雑学

3分で分かる俳優と女優の違いとは?俳優は男性だけ?呼称が変わった職業や敬称も文学部卒ライターが詳しく解説

よぉ、桜木建二だ。この記事では俳優と女優についての違いをみていくぞ。両方ともテレビドラマや映画、舞台などで役になりきって演技をする職業を表している。慣例で性別によって使い分けてはいるものの、近頃では言葉を統一する動きも活発になっているようだ。他の職業でも同様の動きがでているぞ。今回は俳優と女優の違いについて、かねてから疑問に感じていたライター海辺のつばくろと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/海辺のつばくろ

女優の対になる言葉は、男優であるのか俳優であるのか疑問に思って調べてみた文学部卒のライター。

俳優と女優の大きな違いとは?

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俳優も女優も芸能人で、職業を表す言葉。大きな違いは性別というイメージが強いです。俳優はドラマや映画、舞台などで演技をする男性で、女優は演技をする女性を指すことがほとんど。もし、対になる語を表すのであれば、男優と女優になるのではないでしょうか。なぜ、性別の違いを表すのに俳優と女優なのでしょう。

俳優:男性の俳優

俳優とは、演劇などで劇中の人物になりきって、セリフを言ったり動作をしたりして演技をする職業のことです。一般的には、男性の俳優を指すことがほとんど。テレビやラジオなどのドラマや映画、舞台で行われる演劇だけでなく、日本古来の芸能、能や狂言、歌舞伎などで演技をする人のことも俳優といいます。

女優:女性俳優の略称

女優とは「女性俳優」を略したもの。意味は俳優と同じですが、女性に対してだけ使います

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俳優が演劇で役になりきって演技をする職業だと、感覚的に理解している人は多いだろう。しかし、なぜ女性だけ「女優(女性俳優)」と区別しなくてはいけないのだろうか。

なぜ俳優は男性を指す?

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仏教伝来以降、芸能の分野に限らず女性の存在が目立つのを避ける風潮がありました。日本古来の芸能である歌舞伎や能などは、依然として俳優として舞台に立つのは男性だけですね。実は、女性も舞台に上がれるチャンスはあったのです。江戸時代初期に出雲阿国(いずものおくに)という女性によって、歌舞伎の原型ができたといわれています。

江戸時代から明治初期まで女性が舞台に立つのを禁止された

風紀の乱れが問題となったようで、寛永6年(1629年)に江戸幕府によって女性が舞台に立つのを禁止されてしまいました。そのことにより、歌舞伎や能などで舞台で演技をするのは男性だけとなったのです。そのため、俳優は男性の演技者を指すのが暗黙の了解となりました。

女優は明治以降に新しく作られた言葉。明治以降鎖国政策が解かれ、西欧の劇や映画などが入ってきました。日本でも女性の役は女性が演ずることになり、男性だけで演技をするのが困難になり、女性の俳優が必要となったのです。そこで女性俳優、言いやすく縮めて女優という語が使われだしました。

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女優という言葉は、封建的な制度が解かれたことによって作られた語なのか。しかし、近年では女優のこともひとまとめに俳優と呼ぶようになってきたぞ。何か理由があってのことなのだろうか。

俳優を女性にも使うようになった理由

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近年では、マスコミ、報道番組、新聞や雑誌、書籍などで職業を表す語を、男女ともに俳優」とひとくくりにしている例が多く見られます。女優の中にも、俳優という呼称を歓迎している方もみられるようですね。ただし、「大女優」「往年の大女優」といった、十分なキャリアがあり、素晴らしい演技で魅了した女性の俳優をたたえる表現については、他の表現や言い換えなどが難しいのでそのまま使うことがほとんどです。

性差別を防ぐため

女優という名称をできるだけ俳優に改めている背景には、『ジェンダー平等への配慮』があります。ジェンダーとは、社会制度や文化などの側面から作られた性差別のこと。女優という呼称は、男尊女卑を招きかねない表現で、女性を特別視したり、外見を強したりする可能性も。差別を助長させないため、男女ともに俳優という表現がふさわしいのではと考えられています。

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