含む正教会は、イエス・キリストの直弟子である十二使徒との直接のつながりを自認。その教えを正しく継承するという信念を持っています。キリスト教では、1世紀に初代教会ができたという認識が共有されていますが、正教会はそこに直結していると考えました。

とはいえ、ロシア正教会は単なる教会の名称。そのため、プロテスタントやカトリックのように、教派独自の教えがあるわけではありません。ロシア正教会を含むすべての正教会は、等しくイエス・キリストの恩恵を受けられると考えられています。

さまざまな国に存在している正教会

最近はロシア正教会がもっとも有名ですが、実は東ヨーロッパを中心にさまざまな正教会が存在しています。世界史でよく耳にするのがギリシア正教会。アメリカ正教会、グルジア正教会、ポーランド正教会などもあります。どれも教義上の違いはありません。

2018年に設立されたのがウクライナ正教会。もともと細かな教派に別れていましたが2018年に統合されました。日本にも正教会がありますが「自治正教会」に分類されるもの。そのためロシア正教会とは位置づけが少し異なります。そのため日本正教会でお葬式をあげたからといってロシアとつながりがあるわけではありません。

キリスト教にはたくさんの宗派があります。有名なものが「カトリック」と「プロテスタント」。そのほかにある教派のひとつが「正教会」です。そもそもキリスト教はローマ帝国の国教。ローマ帝国が東西に分裂したことは世界史で学んだでしょう。そのときにキリスト教も東西に分かれたのです。その東側に分布していたのが「正教会」。西側の教会は「カトリック」と「プロテスタント」に分かれました。

no-img2″>
 <figcaption class=桜木建二

プロテスタントやカトリックと同じように位置づけられることもあるが、ロシア正教会はあくまで教会名。教派ではないんだな。教派に該当するのは「正教」。ここを間違えないことがポイントだ。

次のページを読む
1 2 3 4
Share: