今回はヤーコンの旬や種類について学んでいきます。あまりスーパーでは見かけない野菜ですが、旬や販売時期を知ることで探しやすくなるでしょう。見た目はさつまいもにそっくりなヤーコンですが、食べ頃の見分け方は他の芋とは少し違うようです。丈夫な野菜で家庭でも栽培しやすいらしいぞ。ほのかに甘い美味しいヤーコンの食べ頃の見極め方、さらに家庭菜園でヤーコンを育てる方法について、管理栄養士のizuと一緒に解説していきます。

ライター/izu

フリーランス管理栄養士のizu。管理栄養士として様々なメニューの考案をする中でヤーコンを使ったレシピも作ってきた。シャリッとした食感が面白く、くせがないので生でサラダにしたり、炒め物をはじめ煮物や揚げ物にしたりといろいろな調理法を試せるのが魅力とのこと。また、果物にも似ているため、ヨーグルトに入れてデザートとして食べる方法もおすすめだとか。管理栄養士の目線からそんなヤーコンの旬や選び方を解説する。

ヤーコンの旬と産地

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あまりスーパーなどでは見かけないヤーコン。ヤーコンの旬はいつ?原産地は南米アンデス高原ですが、日本でも生産されているの?などヤーコンの知らないところを掘り下げていきましょう!

ヤーコンの収穫時期はいつ?

ヤーコンは10月~12月にかけて収穫されます。収穫時期はさつま芋とほぼ同じということですね。

ヤーコンは堀りたては甘みがなく、少しえぐみを感じることも。収穫されてから涼しい場所で1~2週間ほど保存した方がより甘く美味しくなるんです。そのため、食べ頃は11月頃からとなります。ただ、甘さが増すのと同時にヤーコンの有効成分であるフラクトオリゴ糖の含有量が減っていってしますので、栄養面ではあまり保存期間は長くない方がいいでしょう。

ヤーコンは日本で作られている?

中南米アンデス高原原産のヤーコンですが、日本でも生産されているんです。1980年代に日本に導入され、茨城大学農学部において初めて栽培されました。その後、岩手県、福島県、北海道、愛知県、島根県、福岡県、熊本県などさまざまな場所で栽培されています。特に涼しい気候がヤーコンの栽培に向いているようです。

ヤーコンの種類はどのくらいある?

ヤーコンは日本にやってきた当初は、ペルーA群系統という品種が育てられたようですが、そこから品種改良が重ねられ、現在は4種類のヤーコンがあります。「アンデスの雪」「サラダオトメ」「サラダオカメ」「アンデスの乙女」と名前もとても個性的。それぞれ味や見た目にどんな特徴があるのか解説していきますね!

\次のページで「1.貯蔵に向いているアンデスの雪」を解説!/

1.貯蔵に向いているアンデスの雪

アンデスの雪は芋の切り口の色が白色で、貯蔵性に優れているのが特徴です。5℃くらいの冷暗所で約半年ほど貯蔵可能。豊産で、草もたくさん成長します。

2.見た目がきれいなサラダオトメ

北海道などの寒地・寒冷地で収穫されるサラダオトメ。亀裂が少ないので見た目がきれいで貯蔵性にも優れていることが特徴。色はクリームまたは白色でさっぱりした味わいです。

3.甘みが強いサラダオカメ

切り口が鮮やかなオレンジ色で甘いのが特徴です。サラダオカメは甘みが強く、色はクリームか褐色で貯蔵性には優れていいません。

4.収穫量の多いアンデスの乙女

新品種であるアンデスの乙女は、可食部であるイモの数が多く、一つ一つの芋が大きいのが特徴です。皮の色があずき色で切り口は褐色がかっています。さわやかな味わいです。

ヤーコンの選び方は?

それでは、ヤーコンを購入する際はどんなところを見たらいいでしょう。さつま芋よりも水気が多いため、選び方も他のいもとは少し違うようです。より美味しいヤーコンに出会えるように学んでみましょう!そもそもヤーコンはどこで手に入るか、についても解説しますね。

\次のページで「ヤーコンはどこで手に入る?」を解説!/

ヤーコンはどこで手に入る?

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ヤーコンはまだ流通量が少なく、見かけることは少ないかもしれませんね。旬の時期には大型のスーパーや農産物直売所、生産地の八百屋さんなどで販売しているので是非気にしてみてください。また、今ならネット通販を利用して購入する手もありますね。ヤーコン茶などの加工品も手に入りますよ。

食べ頃のヤーコンの見分け方

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ヤーコンを選ぶ際は、細すぎず太過ぎずすらっとしているものを選びましょう。また、表面に傷や割れが無いものがいいです。

ヤーコンは他の芋と違い、水分量が多いので、持った時に張りがあって重みがあるものを選ぶようにしましょう。柔らかく弾力があるものは水分量が減って食感が悪くなっている可能性があるので避けましょう。水分が多いヤーコンはとにかく乾燥に弱いです。保存する場合は、濡れた新聞紙などに1本ずつ巻いて冷蔵庫で保存します。

ヤーコンを栽培してみよう!

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低カロリーで栄養豊富、さらにいろいろな調理法で楽しめるヤーコン。なかなか簡単に手に入らないのが現状なので、家庭菜園でヤーコンの栽培に挑戦してみるのはいかがでしょうか?春に植え付けすると秋から冬には収穫できます。

ヤーコンは病害虫に強いため、無農薬で栽培することができるんですよ。最後にヤーコンの栽培方法について簡単に解説していきますね。

ヤーコンの育て方

ヤーコンは4月から5月ごろに植え付けします。ヤーコンの種芋か苗を購入して育てましょう。深さ10cmくらいで、苗間は50~70㎝空けて植え付けるといいです。

土が乾いているようなら水をたっぷりとあげましょう。ヤーコンは春や秋などの過ごしやすい時期に一番成長します。日当たりが良く風通しのいい場所がいいでしょう。丈夫な野菜なので、少ない肥料でも育ちますが、たくさん収穫したい場合は、植え付け時と追肥を月に1度ほど行いましょう。

家庭菜園でヤーコンの葉まで食べよう

Plant-Yacon-2007.JPG
Edibleoffice - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

家庭菜園でヤーコンを育てると、市場ではなかなか入手できない葉も収穫することができます。葉は苦みがあるので、お茶として利用するのがおすすめ。

ヤーコンの葉はきれいに洗ってからレンジか蒸し器で蒸し、その後天日で乾燥させると簡単に作ることができます。ヤーコンの葉にはポリフェノールがたくさん含まれているので、ポリフェノールの抗酸化作用により、悪玉コレステロールの増加を防ぎ、血管の老化も防いでくれるので、動脈硬化の予防に効果があるんです。根の部分だけでなく、葉っぱの有効成分も摂取したいですね!

ヤーコンの美味しい時期に食べてみよう!

低カロリーで栄養豊富なヤーコン。調味料を選ばないので、和風、中華、洋風どのメニューにもアレンジ可能。ごま油で炒めたきんぴらも、棒状に切ってマヨネーズで和えたサラダも、青のり入りの衣で揚げた磯部揚げもお弁当のおかずやお酒のおつまみにピッタリ。また、薄く輪切りにして素揚げした「ヤーコンチップス」も低カロリーでおすすめのおやつです。

ぜひ旬の晩秋から冬にかけてヤーコンを探して買ってみてください。みずみずしくシャキシャキとした食感をぜひ楽しんでみてくださいね。気に入ったら家庭菜園にも挑戦してみましょう! 

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家庭科

ヤーコンの旬はいつ?選び方・種類も管理栄養士がわかりやすく解説

今回はヤーコンの旬や種類について学んでいきます。あまりスーパーでは見かけない野菜ですが、旬や販売時期を知ることで探しやすくなるでしょう。見た目はさつまいもにそっくりなヤーコンですが、食べ頃の見分け方は他の芋とは少し違うようです。丈夫な野菜で家庭でも栽培しやすいらしいぞ。ほのかに甘い美味しいヤーコンの食べ頃の見極め方、さらに家庭菜園でヤーコンを育てる方法について、管理栄養士のizuと一緒に解説していきます。

ライター/izu

フリーランス管理栄養士のizu。管理栄養士として様々なメニューの考案をする中でヤーコンを使ったレシピも作ってきた。シャリッとした食感が面白く、くせがないので生でサラダにしたり、炒め物をはじめ煮物や揚げ物にしたりといろいろな調理法を試せるのが魅力とのこと。また、果物にも似ているため、ヨーグルトに入れてデザートとして食べる方法もおすすめだとか。管理栄養士の目線からそんなヤーコンの旬や選び方を解説する。

ヤーコンの旬と産地

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あまりスーパーなどでは見かけないヤーコン。ヤーコンの旬はいつ?原産地は南米アンデス高原ですが、日本でも生産されているの?などヤーコンの知らないところを掘り下げていきましょう!

ヤーコンの収穫時期はいつ?

ヤーコンは10月~12月にかけて収穫されます。収穫時期はさつま芋とほぼ同じということですね。

ヤーコンは堀りたては甘みがなく、少しえぐみを感じることも。収穫されてから涼しい場所で1~2週間ほど保存した方がより甘く美味しくなるんです。そのため、食べ頃は11月頃からとなります。ただ、甘さが増すのと同時にヤーコンの有効成分であるフラクトオリゴ糖の含有量が減っていってしますので、栄養面ではあまり保存期間は長くない方がいいでしょう。

ヤーコンは日本で作られている?

中南米アンデス高原原産のヤーコンですが、日本でも生産されているんです。1980年代に日本に導入され、茨城大学農学部において初めて栽培されました。その後、岩手県、福島県、北海道、愛知県、島根県、福岡県、熊本県などさまざまな場所で栽培されています。特に涼しい気候がヤーコンの栽培に向いているようです。

ヤーコンの種類はどのくらいある?

ヤーコンは日本にやってきた当初は、ペルーA群系統という品種が育てられたようですが、そこから品種改良が重ねられ、現在は4種類のヤーコンがあります。「アンデスの雪」「サラダオトメ」「サラダオカメ」「アンデスの乙女」と名前もとても個性的。それぞれ味や見た目にどんな特徴があるのか解説していきますね!

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