3分で分かる俳優と女優の違いとは?俳優は男性だけ?呼称が変わった職業や敬称も文学部卒ライターが詳しくわかりやすく解説
「役者」は性差がない?
近年では、「役者」という語なら性別を表す語句が入らないので、「俳優」とひとくくりにするよりも「役者」を使ったらどうだろうかという意見も見られます。
役者のもともとの意味:神仏に関する儀式で役を受け持つ人
役者は、もともと神仏に関連した儀式で特別な役目を担う人のことをいいました。転じて、演劇を行う人(歌舞伎では演技をする人をいうが、能の場合は囃子方、文楽では人形遣いも含める場合もある)のことを指すようにもなったということです。
優れた俳優を褒める時に使う語として好まれる傾向
古語では、優れた俳優や演技を褒めるときに使われ、転じて、駆け引きに優れた能力のある人を指すこともあるようです。「役者」という言葉には、演じる人にとって誇りに感じられることから、職業を表す際に俳優よりも役者という語を好む人もいるとのこと。男性にも女性の俳優の中にも、「役者」を使いたいという方も見られるようになりました。
女優以外に性差を感じないよう呼称が変わった職業
女優以外に、性差を感じさせないように呼称が変化した職業名を紹介します。代表的なものは以下の通りです。
・看護師:男性でも看護の職に就くことが多くなってきたから。(以前は「看護婦」)
・保育士:男女の区別なく呼称を統一(以前は「保母」や「保父」)
・客室乗務員:男女の区別をなくす(以前は「スチュワーデス」や「スチュワード」)
・会社員:男女ともに使える呼称に統一。「OL」(和製英語OfficeLadyの略)「サラリーマン」は使われなくなりつつある。
ただし、「サラリーマン川柳」のようにコンテストの名前といった固有名詞になっているものについては、そのまま変更はない。
・ビジネスパーソン:「ビジネスマン」は仕事をする男性のみを指すことになる。人を表す「パーソン”Person”」は男女関係なく使える。また、営業マンも使われなくなりつつある。職種を表す場合「営業職」や「事務員」「経理」といった例がある。
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