今回の記事はうなぎについてです。うなぎを食べてスタミナをつけるなんて言葉を聞いたことがあるんじゃないか?そういわれるには理由があって、うなぎには健康維持に役立つ栄養素がたくさん含まれているんです。効果や注意点も料理が趣味の主婦ライターいわさゆこと解説していきます。

ライター/いわ さゆこ

4人の子を持つ主婦ライターいわさゆこです。趣味は料理と読書。うなぎは常に食卓にあがる食材ではありませんが、特別な日や、土用の丑の日に食べます。定番ですが、蒲焼をごはんに乗せて甘いタレをかけて食べるのが好きです。

うなぎってどんな食材?

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うなぎと言えば土用の丑の日を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。夏にスタミナがつく代表的な食材ですよね!うなぎは日本で食用としての歴史は非常に古く、縄文時代の遺跡からの出土例が報告されています。

そのことから、縄文時代から食用として活用されてきたと推測されていますが、本格的に定着したのは江戸時代に入ってからのようです。いずれにしても、日本人には馴染みのある食べ物と言えるでしょう。

うなぎにはどんな栄養があるの?

うなぎには元気の源となる栄養素がたくさん含まれていますよ。その代表的な栄養素を4つご紹介します。

\次のページで「その1.ビタミン類」を解説!/

その1.ビタミン類

ビタミンAは、骨や歯の発育を促進す働きや目や皮膚の粘膜を健康に保つ役割も担っています。ビタミンAは脂と一緒に摂取することで吸収率が上がりますが、脂の多いうなぎなら両方を備え持っていますよ。

ビタミンB1は、脳神経系の正常な働きを助け、ビタミンB2は、髪や爪、お肌などに潤いを与えるので美容効果があります。ビタミンDも含まれており、骨や歯を強くする他、イライラを抑制する効果もあるのです。ビタミンEは細胞の老化防止や成人病予防に効果があります。

ビタミン類がこんなにも含まれているなんてすごいですよね!特にビタミンA・B群が豊富で、一日に必要な摂取量を約1尾で十分まかなうことができます。

その2.カルシウム

うなぎにはカルシウムが豊富に含まれています。カルシウムが不足すると、骨や歯が弱くなるのは有名な話ですよね。成長段階にある子供では骨の発育に影響が出る可能性が高くなります。

成人においては、不足状態が長期間続くと、骨密度の上昇が妨げられて丈夫な骨が形成できなくなってしまうのです。その結果、高齢期において骨粗鬆症が起こりやすくなってしまいます。

その3.亜鉛

亜鉛が不足すると免疫機能が低下するため、ウイルスや細菌に感染しやすくなってしまうのです。亜鉛には粘膜を保護するビタミンAを体の中にとどめる効果があり、のどの痛みや鼻水、鼻づまりなどの症状を緩和する働きがあります。病気を引き起こす細菌を攻撃する白血球にも亜鉛が含まれているので、傷や病気の早期回復にも必要な栄養素です。

その4.DHA・EPA

うなぎは、DHAやEPAといった不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。DHAやEPAは脂質の中でもオメガ3系脂肪酸と言って、太りにくくて健康にも良いとされる良質な脂質のことです。

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳の働きをよくするために働いてくれる栄養素で、記憶力や視力の回復効果、がんや高血圧、糖尿病などの予防にも効果があるといわれています。また、DHAには悪玉コレステロールを減らす作用もありますよ。EPA(エイコサペンタエン酸)は、コレステロール、中性脂肪を減らす働きがあり、血流を良くしてくれるので脳梗塞や心筋梗塞といった血管の病気の予防に働いてくれます。

うなぎには身体の抵抗力を高めるビタミンAや疲労回復にいいビタミンB1を豊富に含まれていますので、夏バテ予防食材ともいえますよ。

\次のページで「うなぎを食べるとどんな効果があるの?」を解説!/

うなぎを食べるとどんな効果があるの?

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うなぎは古くから滋養強壮食品として、薬膳的にも様々な効果があるとして食されてきました。まだ、栄養学が確立されていない時代から活用されていたうなぎの効果を知れば納得できますよ!

1.滋養強壮

滋養強壮とは、身体の弱いところを栄養素で補い、体質を改善して強い身体をつくることです。うなぎはビタミンAをはじめ、B1、B2、D、E、カルシウム、鉄などをバランスよく含んでいる優れた食品になります。栄養満点で、スタミナ食といわれるのも納得できますよね。特にビタミンAには身体の抵抗力を高める効果がありますので、病気にかかりにくい身体づくりに必要です。

2.疲労回復

うなぎには、ビタミンB1が多く含まれ、このビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える過程に大きく関わっています。また、体内に乳酸などの疲労物質がたまるのを防ぎ、疲労回復を助けてくれるのです。

さらに、精神安定作用があるので、イライラを抑え、精神的な疲労を軽減する効果も期待できます。疲労で蓄積した活性酸素を減らす効果があるビタミンAも疲労回復に一役買っていますよ。

3.美容効果

うなぎはコラーゲンを含んでいます。皮の部分はもちろん、身の部分にもコラーゲンが含まれているのです。ツヤやハリ、潤いのある肌を保つために有効な成分ですよ。ビタミンAやビタミンB2には皮膚や粘膜の新陳代謝を促進する働きがあり、若々しく健康な肌を維持することに役立っています。

うなぎを食べる時に気を付けることは?

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うなぎを食べる時に気を付けることってあるのか気になりませんか?次は注意点について解説します。

1.必ず加熱して食べよう!

うなぎの表面にあるぬるぬるの成分は、ムチンという糖を多量に含むたんぱく質です。保湿機能が高いぬめりをまとうことで皮膚呼吸を可能にしています。また、うなぎは海水と淡水を移動して成長するので浸透圧の影響を受けないようにする役割をムチンが果たしているということです。

うなぎにとっては、ムチンがとても重要な働きをしていますが、そのムチンに毒性があることはあまり知られていません。また、うなぎの血液にも毒があります。

うなぎの毒は、いずれもたんぱく質性であるため、熱に弱いのが特徴です。このような理由から、生で食べる刺身が流通せず、加熱処理がされているかば焼きや白焼きが主流になっています。

\次のページで「2.一日の摂取目安量を知ろう!」を解説!/

2.一日の摂取目安量を知ろう!

ビタミンB群やCなどの水溶性ビタミンは、摂りすぎると尿と一緒に排出されますが、脂溶性のビタミンAは水に溶けにくく、体内に蓄積されやすい特徴を持っています。ビタミンAの過剰症で頭痛や吐き気、脱毛などが起こる可能性があるのです。

毎日食べることを前提に考えるならば一日80g以下に抑えましょう。しかし、多くの場合は毎日摂取するような食材ではないですよね。1週間に一度100g~150g程度を摂取するには特に問題はありません。

3.妊娠中は食べてもいいの?

うなぎには健康維持に役立つ栄養素がたくさん含まれています。しかし、妊娠中には注意が必要です。妊娠中にうなぎに含まれるビタミンAを過剰摂取すると、赤ちゃんに影響が出る可能性があります。

ビタミンAは、お腹の中の赤ちゃんの発達に必要な栄養素のひとつですが、摂りすぎると、先天性奇形の発生頻度が高まってしまうのです。うなぎは、週に1回(100g程度)を目安にするとよいでしょう。

4.子供はいつからうなぎを食べてもいいの?

うなぎは栄養満点の食べ物ですが、子供には何歳からあげていいものなのでしょうか?特別な日やお祝い事でうなぎを食べる機会もあるでしょうが、うなぎは小骨や皮が多いので小さな子供にとっては食べづらい食材です。

食べさせるのは、1歳6ヵ月を過ぎた離乳食完了期頃からにしましょう。小さく切ってごはんに混ぜたものなどが食べやすいです。稀にアレルギーを発症するケースもあるので、白焼きを少量与え、味付けも濃くならないように注意してください。

うな丼やうな重を子供に食べさせる場合は、消化器官が大人と同じくらいまで発達する8~10歳を目安にするといいでしょう。

摂取量に気を付けながら、栄養豊富なうなぎを食べよう!

うなぎには豊富なビタミン類やカルシウムなどが含まれ、美容効果や疲労回復効果も高いことがわかりましたね。うなぎは栄養価が高い食品ですが、食べすぎによる弊害がないわけではありません。特に妊娠中や子供には注意が必要な食材です。摂取量に気をつけながら美味しいうなぎを堪能しましょう!

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家庭科

うなぎにはどんな栄養が含まれてるの?特徴や効能・注意点も主婦歴15年のママライターが詳しくわかりやすく解説!

うなぎを食べるとどんな効果があるの?

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うなぎは古くから滋養強壮食品として、薬膳的にも様々な効果があるとして食されてきました。まだ、栄養学が確立されていない時代から活用されていたうなぎの効果を知れば納得できますよ!

1.滋養強壮

滋養強壮とは、身体の弱いところを栄養素で補い、体質を改善して強い身体をつくることです。うなぎはビタミンAをはじめ、B1、B2、D、E、カルシウム、鉄などをバランスよく含んでいる優れた食品になります。栄養満点で、スタミナ食といわれるのも納得できますよね。特にビタミンAには身体の抵抗力を高める効果がありますので、病気にかかりにくい身体づくりに必要です。

2.疲労回復

うなぎには、ビタミンB1が多く含まれ、このビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える過程に大きく関わっています。また、体内に乳酸などの疲労物質がたまるのを防ぎ、疲労回復を助けてくれるのです。

さらに、精神安定作用があるので、イライラを抑え、精神的な疲労を軽減する効果も期待できます。疲労で蓄積した活性酸素を減らす効果があるビタミンAも疲労回復に一役買っていますよ。

3.美容効果

うなぎはコラーゲンを含んでいます。皮の部分はもちろん、身の部分にもコラーゲンが含まれているのです。ツヤやハリ、潤いのある肌を保つために有効な成分ですよ。ビタミンAやビタミンB2には皮膚や粘膜の新陳代謝を促進する働きがあり、若々しく健康な肌を維持することに役立っています。

うなぎを食べる時に気を付けることは?

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うなぎを食べる時に気を付けることってあるのか気になりませんか?次は注意点について解説します。

1.必ず加熱して食べよう!

うなぎの表面にあるぬるぬるの成分は、ムチンという糖を多量に含むたんぱく質です。保湿機能が高いぬめりをまとうことで皮膚呼吸を可能にしています。また、うなぎは海水と淡水を移動して成長するので浸透圧の影響を受けないようにする役割をムチンが果たしているということです。

うなぎにとっては、ムチンがとても重要な働きをしていますが、そのムチンに毒性があることはあまり知られていません。また、うなぎの血液にも毒があります。

うなぎの毒は、いずれもたんぱく質性であるため、熱に弱いのが特徴です。このような理由から、生で食べる刺身が流通せず、加熱処理がされているかば焼きや白焼きが主流になっています。

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