この記事ではMP4とM4Vの違いについてみていきます。どちらも動画ファイルの拡張子として有名ですね。最大の違いはDRMの有無だそうですが、調べてみると他の違いもあるようです。今回はMP4とM4Vの違いを、ファイルの質や再生可能なデバイスなどにも言及しながらIT雑学ライターれおな=007と一緒に解説していきます。
れおな=007

ライター/れおな=007

一般企業に勤務する傍ら執筆活動を続けるwebライター。得意分野はITはもとより、言葉の意味をはじめとする雑学など多岐に及ぶ。趣味でIT関連の学習をしており、学んだ内容をもとに本記事を執筆していく。

MP4とM4Vの大まかな違いは?

動画用の拡張子として知られるMP4とM4Vの違いは、DRMと呼ばれる著作権保護機能の有無です。DRMの有無によって、対応するデバイスやソフトにも違いが生まれているでしょう。ただし両者で扱えるデータの種類は静画や動画、テキスト、音声などとされて大きく変わらず、どちらからどちらに変換しても再生可能です。

違いその1.設定元

MP4とM4Vは設定元の団体が違います。本項ではそれぞれの規格を設定した団体、及び拡張子の簡単な特徴について比較してみていきましょう。

MP4:MPEG

MP4という拡張子を設定したのはMPEGと呼ばれる国際的な専門家委員会で、日本語では動画専門家集団と訳されます。この委員会は国際標準化機構と国際電気標準会議の合同の副委員会の1つで、正式名称はISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 11です。

M4V:Apple社

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M4Vという拡張子を作ったのは、iPhoneやMacなどでよく知られるアメリカのApple社です。MP4の規格をベースに独自に作られ、ストリーミングや購入といった視聴者のコンテンツの取得方法によってさらに拡張子が分かれています。

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違いその2.DRMの有無

MP4とM4Vの最大の違いは、DRMと呼ばれる著作権保護機能の有無でしょう。本項ではそれぞれの拡張子のDRMの有無について確認し、そのことによる影響について考察していきます。

MP4:DRMがない

image by iStockphoto

MP4という拡張子には、デフォルトではDRMが設定されていません。そのためコンテンツを複製したりアップロードしたりするのが容易なため、著作権上のリスクを抱えやすいファイル形式と言えるでしょう。また中身のファイルに当たるコンテンツを保護したい場合は、専門の技術がいるでしょう。

M4V:DRMがある

image by iStockphoto

M4Vのファイルには、DRMが付与されています。Apple社が独自に決めたFair Playという仕組みが使われており、その仕組みの基準に該当しないデバイスやソフトでのコンテンツ再生は不可になっているでしょう。ところがコンテンツ自体はMP4とは変わらないので、専用のソフトなどを用いると拡張子をMP4に変換可能なこともあります。

違いその3.再生可能なデバイス・ソフト

MP4とM4Vでは再生可能なデバイスやソフトにも違いが見られます。本項ではそれぞれの拡張子のファイルを再生できるデバイスやソフトについて、具体例とともに比較してみていきましょう。

\次のページで「MP4:ほとんどのデバイス・ソフト」を解説!/

MP4:ほとんどのデバイス・ソフト

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MP4は汎用性が高く、ほとんどのデバイスやソフトで再生可能です。しかもパソコンやスマホのみに留まらず、携帯音楽プレーヤーや家庭用ゲーム機までにも及びます。また不特定多数の人の閲覧が見込まれる、YouTubeやニコニコ動画といった動画配信サイトでも見られるでしょう。

M4V:iPhoneやApple Musicなど

M4Vを再生可能なデバイスやソフトは、iPhoneやApple Musicをはじめとする主にApple社が提供する製品やサービスです。もちろんApple IDなどを使って認証したデバイスやソフトでの再生に限定されていることが、一般的でしょう。ただし操作方法や設定によってはWindowsのパソコンでもM4Vのコンテンツが再生可能なので、一度試してみてはいかがでしょうか。

MP4とM4VはDRMの有無が相違点だが互換性はある

ここまでみてきた通り拡張子がMP4のファイルには保護機能がなく、M4Vのファイルには細かく設定されています。M4Vのファイルには再生可能なデバイスやソフトに規定がありますが、MP4に変換することで規定に該当しないものでも再生可能になるでしょう。とはいえいずれのファイルを使う場合においても、著作権のルールを守って楽しみたいものですね。

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雑学

MP4とM4Vの違いは?ファイルの質は変わる?再生できるデバイスやソフトもIT雑学ライターが詳しくわかりやすく解説

違いその2.DRMの有無

MP4とM4Vの最大の違いは、DRMと呼ばれる著作権保護機能の有無でしょう。本項ではそれぞれの拡張子のDRMの有無について確認し、そのことによる影響について考察していきます。

MP4:DRMがない

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MP4という拡張子には、デフォルトではDRMが設定されていません。そのためコンテンツを複製したりアップロードしたりするのが容易なため、著作権上のリスクを抱えやすいファイル形式と言えるでしょう。また中身のファイルに当たるコンテンツを保護したい場合は、専門の技術がいるでしょう。

M4V:DRMがある

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M4Vのファイルには、DRMが付与されています。Apple社が独自に決めたFair Playという仕組みが使われており、その仕組みの基準に該当しないデバイスやソフトでのコンテンツ再生は不可になっているでしょう。ところがコンテンツ自体はMP4とは変わらないので、専用のソフトなどを用いると拡張子をMP4に変換可能なこともあります。

違いその3.再生可能なデバイス・ソフト

MP4とM4Vでは再生可能なデバイスやソフトにも違いが見られます。本項ではそれぞれの拡張子のファイルを再生できるデバイスやソフトについて、具体例とともに比較してみていきましょう。

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